PR
カレンダー
フリーページ
キーワードサーチ
コメント新着
牛肉の偽装事件が問題になっているが、あれがどうも納得いかないのである。等級を偽るのを罰するのは当然であるが、等級自体が誰の嗜好によって決められているのだろうか。嗜好物を一律のクラス分けしていいのだろうか。もっとはっきり言うなら砂嘴が入った肉が好きな人の基準ですべて決められてないだろうかということである。
グルメ番組をみているとリポーターは肉汁、脂が甘い、血が滴る等の表現をするが、私ははっきり言って焼いてから少し休ませた肉が好きである。外側がカリッと中がピンクになった肉が好きである。したがって脂は固まる傾向にあるのでないほうがいい。休ませるので肉汁は切った時は出てこない。中身が安定しているので血は滴らない。鉄板皿でサーブされるステーキなどこの焼き方と肉質ではありえない。(皿は暖まってないと駄目ですが)
ブランド牛は地域振興として盛り上がりを見せているが、国の等級のつけ方が大雑把過ぎて混乱するのではないかと思う。少なくとも部位の種類と砂嘴の入り具合と赤身の肉質と脂身の質の四つぐらいを表示すべきであり、もしするなら後者二つをランク付けすべきである。
例えばボルドーワインで第1級から5級のシャトーの格付けがあるが、必ずしも等級が旨いわけではなく、あくまで生産者の歴史やキャリアを表すものなのだと思う。格付けで値段が決まるなんて、おこがましい。値段はあくまで需要と供給のバランスである。それをわきまえているから、フランスの農業はイメージ作りが巧みである。農業を支えるには大事なことであるが、薄っぺらな基準のみに頼る日本は偽装がしやすいのではないだろうか。