バークレー生のひとりごと

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東大生とバークレー生が書いた進路のすすめ

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2005.04.22
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カテゴリ: カテゴリ未分類
これから数回に渡って、

どんな経緯でアメリカにまでたどり着いたのか
大阪での少しだけ波乱万丈の人生を
いっしょに楽しんでいただけたらなと思っています。

僕もこんなにあらためて振り返るのは
初めてのことなので、
楽しいような恥ずかしいような
複雑な気持ちです・・・・・・・。



僕はこれまでの23年間の人生で、
親から一度も勉強をしなさいと言われたことがないんです。

うちの親は、礼儀作法とかに関しては
すごくうるさいんですよ。
言葉遣いは小さい頃からこっぴどく仕込まれましたし。

あと、習い事なんかに関しては、
普通の親御さんと同じように結構色々とやらされました。
そろばんや習字、プールにサッカーと、
みんなが思いつくような習い事は
一通りやったんじゃないかと思います。
習字なんかは、正直好きじゃなかったけど、


でも、不思議なことに、
塾にだけは一度も行けと言われませんでした。

僕が住んでた地域は、
教育熱心な方が多いところだったんで、
だいたい小学校の4年生頃から

中学受験のために。

小学生の僕はすごく不思議でした。

他の習い事には行けと言われるのに、
どうして塾にだけは行けと言われないのか。

だから、聞いてみたんです。
”なんで僕は塾に行かんでエエの?”って。

そしたら、親にこう言われました。

”生きていく上で、字は絶対書かんとアカンし、
読む必要があるやろ。
それに、あんたも字きれいな方がうれしいやろ。
だから、習字には行かんとダメ。

あと、計算もできへんかったら困るで。
買い物行った時、
まけてもらうのにも計算できなアカンやろ。
だから、そろばんも行かんとアカン。

プールは、あんた、
海行っておぼれたらどうすんの。
死んでしまうやろ。
だから、プールに行って泳ぐ練習せなアカンのや。

でも、塾には無理やり行かんでもエエ。
勉強はできんでも、生きていけるからな。
それに、勉強よりもっと大切なことあるって
いつも言うてるやろ。

女の子には優しくせなアカンし、
人にやられたら嫌なことは、自分もやったらイカン。
人のものは取ったらあかんし、
困ってる人は助けてあげる。

これ全部あんた出来てるんか?

勉強はそれ全部出来たあとでエエんや

それに、あんた勉強そんなに好きなんか?
好きちゃうやろ?
ほんなら、行かんでもええやん”


説得力があるのかないのかよく分からないですけど、
とにかく、僕はこんな親元で育ちました。

今思えば、本当にいい育て方してもらったと思います。

でも、残念ながら、
親の真意に気がつくまで、
すごく長い時間がかかってしまうんですけどね。

”子供は親の思う通りには育たない”とは、
まさに僕の事を言うのだと思います(笑)


当時を思い出すと、
教育熱心な親が多い地域でしたから、
それぞれの親は、
子供の点数を上げようと必死だったんだと思います。

よく友達が、
”今度のテストで100点取ったら、
ファミコン買ってもらえるねん”とか
”今度、通知表の良が増えたら、
自転車買ってもらえるねん”とか言っていましたから。

でも、僕は自分の親から、
一度も100点を取ったからといって、
何かを買ってもらえることはありませんでした。

”よく頑張ったね”

たったこの一言だけでした。

自分で言うのも変ですが、
小学校の低学年の頃から勉強は得意でした。
学校のテストは、
ほとんどいつも100点だったと思います。

だからこそなのかもしれないんですが、
友達と比べて物足りなかった僕は、
親にいつも詰め寄りました。

”100点とったんやから、
○○君みたいに、ファミコン買ってや!!”

そう言いよる度に、
僕は、いつもこう言い返されるのでした。

”お父さんもお母さんも
勉強してって、あんたに頼んだことないやろ??
勉強は、あんたがしたいと思ったらしたらええねん。
したくないんやったら、
別に、せんでもええねんから。
勉強は、お父さんやお母さんのために
するもんちゃうんやで。
あんた自身のためにするもんや。
だから、うちは100点とってもな~んも買えへん”


今聞いても、すごくもっともな意見ですよね。
うちの親は、小さい頃から僕自身に、
勉強するという事の意味を教えようとしていたんだと思います。

でも、小学生の僕は、
その意味を理解することは出来ませんでした。
僕は純粋じゃなかったので、
素直に受け止める事は出来なかったんです(笑)


そして、親の意に反して、
こう考えるようになったんです。

テストで良い点数を取ればみんながほめてくれる。
先生は賢いって言ってくれるし、
友達も友達のお母さんも、み~んなほめてくれる。
うちの家はたまたま何も買ってもらわれへんけど、
でも100点を取り続けたらうちの親も変わるかもしれへん。
よし、これからも勉強頑張ってたら、
いい事がいっぱい起こるはずや。

この無意識にも似た感覚が、
結果的に、
自分の価値は他人の評価によってこそ決まる
という間違った価値基準に変貌するまで、
小学生とは言え、そう長くはかかりませんでした。

そして、その価値基準は、
テストの点数や、頭の賢さによって決まるのだと
これまた大きな思い違いをしてしまったのです。


僕の親が、素晴らしい教育方針のもと
育ててくれようとしたにも関わらず、
僕は、その意に反するかのような人生を
歩み始めてしまうのです。

そして、小学4年生の冬に、
僕は、自分から親に、
塾に行かせてくれと頼みに行くことになります。

これが、僕の辛くて長い”偏差値人生”の始まりでした。





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Last updated  2005.04.22 20:44:26
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