シュタイナーから読み解く神秘学入門

シュタイナーから読み解く神秘学入門

2007年08月31日
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カテゴリ: 神秘体験空間



 ここに働いているもの、つまり人間はいま示したような性質の存在により、自らをその性質として感じるが、その性質は、今日の通常の意識において、最初は下意識に止まっている。既に下意識にあるのだが、そこでは、その性質は人間の一種の気分として、生の気分として現われてくる。

 これを完全に意識化させるには、やはり霊的観照が必要であり、この霊的観照は、唯一以下のように描写できる。

 いわゆる今日の秘儀参入学から、この人間の秘密、すなわち、「物質的実質」を必要とする最も主要な、最も本質的な器官は頭であり、頭により、頭の「物質的実質」を霊力で貫くことができるという秘密を知る人、そして更に、四肢-新陳代謝人間において本質的なものは、「霊的実質」であって、「霊的実質」を存続させるために物質力、重力や均衡力その他の物質力を必要とする、ということを知る人、そして、人間の秘密を、このように霊的に見通した上で、この地上の人間存在を振り返って見る人、そのような3つの種類の人にとっては、そもそも自分が人間として、地球に対して途方もない負債を抱えた者のように思える。

 人間の頭部は、霊力に貫かれた物質的実質からなる。
 人間の腹部は、物質力に貫かれた霊的実質からなる。

 以上の霊認識を見通し、地上の人間存在を知る人は、自らが地球に対して負債を抱えた者だと自覚する。 

 というのも、一方において人間は、人間存在として直立を維持するために一定の条件を必要とする、と言わなければならないが、直立の維持のための条件を通じて、人間は元来地球の債務者である。人間は絶えず地球から何かを奪い取っているのである。

 つまり、人間は、自らに次のように言って聞かせなければならないことに気づく、


 「人間は死へと赴くときに、この『霊的実質』を地球に残していかなければならない、なぜなら地球は自らの更新のために絶えず『霊的実質』を必要とするからである」、と。

 しかし、人間はこの「霊的実質」を残していくことができない、(もし、残せるのならば)人間は死後の時期にあって人間の道を歩むことができなくなるからである。人間はこの「霊的実質」を死と新たな誕生との間の生のために携えていかなくてはならない、なぜなら人間には、この「霊的実質」が必要であり、この「霊的実質」を死の間携えていなかったら、人間は死後、いわば(この宇宙から)消滅してしまうからである。

 人間が成し遂げなければならない変化は、人間が、四肢-新陳代謝人間の「霊的実質」を死の門を通過して霊界へともたらすことにより、成し遂げることができる。人間がもし、本来地球に対して負っている債務を地球に返してしまったら、人間は将来の受肉を、受けることができなくなる。

 人間にはそれはできない。人間は負債者のままに止まる。これは地球が中間状態(地球進化の途上の現在)にある限り、差し当たり、いかなる手段によっても改善できないことである。地球存在の終わりになれば、事態は変わってくる。

 ともかく、霊視をもって人生を見つめる人は、単なる苦しみや悲しみ、それに通常の生活が与えてくれるような幸福や喜びを持つだけでなく、霊的なものを観ることで宇宙の感情、宇宙の喜びと悲しみが生じてくる。

 秘儀参入とは、このような宇宙の悲しみ、例えば、自らに、次のように言い聞かせざるを得ないような、悲しみの出現と分かちがたいもので、つまり、正に、人間本性を、直立に維持することによって、自らを地球の負債者へと形づくらざるを得ない、宇宙的に全く公正であるなら、本来は地球に与えなければならないものを、地球に与えることができない、という悲しみである。





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Last updated  2007年08月31日 22時04分59秒コメント(0) | コメントを書く
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