シュタイナーから読み解く神秘学入門

シュタイナーから読み解く神秘学入門

2007年06月04日
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カテゴリ: 神秘体験空間
 人生長く生きれば、必ず、不条理な事に出くわすだろう。私も本日、非常に嫌なことに出くわした。些細な点に拘れば、こちらにも多少の落ち度はあるだろうが、そのような詮索をしても、きりがないことで、大まかにみれば、いかにみようと、こちら側に非はないのであるからこそ、改めて考えてみると、胸糞が悪くなるのである。

 このようなことは、多少なりとも不条理の事といわざるをえないだろう。いってみれば、交通事故と同じ類なのである。

 忍耐力のない弱者は、常に自分の非を他に転嫁しようとして、拳を振り上げ、権威を振りかざす傾向にある。道路を我が者顔で突っ走るスピード違反者に同じである。

 「君子危うきに近寄らず」というのが理想だろうが、なかなかそこまで、些細な気配を嗅ぎ取れるほどの人格者でないのが一般人といえるだろう。

 では、そのような事故に不幸にも出くわしてしまったとしたら、どうすればよいのか? それこそが大きな問題なのである。

 通常の弱き人間ならば、不幸な人間を演じ、同様に他者に、愚痴や怨み、果ては怨念を晴らすことに思いを巡らしがちである。しかし、それでは、不幸や苦悩の堂々巡りをしてしまうだけなのである。

 この堂々巡りは、まだ、同じような境遇の友人がいれば、その気持ちを理解し、同情してくれる人もいるだろう。かつての苦労を分かち合う、貧乏に慣れた日本人社会ならば、見ず知らずの他人の為に涙を流してくれた人もいただろうが、格差社会と貧富の差の大きい、拝金主義社会では、敗者として、孤立するのがオチなのである。

 このような非情な社会では、不条理に、苦悩を抱える若者は、自らで自らを責めるしかない状態に陥りがちといえるだろう。このような1人堂々巡りに陥らないように、何よりも、信頼に足る友人というものが、必要なのである。

 そのような意味で、今若者に必要な巷で有名な夜回り先生は、非常に貴重で素晴らしい行為者だと思われる。若者には、信頼できる友人、冷たい現代社会で苦悩する若者だからこそ、そのような友情、友愛ともいえる関係が必要なのである。



 どんな人間にも、人間だからこそ、非がある。だからこそ不条理は至る所にある。

 正直いえば、誰にでも人間ならば、「何度も死のう」と思ったことはあるだろう。順調に見える人生だった、その陰には底知れずの苦悩がある。

 人間とは、思いつめれば、誰でも、安易に死を選択してしまう生き物なのである。

 問題は、1人で解決しようとするのではなく、傍に誰かがいてくれるかだと思う。

 私には、そのようなとき、必ず、友人がいた。友人に告白することで、随分と助けられた。一生の宝物とは、やはり、友人なのである。

 キリストは、身分や立場に関わらず、真の自由な友愛こそが、真の愛であると語った。

 今回の不条理な出来事で、私は、年齢的には遙かに年下なのだが、哲学の師ともいえる、後輩に、悩みの解消法を聞いてみた。

 流石に、その友人は哲学者だけあり、「無知の知、つまり無になることだ」といわれた。

 なるほど、考えてみれば、苦悩とは、自らの立場の執着により発しているのだ!とそのとき、気がついた!

 不条理な立場、被害を受けた立場は、喩え、加害者側にいたとしても、そこには、自分は間違っていないという、執着が歴然と存在している。

 そのような自分の立場を主張するものは、利己主義の悪魔の仕業である。



 「目には目を、歯には歯を」というハムラビ法典が思い浮かぶが、その真の意は、キリストがいったように、目を失ったら、目で償いなさい。歯を失ったら、歯で償いなさいということなのである。

 後輩の哲学者が語ったように、無になること、起こる前の状態、ゼロの状態への回帰を目指すべきなのである。そうつまり、不条理は忘れるに越したことはないのである。

 嫌なことは、綺麗さっぱり忘れるしかないのである。この無知の知、自分は、何もわかってはいないということを理解できるには、不条理な目に存分にあって、忘れる技術を身につけるしかないのである。

 憎しみ、恨み、復讐心と共に、自己を忘れる。このことがいかにも大切なことであると、今更ながら、感じた今夜であった。

 憎むだけ憎んで、怨みつらみを吐き曝し、そのような全ての自分のなかの悪霊を誘き出して、悪い自分を傍からみて、捨て去ればよいのである。






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Last updated  2007年06月05日 00時51分08秒
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