シュタイナーから読み解く神秘学入門

シュタイナーから読み解く神秘学入門

2008年10月23日
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カテゴリ: 神秘体験空間
 前回の議論は、確かに極めて興味深いもので、今、目にした質問との関連で、既に行ったことだが、やはりもう一度、次のような事を強調しておく必要がある。

「個々の治療薬と個々の症状との関連を見つける為に充分な方法は、これまでの考察のなかで前もって、ある基礎的問題を処理してからでないと得られない」 ということである。

 これらの基礎的問題によって、ようやく、人間の外にある存在から、薬が取り出せ、人間と人間外の存在との関連に関する認識の有効範囲を推測できるようになる。特に、個々の治療薬と個々の器官との関係について語ることは、これらの基礎的問題の処理が無ければ不可能である。

 その理由は明白で、この薬と器官との関係は、単純ではなく、些かに複雑で、この基礎的問題を処理してからでないと、この本来の意味を推し量ることができないからである。

 基礎的問題の処理に続き、治療薬、特に治療処置と、個々の疾病器官との具体的関係を、実際に議論する可能性が出てくる。しかし、今回も早速、前置きとして、とりあえず、1つの事柄を受け入れて欲しい。

 その事から、ある光が当てられることもあり、当然、最初はショックを与える事柄である、ということを先に強調しておく。前回、検討された関連で述べたいのは、物事の別の側面に留意して欲しいということである。

 前回、全く特定の治療に関して、非常に啓発的な事例を数多く紹介できた事は、究めて満足のいくところである。さて、このような特定の治療を、単純に(不特定に)そのまま用いると、恐らくほとんど意味をなさないものにしてしまうだろう。

 だから、このような特定の原則を、そのまま単純に用いないように(勿論、このような手段をそのまま用いることも考えられるが)、紹介する。





 治療の成功に関しては、1人の医師という個人に帰することだけを尊重するわけにはいかない。確かに、個人として、次のようなことを意識している人もいるかもしれない。

 自分は1人の医師として、大きな医師集団に対して戦わなければならない。けれども、リッターの治療法を大学の主要件にした途端、その原則に染まってしまい、リッターの治療法とは反対の立場には、もはや立てず、非常に多くの(全てとは決していえないが)病気が癒されるので、リッターの治療法ではない、これまでの自分の治療の成果が、今度は著しく減少するという経験をするというような、意識をもつ方もいるだろう。

 現実の生活においては、このような矛盾が考えられる。つまり、普通考えられているものとは、現実はほとんど異なっていることが多い。医師個人としては、1人1人の人間の治療が最大の関心事であるのは当然だが、現代の唯物論的な医学は、1人1人の人間の治療に専念するような一種の法的根拠というべきものを、この専門化というべき、唯物論的医学において探し求めてきた。

 実際、この法的根拠は、 「そもそも病気というものは(単独では)存在せず、存在しているのは病人だけである」 、と言われる処にある。

 確かに、人間が、病気に関しても、今日、外見的にみえるように、(特定疾患の患者として)周囲から隔離されているなら、このような根拠も真のものとなるが、実際に起こっていることは、病気が単独で存在することが、大きな意味を持つほどに、人間が、隔離されておらず、以前、E.博士が言及されたように、ある種の病気の罹患期間(スパン)は、かなり広範囲にわたり、ある人を治したとしても、別の場合には、また別の人たちに、同じような病気を発症させていることも充分考えてみる必要がある。

 個々の病例を、プロセス全体のなかに置いてみないと、個別的には、甚だ驚愕させられるものである。けれども、人類の治癒を、全体として見る人は、やはり別の角度からも語る必要がある。

 この事から、一面的に、臨床的な方向付けをするだけでなく、完全な病理学を基にして、治療を引き出してくることが是非とも必要となる。ここで試みようとしている事は、通常の経験的-統計的な思考に、一種の理念、理性をもたらすことである。





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Last updated  2008年10月28日 21時44分34秒
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