シュタイナーから読み解く神秘学入門

シュタイナーから読み解く神秘学入門

2007年07月23日
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カテゴリ: 神秘体験空間
 ■質問:空間の3つの次元は、その構造において異なると言われているが、どこにその違いがあるのか?

 シュタイナーの応え;
 この質問の意味は、「空間の3つの次元はその構造において異なる」というような形で定式化されたことはないので、恐らく次のような考えに関するものだろう。

 第一に、数学的空間が考察され、それを(何らかの正確さをもって、真にイメージするなら)3つの直交する軸上の座標軸系により規定される、3つの直交する次元、或いは方向から構成されるものとして想像する(要するに、通常の直交空間座標のこと)。

 通常の数学的観点から、この空間について考察するには、これら3つの次元を、あたかも正確に同じものであるかのように取り扱う。我々は、上下、左右、前後という次元の間の違いをほとんど問題にせず、それらがお互いに交換することが可能とさえ信じている(回転変換に対して同一である。つまり回転対称性を有する)。

 単に数学的空間の意味では、x軸とz軸がつくる平面(互いに直交しているが)に直角のy軸上の平面が(xz平面に)「水平」であると言っても、(y軸に)「垂直」であると言っても、結局のところ、本質的に違いはない。

 この型の空間が、境界づけられているかどうか(閉じているかどうか)にも同様に関心を払わないが、そのことは、通常、それを際限がないものとして想像する迄には至っていないことを意味していない(無限遠方まで空間座標を規定できる)。単にその限界を気にしないだけで、例えばx軸上のどの点からでも、終点に至ることなく、どこまでもその軸上を動き続けることができると想像している(x軸は無限遠方まで続く)。

 19世紀を通して、一般幾何学は、このユークリッドの空間概念に対立する多くの考えを提示してきた。例えば、リーマンは空間に際限がないということと空間が無限であるということとを区別していた。純粋に概念的指向の観点からも、際限がないことと、無限であることが同一であると仮定する必要はない。

 結局、以前描いた図(球面から成る座標)を分割することは勿論可能だが、球の表面に留まる限り、立ち止まらせるように強いる境界に行き着くことは決してできないといえる(球面はどこまでいっても同じものだが、無限ではない)。なので、球の表面は、描画能力に関して言えば、際限がないと言うことができる。しかし、このことは、そのような表面が無限であると主張することを意味していない。このように、純粋に概念的なレベルでは、際限がないことと無限であることとを区別することができる。



 線分を際限なく付け加えていくことができるという事実は、必ずしも空間が無限であるということを意味してはいない。それは単に制限がないということかもしれない。我々はこれら2つの概念を区別する必要がある。もし、空間が、制限はないが、無限ではないものであるならば、それは、丁度、球面がそうであるように、本来曲がっていて、何らかの仕方で出発点に戻ってくるものであると仮定できる。

 近代の一般幾何学における、ある種の考察の幾つかはそのような仮定に基づいている。これらの仮定に異議を唱えるのは簡単ではないが、それは、空間に関する我々の経験から、それが無限であると結論づけることができないからである。それは曲がっているだけで、無限ではないとしても問題はない。

 勿論、近年の一般幾何学の、ほとんど全てを説明することなく、この一連の思考を結論にまで持って行くことはできない。しかし、リーマン、ガウス、そして他の人々の論文は容易に手に入る。そして、もし、この種の数学的考察に興味を持つのなら、その思考のための多くの材料を提供するだろう。

 これらは、ユークリッド幾何学の固定した中立的な空間概念に対する純粋に数学的な反論である。これまで、触れてきた議論の全ては、純粋に、「制限がない」という概念に基づいている。しかし、この質問は他のところにその根拠を持っている。

 つまり、その根拠とは、我々の計算に見合う空間や解析幾何学において、出会うような空間、例えば、3つの直交座標軸上の配位体系を取り扱うときに出会うような空間とは、どこか抽象的なものであるという考えである。

 では、抽象的とはどういうことなのか? まず、この質問に答えなければならない。

 空間に関する抽象的思考に縛られているかどうかを知るのは重要なことである。我々は抽象的空間だけを語ることができるのか? 

 言い換えれば、もし、この空間に関する抽象的概念が、我々が語ることが許される唯一のものであるとすれば、ただ1つの反論だけが可能であり、その1つの反論というのは、リーマン幾何学や他の一般幾何学の形態によって十分になされてきたものであるといえる。

 (続く)





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Last updated  2007年08月07日 13時03分12秒
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