嗚呼切り裂きジャック現る残酷物語 | わたく史～平凡非凡毎日

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2005年07月08日

タイトルからしてヘヴィーだよね。

ということで、【残酷物語】のはじまりはじまり。

我が家には１匹のゴーリデンレトリバー（６歳♂）、『納豆くん』がいる。
この犬種、父上が羨ましがるくらい（父上は薄毛　笑）毛がファサファサ。
冬は暖かそうだが、夏は見るだけでこちらが汗をかきそうなはえっぷり。

彼（犬）の名前は実際あるのだが、雨が降ると恐ろしい程スティンキー（臭い）
なので、『納豆』というアダ名がついた。
この納豆くん、我が家にいるからこんなアダ名が付けられてしまったが、

↑彼の名誉の為一応いっておきます（笑）

雨が降ると噂の『納豆くん』になってしまう彼なので、
言うまでも無く、この時期は『旬』なんです。
放ってくれちゃってるんです、『ザ・悪臭』を。
おまけに高い湿度と気温で「あちーよー」といわんばかりにハアハアしてるし。

シャンプーは以前はペットショップでやってもらってたんだけど、
１回１万円近いのでちょっとキツい。
なので、ここ１年位は自宅でやるようになった。
シャンプー担当は基本的に父上。
父上だと、納豆くんも言うこと聞いてそこそこ大人しくしているので、
任せてしまっている。

本日は父上が午後仕事が休みなので、

「今日こそは納豆くんを洗うぞ。んで毛も刈っちゃう」

と朝から言っていた。
暑いし、ゴールデンだからって毛がなきゃダメって事もないだろうし、
なにも丸刈りになるわけじゃない（お腹の辺りを短くする予定）。

そろそろシャンプー終わるかな？という頃に
様子をみに家に寄ってみた。

家に着くと丁度シャンプーし終わりタオルで拭く作業をお風呂場で
父上がしていた。

「どう？上手く切れた？毛？」

と扉越しに聞くと

「いや、それがさ、毛と一緒に肉も切っちゃったみてーでさ」

と。

「え？！どっちが？！」

と私。

「父上じゃねーよ、納豆だよ。結構パックリやっちゃったみてえ。
　ちょっとみてやってくんねーかな？
　必要なら医者連れてかなきゃだからさ」

と父上。

ひえー！！と思っている間に納豆くんがお風呂場からこんにちは。
特別痛がってる様子はないが、切ったというところをみるとホントに

パックリ、、いやザックリ（＠０＠；）。

しかも１箇所じゃなくもう２箇所、系３箇所。

３箇所のうち全部が見るからに洒落にならないほど深い傷。
素人の私でもお医者に縫ってもらう必要があると分かる。

納豆くんのシャンプーでまだ泡だらけ、毛だらけの父上なので、
私が病院に連れていくことに。
普段の納豆くんのかかりつけの病院は少々遠く、車でしか行けない。
しかし、彼もシャンプーしたばかりでまだ濡れているし、
怪我したところから結構出血もある。車には乗せられない。
すぐさま電話帳で近所の動物病院を探した。

運よく、最近開業した犬猫病院が近くにあり、
充分歩いて行ける距離。

予め電話だけしておこうと思い、状況だけ説明して
うんち袋とお財布持って、いざ病院へｇｏ。

「実はコレコレこうで、かくかくじかじか。。。」

とドクターに説明。
父が毛を切ったら肉も切ってしまい、、
と、嫌でも言わなきゃいけないわけなのだが、
なんとも言えない気持ちで、、出来れば言いたくないもの、、。
ドクター苦笑い、私も苦笑い、助手さんたちも苦笑い。

第三者から聞いたら確かにヒドイ話だが、父上もわざとやったわけじゃない。
シャワーの湯気で眼鏡もくもるし、
犬もじっとしているわけじゃないし。
当然充分気を付けていたつもりだったらしいが、、、

まあ、結果的に３箇所も縫うのが必要な程の怪我を負わせてしまった。
コレにはかわりないんだけど、、
なんともいたたまれない。
父上に対しても、もちろん１番の被害者（犬）の納豆くんにも。

診察結果、やはり縫うらしい。
しかし、何せ３箇所。
全身麻酔を使用するとのこと。
なので、夕方またお迎えに来てくれ、とのこと。

病院を出ると、父上が車で待っていてくれた。
非常に気にしている様子。
しかし、先程もあげたが、わざとじゃない。
納豆くんだって、虐待でそんな風にされたんじゃない、と分かってれてる筈。
これからの季節暑いから毛は短い方が◎、という彼を想っての愛情からの粗相。

とにかく、夕方にならなければ納豆くんは戻って来ないし、
３人で（ばばちゃまと）お昼でも食べに行こう、と
とある食堂へ（きったないけどかなり美味しい）。

注文して待ってる間も、納豆くんの話題がでてたんだけど、父上が

「やいやい。美容院代ケチったつもりがかえって高くついちまった。
　おまけに、毛どころか肉まで。悪いことしたな、納豆に」

と、おちゃらけつつやはり気にしている。
ばばちゃまが

「仕方ないよ、もう済んじゃったことだし。
　コレではさみは危ない、って分かったんだし。
　これからはバリカンでやろう」

と。
…なぐさめにもフォローにもなってないよ（＾＾；）

「凄いね、父上。
　まるで切り裂きジャックならぬ切り裂き父ちゃん☆じゃん」

と私が言ったら、

「おう。ホントにソレだな、、俺。
　当分肉は食えねえよ　苦笑」

と、大人しく言い返して来た父上。

しかし、頼んだ本日の昼定食は、、、

とんてき定食　上

思いっきり肉じゃんか。
肉々しく肉じゃんか。

やってくれます、うちの父上。
あんな出来事の後の「肉」だけど、かなり美味しかった。
半分以上ワタクシが頂いてしまいました～

夕方、納豆くんのお迎えに行った私。
麻酔からとっくに覚めて、思ったより全然元気な彼。
ドクターの説明では、結局２５針（＠＠）も縫ったらしい。
可哀想、、本当に可哀想。。。

抜歯は１０日後。
明日、一応傷の具合を診せにまた病院に行く。

納豆くんにとって散々な１日。
そして父上も良かれと思ってしたことがこんなことになってしまって
父上もある意味散々な日になってしまったんだろうな。可哀想。。

そんな現代の切り裂きジャックが現れた１日。
残酷物語な１日でした。

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