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2006.01.02
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カテゴリ: 米外交史
▼数々の罠


では、この質疑応答をマクドナルドの“最後の質問”から再開しよう。

 「議長、もう一つだけ質問があります。これが最後です。ロレンツさん。あなたが今日述べた出来事(編注:スタージスらとのダラス行きの件)というのは六三年に起きたことですね?」
 「はい」

 「記録のために、何故その話を七七年まで秘密にしていたか教えてもらえますか?」
 「何故かですって? 第一に、報道機関にダラスについてばらしたのは、私ではありません。第二に、母が死にそうになるまで、私は確信が持てずにいたのです。第三に、私は報道機関とうまくやっていくために、その情報を認めたのです」
少し補足しよう。
第一の点に関しては、ダラス行きのことを話すことは自分の命を危険にさらすことでもあった。だからロレンツは、ずっと沈黙を守っていた。スタージスが蒸し返さなければ、新聞に載ることもなかったのだ。第二の点は、母親が預けていた写真の件を差していると思われる。

第三の主張については、参考までに次のような事実関係がある。


つまり、ロレンツのほうから積極的に話をしたわけではなかった。主導権はいつもスタージスが握っており、スタージスがロレンツの過去を小出しにばらすので、ロレンツが仕方なしに事実関係を認めるというパターンが続いていた。

しかしマクドナルドには、そうした状況が分からなかった。
 「すみません、あなたが何のことを言っているのか分からないのですが」
「その後、報道機関が私のところへ来たのです。それに私は、アンゴラへ行くつもりはなかったので、フランクとけんか状態にあることも分かっていました。私はニュージャージーでフランクが望むようにソ連人を罠にはめるつもりもありませんでした。とにかく大きな理由は、私がフランクと一緒にアンゴラなどへ行くつもりがなかったことです。彼の計画では、私はアンゴラにいるカストロの軍事顧問のところに潜入することになっていたのです」

マクドナルドにアンゴラの作戦のことを説明しなければならないのかと考え、ロレンツは少しうんざりした。マクドナルドにはスタージスの意図など分かるはずもなかった。スタージスはロレンツの口を封じるためにアンゴラ行きをロレンツに勧めたのだ。それは危険をかえりみない冒険好きの人間には誘惑となったかもしれないが、そのときのロレンツには、CIAによる陰謀、つまり都合良くロレンツを消し去る策略にしか思えなかった。

 マクドナルドはややキツネにつままれたように聞いた。「彼はあなたをアンゴラにいる
フィデルの軍事顧問のところに潜入させたかったのですか?」
 「その通りです」
(続く)





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最終更新日  2006.01.02 09:58:55
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Re:カストロが愛した女スパイ155(01/02)  
ほわいと さん
白山菊理姫さん、こんばんは。

新年、2日より連載を拝見出来ましてうれしいです。

今日は、映画を2本観てきました。「あらしのよるに」と「キングコング」です。全く異なる映画ですが、共通点を発見いたしました。白山菊理姫さんはもうご覧になられましたか。 (2006.01.02 22:48:30)

Re[1]:カストロが愛した女スパイ155(01/02)  
ほわいとさん


>新年、2日より連載を拝見出来ましてうれしいです。

ありがとうございます。もう150回を超えてしまいましたね。長くなりました。今月中には終わるのではないかと思います。

>今日は、映画を2本観てきました。「あらしのよるに」と「キングコング」です。全く異なる映画ですが、共通点を発見いたしました。白山菊理姫さんはもうご覧になられましたか。

一日で二本ですか。すごいですね。
大学生のころは、月に15本ぐらい映画を見ていたときもありましたが、最近はほとんど見ません。
『あらしのよるに』は面白そうですね。ハリウッドの娯楽映画のほうは、巧みにプロパガンダが挿入されていますので、あまり見る気がしません・・・。『キングコング』はどうだったでしょうか?

とはいえ、アメリカ産娯楽映画がすべて嫌いなわけではありません。マイケル・ムーアなど”社会派”の作品は好きです。日本では宮崎駿がいいですね。彼の歴史観や世界観に共鳴します。
(2006.01.03 11:00:23)

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