シュタイナーから読み解く神秘学入門

シュタイナーから読み解く神秘学入門

2008年10月24日
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カテゴリ: 神秘体験空間
 さて、今回は、誰もがよく知っている事実から始める。この事実は、自然科学や、医学的思考との関連では、全く正当に評価されていないが、人間の人間外の自然に対する関係を判断するための基礎を提供してくれるものである。

 この事実とは、 三つの部分から成る存在としての人間、すなわち、神経-感覚存在、循環存在、つまり律動的存在、そして新陳代謝存在の人間は、新陳代謝存在であることにより、外の自然、植物界で生じている事象に対する陰画(ネガ)として関係づけられる 、というものである。

 人間は、
 1.神経-感覚存在、
 2.循環存在、つまり律動的存在、
 3.新陳代謝存在
 の3つの部分からなる存在。

 そして、新陳代謝存在に対しては、植物のネガ(逆)となる。



 つまり、外の自然において、差し当たり、植物界だけを観察すると、植物相においては、いわば炭素を集積し、この炭素を全植物相の基盤とする傾向が認められるという事実である。

 人間は植物に囲まれることで、炭素の集積に基づいた本質を持つ有機体、形成物に囲まれるわけである。この形成の基礎を成すものは人間の生体組織にも現れているが、人間の生体組織は、その本質において、形成の過程(プロセス)で、いわば発生期状態が進行していくうちに、この形成を止揚し、破壊して、代わりに、その反対の形成(反形成)を取り入れなければならない。

 このプロセスの端緒は、内部の、これまで、「下部人間」と呼んできたなかに見つけられる。炭素を沈殿させ、いわば自身の力から植物化プロセスを始め、その後、上部組織に誘導されて、この植物化に抵抗しなければならない。

 つまり、炭素に酸素を対抗させることで炭素を止揚し、炭素を炭酸に加工することで、人体のなかに植物化に対抗するプロセスを形成していかなければならない。

 (下部人間において、炭素を沈殿させ、外界の植物(物質)のネガ(霊化)となるような植物化を行い、上部人間においては、酸素を取り込んで、下部との均衡を図る。下部の食物摂取と、上部の呼吸により、その均衡において、炭酸を産出する。)

 人体の至る所に、この外の自然とは反対のプロセスに注意する必要がある。

 というのも、この事に注意すれば、人間の真実を、益々根本的に理解できるようになるからである。人間の重さを計っても(物理学的研究方法に則った他の研究に対しては象徴的に、このような言い方ができる)、人間自身(生命)を理解できないが、次のようなことを考慮すれば、人間のメカニズムについて、直に、何らかの真実が理解できるだろう。

 脳の重量は良く知られているように、平均1300グラムだが、この重量で頭蓋の下半分の面が圧迫されることはない。なぜなら脳のその重量で、圧迫されたなら、脳の下にある、繊細な血管が拡がっている部分全てが押し潰されてしまうからである。脳が自らの土台を圧迫する重さは、せいぜい20グラム程度である。

 1300-20=1280グラムが重量をもたないのは、脳が脳水のなかに浮かんでいるという事実の為に、良く知られたアルキメデスの水圧の原理に従って浮力を得た結果、脳の重量の大部分は作用せず、浮力により止揚されているからである。

 このように、脳の重さが克服され、自らの生体組織の重量ではなく、(重量の)破棄のなか、つまり、物理的重量とは、反対の力のなかに、人間が生きているということは、人間の他のプロセスの場合も同様である。

 実際、自然現象が作り出すなかではなく、自然現象を止揚したなかに、人間は生きている。



 この事実は、病気に罹っている人間の生体組織と植物薬との間に、橋を架けようとするなら、当然本質的に問題となってくることである。





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Last updated  2008年10月24日 21時06分25秒
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