シュタイナーから読み解く神秘学入門

シュタイナーから読み解く神秘学入門

2007年04月25日
XML
カテゴリ: 神秘体験空間
 人間は一体いかなる手法で感覚を通して対象物の認識を得るのか?

 人間は色彩を見。眼がなければ、この色彩の知覚は不可能で、そのとき物理学者は、次のように考えるだろう。

「(人間の)外の空間には色と名づけられるような実体があるのではなく、純粋に空間的な運動形態(媒質を伴う波長や波動)があるだけで、その運動形態が、人間の眼を通り、視神経により色情報として把捉され、脳へと送られ、そこで例えば赤のような色彩が生じる、」という風に考えるだろう。

 では、もし色の知覚がないとしたら、赤という色自体は、果たして実際に存在するのか?という疑問が生じる。

 赤は眼がなければ知覚不可能で、鐘が鳴るのも耳がなければ知覚不可能と考えられる。全ての知覚は、運動形式が、我々の魂の肉体的な器官による変換に依存している。

 しかし、次のように問うなら、事態はもっと複雑になる。

 一体、実際に、この固有の性質である赤の色彩はどこにあるのか? と。

 色彩は、我々が知覚する対象物の表面にあるのだろうか?

 或いは色彩は、振動プロセスから生じるものなのか?



 眼そのものを調べてみても赤(という固有のもの)を見つけることはできないだろう。色彩は我々の外にも、また脳のなかにも、本来無いもので、我々が自らを主体として、この運動プロセスに相対するときのみ、赤を色彩としてもつという。

 このことは、仏典(般若心経)のなかで、「色即是空、空即是色」と端的に表現されている。

 では、いかにして赤が眼と出会い、嬰ハが耳に出会うのかに関して論じることは不可能なのだろうか?

 問題は、この種の内的な心的イメージとは何か、それはどこで生じるのかということで、世紀の哲学的著作には、この問いが、全てを貫いて流れているのがわかるという。

 例えばショーペンハウエルは、次のような定義を行っているという。

 「世界は我々の心的イメージである」と。

 しかし、その場合、外の物体には、一体、何が残っているのだろうか?

 色彩の心的なイメージが、運動により〔生じる〕ように、我々の内部の運動に関する知覚も、何らかの静止(非運動のもの)の結果として生じるという。

 運動する馬の姿のスナップ写真を、その間に細いスリットのついた筒の内側に貼りつける場合を考察する。

 回転する筒を横から見るとき、常に同じ馬がいて、ただ足を動かしているような印象を持つのと同じ様に、実際、何者かが全く運動していない(静止している)ときでも、我々の肉体の組織を通じて、運動の印象が引き起こされる。

 このように、我々が運動と名づけているものは、無へと解消されるという。



 しかし、ではそのときの物質とは一体何なのか?を考察する。

 物質から色の輝き、運動、形態、そして感覚的な知覚により媒介される、あらゆる性質を取り除くと、何も残らなくなるだろう。

 色、音、熱、味、匂いといった外的世界のプロセスにより、個人的な意識のなかに呼び起こされる副次的な、つまり〔主観的な〕知覚を、我々の内において求める必要があるなら、形態や運動のような基本的な、つまり「客観的な」知覚も、我々の内に求める必要があるといえる。

 そして、外界は、人間の内的世界に、完全に消えてしまうが、この事態は認識論に関する重大な困難を引き起こすという。

 このように、シュタイナーの4次元を学ぶと、実は、般若心経が、4次元の幾何学の教科書であることに気がつくだろう。



 前回での基本概念からわかるように、人間は4次元空間の鏡像対称性を用いて、本来、無や空である空間を、色や音、熱や味、匂いという肉体的感覚を通じて鏡像操作することにより、認識していることが明らかにされるのである。

 単純にいえば、3次元の立方体を、鏡に映して捉えることにより、物質(運動)感覚を、認識として体験し、見い出しているのである。後半にいくと、この鏡の存在が、実は時間の正体であることがわかる。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2007年04月25日 22時00分45秒
コメント(0) | コメントを書く
[神秘体験空間] カテゴリの最新記事


■コメント

お名前
タイトル
メッセージ
画像認証
上の画像で表示されている数字を入力して下さい。


利用規約 に同意してコメントを
※コメントに関するよくある質問は、 こちら をご確認ください。


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: