シュタイナーから読み解く神秘学入門

シュタイナーから読み解く神秘学入門

2006年12月06日
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カテゴリ: 神秘体験空間
 神秘学の記号と形象を瞑想により体得すると、その真の意味、叡智を学びとることができるという。このように学びつつある人、高次の視力、霊視力を発達させつつある人にとって、例えば次のような修行が大きな意味をもつという。

 それは、真っ暗な空間に身を置き、外からの光を完全に遮断して(夜の暗闇であっても、両目を閉じることでもよいという)、徐々に自分自身の内的な力によって、光の表象をイメージし突き進もうとする修行法だという。

 人間がその表象を十分な強度をもって形成できるようになると、修行者は次第に明敏になり、そして光を見るようになるという、それは物質的な光ではなく、修行者自ら創造し、内的な力によって自らの内に生み出した力であるという。これは叡智に貫かれた光であり、この光の中で人間には創造する叡智が現れるという。これがアストラル光と呼ばれる光だという。

 瞑想を通じて人間は内的な光を生み出すことができるようになり、この光は、人間がいつの日にか(物質的感覚器官の眼ではなく、もっと精妙な霊的感覚器官によって)見るものの前触れであるという。この霊的感覚器官(チャクラ)はエロヒムたちのような実際に存在する霊存在たちの衣装となるという。人間がこの修行を正しいやり方で行うと、これらの高次存在と関係を結ぶ手段となるという。実際、自らの経験から霊的世界について学ぶ人達は、このような修行を行なってきたという。

 これを神秘学では、霊視の獲得と呼んでいる。現代科学で言うならば、一種の数学的な光の波動の観測器官といえるだろう。光の波動が量子化される前の前量子化状態(数学的にいえば生成演算子を課す前の調和振動子)を捉える観測装置を獲得することなのであろう。物質的な視力では、波動が固定されたつまりコヒーレントな固有振動数の物質体しか観測できないのである。

 また更に、別の方法によって人間は、自らの内的な力により、空間が光に照らされ、叡智に取り巻かれるのを感じるような、いわゆる霊視のみならず、空間がいわば音を発し始めるという事態、いわゆる霊聴にまで到達することもできるという。

 古代ピタゴラス哲学では、天球の音楽について語られていたが、この「天球」という言葉は、宇宙空間、つまり星々が運行する空間を意味するもので、人間がつくりあげたイメージなどではなく、詩的な比喩でもない、1つの真実であるという。人間が秘教の導師の指示に従って十分に修行を積むと、明澄な、光輝に満たされた空間、叡智の顕現である空間を内的に観るだけでなく、宇宙空間にみなぎる天球の音楽を聞き取ることを学ぶという。

 空間が鳴り響き始めるこの時、人間は天上的な世界、デヴァチャン神界にあると言われるという。まさしく空間が鳴り響くようで、物質的な音ではないという、これは霊的な音、空気中で生きるのではなく、ずっと高次の精妙な実質、アカシャ実質の中に生きる音なのであるという。空間は絶え間なくこのような音楽に満たされ、そしてこの天球の中にある種の基調音があるという。

 恐らく、弘法大師空海が説く曼荼羅図は、この霊聴による天球の音楽を意味するものではないだろうかと思う。仏像一体が、天体であり、なんらかの音を用いて表現すれば、曼荼羅図は、一種のシンフォニーを表現するのではないかと思うからである。顕教と比べ、密教には、霊視より霊聴を重んじる傾向が強くみえる。



 だから、今日の土星は、地球がまだ土星の状態にあったときと同じ進化段階にあるという。土星の意味は地球に対していわば少年が老人に対するような関係にあります。老人がすぐ傍の少年から育ってきたのではないように(その老人はかつて少年だったわけで)、この地球も今日ある土星から進化してきたものではないわけで、今日空にある土星もまたいつか「地球」となってゆくという、現在は一種の青年期の段階にあるという。

 他の天体の場合も同様で、太陽はかつての地球の進化段階に似た天体だが、ただそれがいわば更に高度に進化した状態だという。このように、人間社会に、老人の傍らに少年が共存しているように様々な年齢層が存在するように、天においても様々な惑星が様々な進化段階にあって並存しているという。

 ある天体(土、太陽、月、火)は、現在第四の受肉状態にある地球が既に完了した進化段階に止まっているものであり、また他の天体(水、木、金)は、地球がこれからとることになる進化段階にあるという。これらの惑星は、お互い正確に一定の関係にあり、神秘学者はこうした関係を今日の天文学者が行うのとは別のやり方で表現するという。

 諸惑星は一定の速度で太陽の回りを運動しているのは周知の事実だが、また神秘学的天文学者たちによって正確に探求されている別の惑星運動も行っているという。その探求によって明らかにされたのは、太陽はある霊的な中心点の回りを運動していて、従って諸惑星の軌道は、太陽の軌道を正中線とする螺旋を描くという。このような螺旋軌道が、地球上の生命体の螺旋軌道を描かせるという。DNAの螺旋構造もここからくるようである(現代科学では、DNAが螺旋構造をとることがわかっても、なぜ、螺旋構造なのか、そして螺旋軌道の意味自体を理解できないのである)。

 太陽の惑星を司る秩序と調和の体系が、惑星の軌道を生じさせ、その結果を証として、螺旋構造としているのである。つまり、螺旋構造は、太陽霊のシンボルといえるだろう。この螺旋は、しばしば白い蛇の象徴や、生命の樹、メリクリウス(モーセ)の杖等で表されるところのものである。

 各惑星がその軌道を運行する速度は、お互いに全く一定の調和した比例関係にあり、この音響としての比例関係が、霊聴者にとって、1つのシンフォニーを構成するように、聞こえるという。これがピタゴラス学徒によって天球の音楽とみなされていた真相であるという。

 この共鳴、この音楽は、宇宙的な出来事の模像であり、ピタゴラスの学院で教授されたものは、人間が頭をひねって考案されたものではなく、古代の神秘学的天文学者、つまり占星術者たちは、「一見静止しているように見えるこの星天は実際は動いている。霊的な中心点の回りを、百年ごとに一度ほど前にずれていく速度で回転しているのだ、」といったという。これが天動説となって伝わったのである。真の天動説とは、霊的な天体の活動を意味したのである。

 つまり、天体の音楽が、天動説の真の意味なのである。教会が唯物論に走り、権威化した為に、何時の間にか、地球(教会)が静止し、唯物的な軌道として、堕落した悪魔の教えとなったわけである。つまりは、堕落とは、自ら進化(活動)を止め、権威化したことを意味する。人間や地球は一時足りとも止まることなく歩み進まなければならない。





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Last updated  2006年12月06日 19時22分34秒
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