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2007.03.22
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カテゴリ: 歴史散歩
台湾と邪馬台国 (下)
南方航海民(南洋海人)族 である可能性が高いように思われます。

位置の記述と風習・気候の記述が南方の大海にある国を指し示している以上、南西諸島を候補地としなければならないのは当然だとしても、唯一の問題は南西諸島には陸行一月を要するような大きな島がないことですね。そこで浮上してくるのが、南西諸島に近い台湾やルソン島になるわけです。

そんなまさかと思われる人が多いと思いますが、5世紀の中国の紀行文『 佛國記 』には、仏僧法顕がインドから中国へ海路渡る途中、南シナ海周辺で嵐に遭遇、「 耶婆提國 」という謎の国に漂着して5ヶ月間を過ごしたと記述されています。「耶婆提國」は地理的な関係からフィリピンではないかとみられています。

またルソン島からはルソン壺という年代も製作者も不詳な「非常に古い土製の壺」が多数発見されています。一方台湾は、漢民族が流入する前はルソン島などから流れてきた海人族らが住んでいました。現在では山岳部など僻地に追いやられていますが、アミ族、タイヤル族、パイワン族など11の台湾原住民族が確認されています。

ルソン島が邪馬台国であったという説は以前、加瀬禎子さんという方が『邪馬台国はフィリピンだ』(月刊ペン社)という本を出されています。邪馬台国がいったいどこなのか、私にはわかりません。ただ巷にあふれている邪馬台国論争の本の中では、先入観を排除して原文に忠実である点で一番説得力があるように思います。

残念なことは、フィリピンや台湾の12世紀以前の歴史というのはほとんどわかっていないんですね。台湾については、同じ中国三国時代の三国志呉書孫権伝に「夷洲」として登場しますが、どのような国なのかについての記述はありません。「夷洲」とともに記述されている「檀洲」という国(島)も登場しますが、「檀洲」にいたってはどこに存在するのかもわからない謎の国(島)とされています。



黄教授は東大で史学を勉強したこともあり、当然、邪馬台国は日本であったとの説を採っています。ただし、魏志倭人伝の記述を忠実に読むと、どう考えてもうまく説明できないことは認めています。

さて、ここで問題です。邪馬台国の所在地については黄教授と意見が異なりましたが、同教授とは「やまたいこく」という国も、「ひみこ」という女王も存在しないことで意見が一致しました。その理由は何でしょうか。


答えは・・・

台湾語の「おでん」のことを思い出してください。「黒輪」と書いて読みが「オーレン」でしたね。つまり漢字は当て字にすぎません。当時の魏の言葉で「邪馬台国」と「卑弥呼」をどう発音したかがわからないと、実際どういう名の国があり、どういう名前の女王がいたかわからないのです。邪馬台は「ジャマトゥ」であったかもしれないし「ヤバタイ」であったかもしれないし「セマダイ」であったかもしれないわけです。日本語の「ヤマタイ」と呼んだ可能性はほとんどありません。ヤマタイコクというのは架空の名前ですね。卑弥呼も同様です。「ペミフ」とか「ビミファン」という音に卑弥呼という漢字を当てたにすぎないのです。黄教授によると、当時の魏でどのような読みをしていたかははっきりとはわかっていないということです。

少なくとも卑弥呼を「ひみこ」と呼ぶことは、黒輪(オーレン)を「コクリン」と読むのと同様、意味がないことがわかります。「ギョエテとは俺のことかとゲーテ言い」という川柳のような状態になってしまうわけです。「ひみこ」とは私のことかと、卑弥呼も古墳の中でつぶやいているかもしれませんね。





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最終更新日  2007.03.22 14:11:19
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Re:台湾取材旅行12(03/22)  
ほわいと さん
白山菊理姫さん、こんばんは。

大変大きなテーマに取り組まれていらっしゃいますね。このように掘り下げて、地道に研究することは、至難の業ですね。しかし、誰もが知りたいと望んでいることなのですよね。 (2007.03.22 23:51:11)

Re:台湾取材旅行12(03/22)  
heliotrope8543  さん
何の研究でもはじめに結果ありきで進めてはだめなのですね。邪馬台国がフィリピンかもしれないとは考えたこともありませんでした。 (2007.03.23 10:41:24)

Re[1]:台湾取材旅行12(03/22)  
白山菊理姫  さん
ほわいとさん
おはようございます。

>大変大きなテーマに取り組まれていらっしゃいますね。このように掘り下げて、地道に研究することは、至難の業ですね。しかし、誰もが知りたいと望んでいることなのですよね。

邪馬台国論争は多くの学者や研究者を巻き込んで、実に長い論争に発展していますね。『魏志倭人伝』は謎だらけです。ただ、南を東だと言い換えるような、いい加減な議論だけはやめてほしいです。南も東もわからずに海を越えることはできません。天体を観測すれば、自分がどの緯度付近にいるかは容易にわかるはずですね。それを考えると経度すら測量してしまった「羽根ライン」の設計者の技術力にはただ驚かされます。古代史の謎解きはまだまだ続きそうです。 (2007.03.23 11:21:09)

Re[1]:台湾取材旅行12(03/22)  
白山菊理姫  さん
heliotrope8543さん
おはようございます。

>何の研究でもはじめに結果ありきで進めてはだめなのですね。邪馬台国がフィリピンかもしれないとは考えたこともありませんでした。

フィリピン・ルソン島説もかなり面白いです。台湾やフィリピンの古代史なんてわからないことだらけです。日本と同じようにかなりの文化水準をもっていたのではないかと推察されますね。むしろ航海術では上回っていたと思います。もっとも、そういう海洋民族が日本に定着した可能性は強いです。

歴史を研究する際、なるべく先入観を排除すべきですが、日本古代史の場合、記紀が強烈な先入観を日本人に植え付けていますから、そこから抜け出るのは並大抵の努力ではできませんね。私は記紀の呪縛、もしくは記紀のマインドコントロールと呼んでいます。 (2007.03.23 11:32:18)

Re:台湾取材旅行12(03/22)  
なかなか迫力のある邪馬台国、日本では無いのかも知れないと言うのも、とても興味を覚えました。
(2007.03.24 16:27:00)

Re[1]:台湾取材旅行12(03/22)  
白山菊理姫  さん
カーク船長4761さん
おはようございます。

>なかなか迫力のある邪馬台国、日本では無いのかも知れないと言うのも、とても興味を覚えました。

フィリピン(ルソン島)とみられる耶婆提国と邪馬台国が、日本語読みですが、似ているところが面白いですね。もともとあの辺りはスンダランドがあったところですから、早くから人類が発祥していた可能性があります。実際、台湾では三万年前の左鎮人の化石が見つかっています。台湾原住民の中には今でも、顔に入れ墨を施している人がいますが、これも『魏志倭人伝』に出てくる倭人の特徴と一致していますね。また倭人伝では、女王国の東南に裸国・黒歯国があることになっていますが、台湾やルソン島の東南には、確かにニューギニアやメラネシアがあり、裸民族や歯を黒く染める部族がいることはよく知られています。このことからも倭人伝の倭人、倭種とは南方民族であることはまず間違いないと思います。

私たちはいつの間にか、学校で教えられた”常識”の虜になってしまいます。
奇しくも3月3日の朝日新聞夕刊には、志賀島の「金印」の偽造説が再燃しているとの記事が載っていましたが、私たちが知っていると思っている日本古代史はデタラメだらけかもしれませんね。自戒を込めて、通説・定説に流されないようにしています。 (2007.03.25 10:33:45)

Re[2]:台湾取材旅行12(03/22)  
ちゃ さん
方角の違いに関しては、割と所在が明確な対馬国~不弥国からして間違えていますからね。

魏志では、これらの国へ行くのに、南東へ進むみたいな記事ですが、実際は北東に行かないと行けません。90度、ずれているんですよ。

そういう意味で、所在地が不明確な投馬国、邪馬台国への道のりが、魏志の南へではなく、90度ずれて、実際は東だったというにも頷けるかもしれませんw

逆に正確なのは戸数比だといわれ、割と所在が明確な対馬国~不弥国の各戸数は、現在のこれらの推定地の平地面積から推測して、ほぼ正しいと思われます。

だとすると、投馬国、邪馬台国というのは、その戸数から考えて、もう九州には収まりきらないとも言えます。まあ、その戸数がどこまで正しいかは分からないですけどw

邪馬台国の所在地(人口から推定)
http://yamatonokuni.seesaa.net/article/32083231.html

奴国の金印の偽造説というのは、前からありますね。ただ、奴国の金印は、まあ本物だろうとは思いますけどね。定説が覆るところまでは、いかないと思います。

なぜ、志賀島に隠されていたのかは、奴国が何者かに軍事侵攻を受けて、よって最北の志賀島に隠したのかもしれません。もしかしたら、後漢書に登場する107年の面土国王・帥升が後漢に謙譲した生口(戦争捕虜)とは、奴国人だったのかもしれません。だからこそ、後漢は、帥升が生口を160人も献上したのにもかかわらず、印綬を授けるなかったのかも。(後漢書には帥升に印綬を授けたらしきことは書かれていない)

卑弥呼以前の最初の人物・倭国面土国王帥升
http://yamatonokuni.seesaa.net/article/32720152.html (2007.03.26 18:56:39)

Re[3]:台湾取材旅行12(03/22)  
白山菊理姫  さん
ちゃさん
こんにちは。

>方角の違いに関しては、割と所在が明確な対馬国~不弥国からして間違えていますからね。

方角に関して変な解釈を加えるのは、末盧国からですね。対馬国~末盧国はおおむねあってますよ。

>魏志では、これらの国へ行くのに、南東へ進むみたいな記事ですが、実際は北東に行かないと行けません。90度、ずれているんですよ。

問題は末盧国から北東へ行かなければならないと思い込んでしまうことです。倭人伝には南東と書いてあるわけですから。たぶんちゃさんは、ちゃんと私の書いた(上)を読んでいないか理解していないのだと思いますが、古代人は南北(緯度)を間違えたりしません。ただし南に進んだと思って南西や南東に行くことはあります。精密な時計がないと東西方向にどれだけずれたか(経度)がわからないからですね。ところが南北にどれだけずれたかは、天体を観測すれば簡単にわかるんですね。南東に向かって進んだと思ったら北東に行ってしまったということは、大海を渡る航海術を持った人たちが犯すミスではありえないでしょう。90度ずれているのは、研究家の頭の方でしょう。でなければ、倭人伝自体が空想物語かのいずれかです。

>そういう意味で、所在地が不明確な投馬国、邪馬台国への道のりが、魏志の南へではなく、90度ずれて、実際は東だったというにも頷けるかもしれませんw

これも強引な近畿説の論法ですね。ただし九州地方の北部をチマチマ回っているよりはダイナミズムがある点は評価します。船に一年かかる国のことにも言及しているわけですから、倭人伝はもっとダイナミックに読むべきです。
(続く) (2007.03.27 11:12:13)

Re[3]:台湾取材旅行12(03/22)  
白山菊理姫  さん
ちゃさん
続きです。

>逆に正確なのは戸数比だといわれ、割と所在が明確な対馬国~不弥国の各戸数は、現在のこれらの推定地の平地面積から推測して、ほぼ正しいと思われます。

平地面積から戸数を割り出すとは、その研究家は随分ご苦労をされたと思いますが、まったく説得力がありません。

>奴国の金印の偽造説というのは、前からありますね。ただ、奴国の金印は、まあ本物だろうとは思いますけどね。定説が覆るところまでは、いかないと思います。

偽造だとしたら由々しきことですね。最初に結論ありきのでっち上げは、いい加減に止めてほしいと思っています。 (2007.03.27 11:12:51)

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