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2020.08.12

129.人生はどこでもドアリヨンの14日間 [ 稲垣えみ子 ]

テーマ：読書(8283)

カテゴリ：【読書】未分類

本のタイトル・作者

人生はどこでもドアリヨンの14日間 [ 稲垣えみ子 ]

本の目次・あらすじ

1日目（金曜日）ようやくニコラに会う
2日目（土曜日）「生活」をスタートする
コラムーー異国で自炊
3日目（日曜日）早くも疎外感
4日目（月曜日）小さな出来事
5日目（火曜日）山が動いた！？
6日目（水曜日）マルシェ買い物必勝法

8日目（金曜日）ミラクルデー
9日目（土曜日）異国でおしゃれ
10日目（日曜日）パン屋の出来事
コラムーーフランス人から笑顔をゲットする方法
11日目（月曜日）リヨン＝江戸？
12日目（火曜日）階下の住人
コラムーーフランス式マルシェ必勝法（中級編）
13日目（水曜日）まさかの予約ミス　　　　
14日目（木曜日）やり残したこと
旅立ちの朝
コラムーーニコラからの通信簿

引用

日本にいれば無意識に何気なくやっていることが、国境を越えればすべて「何気なく」はできない。うまくいかないことばかりだ。ジタバタするうちに、自分の根っこみたいなものが見えてくる。本当に自分が求めているものは何なのか。

感想

2020年読書：129冊目
おすすめ度：★★★★

【読書】寂しい生活 [ 稲垣えみ子 ] 」
2020.05.30「【読書】魂の退社　会社を辞めるということ。[ 稲垣えみ子 ] 」
2020.08.01「 118.もうレシピ本はいらない　人生を救う最強の食卓 [ 稲垣えみ子 ] 」

今回は、フランス・リヨンへの旅。
というか、フランス・リヨンへ行って、ひたすら日々の生活を送る話でした。

もうこの人ね、めんどい！(笑)
いちいち色々とこだわって、思考をこねくり回して、冒険だ！挑戦だ！ってトライして凹んで、学んで成長して…。
ああもう、楽しいなあ。いとしい。すき。

海外特派員に憧れていた会社員時代。しかし語学も出来ず、長期旅行に行く機会もないまま５０歳で退社。
フリーになったからといって旅行に行くわけでもなく、「いやこのままではどんどん時間ばっかり経っちゃうのでは？！」と思い立つ。
５３歳、ガイドブックを熟読せずに、海外でいつもの暮らしをする試み。

なんだかんだで、色々調べてたり英語やフランス語が出来たりするんだけど、まあそこは置いておいて。
小心者で臆病で見栄っ張りなところとか、ひたすら独り言を脳内でブツブツ言っている感じとか、自分とよく似ていて面白かった。

旅行って、「失敗」を求めているのかもしれないね。
旅の恥はかきすて、というけれど。
肩書や役割や、そういう普段背負っているもの、付けている仮面は、海外では関係ない。
異国の地で言葉も通じず、否が応でも「自分とは何者か」「自分は何ができるか」を考えさせられる。
たくさん失敗する。でもそれが当たり前。
だって分らないことだらけ、知らないことだらけ、言葉も出来ないんだから。

本を読んでいて、バックパッカーをしていたころを思い出した。
ただ、町を歩いているだけでドキドキした。
心細くて不安で、でも自分がすこし勇敢になった気がして。
どこに行ってもだめな自分はだめなままで、それを痛感して。
たくさんたくさん、感じて、考えて。

ああ、旅行に行きたいなあ。
少ない荷物と、航空チケットだけ持って。身軽に一人で旅立つ。
空港に着いたらどの町に行くかを決めて、町に着いたら宿を決めて、適当な店を恐る恐る覗いて食事をして、明日は何をしようか、この町にいようか次の町に行こうか考える。

稲垣さんみたいにエアビーで一箇所に滞在するのも面白そう。
不労所得を得て、早期リタイアして、そういう暮らしがしたい…。