
高橋洋一氏の
「60
歳からの財政学
」
を読んで
、
マーケットアナリストとして向き合ってきた
「
数字
」
のパズルがひとつにつながった
。
コーニングでシニアマーケットアナリストとして世界市場を分析してきた私にとって
、
この一冊が示した
「
数字の裏側
」
は
、
これまでのパズルのピースをすべて繋げる衝撃的なものでした
。
経済成長のエンジンである
「
マネタリーベース
」
を絞り続けた日本
。
バブル崩壊後の過度な金融引き締めが
、30
年に及ぶ停滞の正体だった
。
お金の伸び率と名目
GDP
成長率の関係を約
200
カ国のデータを集めるとお金の伸び率が高い国ほど経済成長率も高い傾向が見られる
。
注意点は
「
お金を増やしたら成長率が伸びる
」
という因果関係を示しているわけではないということだが
、「
お金の伸び率が高い国には成長率が高い国が多い
」
という相関関係があるということだ
。
データを見れば
「
円安
=
法人税収増・経済成長
」
は明らかである
。
しかし
、
世論
は
「
悪い円安
」
「
国の借金はうなぎのぼり
」
というフレーズに支配される
。
なぜ財務省は
、
国益に資する円安を嫌い
、
国民を苦しめる消費増税へと舵を斬り続けるのか
。
そこにあるのは
、
省益を優先するための巧妙な
「
情報の切り取り
」
と
「
世論形成
(
広報戦略
)」
の姿ではないか
。
高橋洋一氏の指摘で最も衝撃的だったのは
、
政策決定の裏にある
「
組織のインセンティブ
」
です
。
消費増税や天下りの確保といった省益が
、
国益
(
経済成長
)
よりも優先されてしまう構造がある
。
マーケティングの世界でも
、
顧客の利益より社内の論理が優先された時
、
ブランドは崩壊します
。
財務省という巨大組織において
、
この
「
インセンティブの歪み
」
がいかに日本の失われた
30
年を作ってきたのか
、
その構造を知ることは
、
現代の組織運営における反面教師となります
。
「
国の借金で破綻する
」
というプロパガンダ
。
マーケティングのプロとして見れば
、
これは
「
恐怖を煽ることで
、
誤った選択を正当化させる
」
高度な情報操作に近い
。
情報の
「
理
」
がゆがめられた時
、
私たちは自分たちの首を絞める選択を
「
正しい
」
と思い込まされてしまう
。
財務省と日銀の政策判断は
、
経済だけでなく自殺率にも影響を及ぼしてきた
。
失業率と自殺率は強い相関がある
。1980~2018
年の失業率と自殺率の相関係数は
0.86
と極めて高かったという
。
金融政策は雇用政策でもある
。
米国の
FRB
は雇用に対しても責任を持つ
。
金融政策が雇用に影響する以上
、
失業率の上昇は政府
、
並びに政府の指針や政策に強い影響を与えてきた財務省の責任も大きい
。
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