シュタイナーから読み解く神秘学入門

シュタイナーから読み解く神秘学入門

2007年03月07日
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カテゴリ: 神秘体験空間
 前回は、人間がいかに様々の人生の期間を、駆使して経験を積み、それらの期間から精神的な視界をもって振り返るかを見てきた。人間は、このようにして、意識を星の世界との十分な霊的交渉に向けて一歩一歩上昇させるインスピレーション(霊感)を達成するという。勿論、この世界は、純粋に霊的な存在たちと、真実の純粋な霊的な表現、顕現として理解される必要があるという。

 精神世界への扉を開き、その世界の探求に取りかかるときには、必要な意識状態と必要な魂の条件を発達させるために骨の折れる努力が必要とされるという。通常の(覚醒)意識を用いて、精神的な洞察を達成できるという幻想を抱くべきではないという。

 この点を示すために、幾つかの特別な例が役立つという。精神的な探求において、間違いの源泉となる可能性があるものを示す前に、次のような前置きをする。

 精神世界への扉の鍵を開け、いわば精神世界との対話を持つための知覚を可能にする精神的な訓練に、真剣に取りかかる人は、人生のなかに、精神的成長によるその相違を見出すように、人類の歴史的な進化が、広範な特殊性、いわゆる精神的なバックボーンに関しての特筆すべき差違を示していることに気がつくという。

 後で示す理由によって、ミカエルの時代と呼ぶ現代は19世紀の終わりから三分の一、凡そ、1870年代に始まったという。この時代に先立つ時代は3、4世紀間(1879-1510年;ガブリエル、月の時代)続いたという。精神(秘教)的な認識をもつ人たちにとって、この時代の性格は完全に別種のものだったという。更に、その時代に先立ち、やはり全く異なる性質の別の時代(1510-1190年;サマエル、火星の時代)があったという。

 従って、秘儀に参入する認識をもって過去を振り返るとき、個々の時代が全く異なる印象を呼び起こす、ということが分かるという。これらの印象を抽象的な記述ではなく、具体的な例によって示すことにする。

 この要約の中で、人類の進化に関して様々の役割を演じてきた人々について記述してきた。例えば、有名なダンテの師ブルネット・ラティーニ、シャルトルの学院における教師たち、ベルナルドゥス・シルヴェストリス、アラヌス・アブ・インスリス、フィオーレのヨアキムについて触れたが、更に、9世紀から12世紀、或いは13世紀にかけても、何百人の人々について語ることができるという。これらの人々それぞれが、その時代を特徴づける人たちだったという。

 人智学の立場から、人類の歴史を、例えば、ダンテやジョットーの時代、すなわちルネッサンスの時代を探求する人は、精神世界にいる人間、肉体を脱いだ人間たちと交わることが絶対に必要だと感じるという。つまり、隠喩(秘教)的に言うと、死と再生の間にある人間たちと面と向かって出会わなければならない、と感じるという。

 秘儀参入の認識の中で、ブルネット・ラティーニのような人物に対する精神的な関係は、物理的世界における仲間との関係のように、個人的なものでなければならない、という明確な感情を持つという。このことについて、以前に記述したことから示唆しようといままで試みてきた。



 ここで、シュタイナー個人の経験の中から、ある事柄を紹介する。この場合についていえば、個人的な経験は、完全に客観的なものになるという。我々の(ミカエルの)時代に先立つ時代とはゲーテの時代だったが、シュタイナーは数十年にわたって、ゲーテの作品研究に携わってきたという。当時の数年間は、精神的な存在として精神世界にいる彼と直接個人的に接触する必要が生じたが、当初は、個人としてのゲーテではなく、いわば星の世界における存在としての、彼の宇宙に対する全体的な関係の中で、死後の彼を経験する必要があったという(ゲーテは、ガブリエルの時代の人だから)。他方、ブルネット・ラティーニや彼の時代の本質に関係する人々と、精神的に接触したいときには、彼らと個人的、かつ密接な精神的かかわりの中で、考えや意見を交換する直接的な必要性が感じられるという。

 これは非常に重要な相違で、それは、これら2つの時代の内的、精神的な特徴が全く異なっているという事実に結びついているという。今日、人間、或いは全人類が精神的な真実を、直接理解するという珍しい機会を有する時代、つまり、秘儀参入が、普遍的な財産になるという時代に生きているという。このミカエルの時代、ヒエラルキー(霊界)側が文化的に開化した優位な事実に、世俗的、物理感覚的な事実ではなく、精神的な事実に、心から気づくことなしに、やり過ごすべきではないという。これからの我々の時代は、精神世界に直接関連する秘教学を精力的に追求していく時代といえるという。そうでなければ、人類は定められた使命を果たすことができないという。我々は益々精神的な時代へと入っていかなければならないという。

 これ以前の時代には、別の力が人類の進化に主要な影響を及ぼしていたという。そして、真正なる星の認識の立場から語るときには、次のように言うことができるという。1970年代に始まった時代では、魂(精神)的な生活や物理的な生活、科学、宗教、芸術における、あらゆるものの中で、とりわけ太陽から輝き出る精神的な力が主要な影響力を及ぼさなければならない、と。我々の(ミカエルの)時代においては、太陽の力の影響と活動がますます広範に行き渡るようにならなければならないという。

 真の認識をもつ人々にとって、太陽は現代物理学が記述するようなガス球ではなく、精神的な存在たちの集合体であるという。そして、太陽の光が、物理的、エーテル的に輝くように、精神的なものを放射する最も重要な精神存在たちはキリスト教的-異教的、或いはキリスト教的-ユダヤ教的な用語法に従って、ミカエルと呼ばれる存在のまわりに集まっているという。ミカエルは太陽から働きかけるという。太陽からの精神的な影響は、ミカエルとその仲間たちの影響と呼ぶこともできるという。

 我々の時代に先立つ時代(ガブリエル)においては、人間の生活や活動、そして認識を求める探求の背後にある原動力は太陽の力ではなく月の力だったという。3、400年にわたって続き、1870年代に終わりを告げた時代の背後にあった原動力は月の力だったという。

 この時代、地球進化に影響を及ぼしていた指導的な存在たちは、古代の用語法にしたがってガブリエルと呼ばれる存在のまわりに集まっていたという。別の名を(用語はさほど重要ではないという)選ぶこともできるが、キリスト教的-ユダヤ教的な伝統に従ってガブリエルという名前を使うのが最もよいという。

 このようにして、星の世界から導かれる人間の精神的な活動を、ここに示した方法で気づくだろう。秘儀参入の認識を通して、誕生から歯が生え替わるまでの時期に人間の中で働いているものを確認するとき、宇宙に存在する月の活動に対する洞察力を獲得するという。言い換えれば、子供時代の最初の年月をインスピレーション(霊感)的、遡及的に辿ることを通して、月の影響が特に活発に働いていたガブリエルの時代についての認識を得るという。





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Last updated  2007年03月08日 13時00分44秒
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