シュタイナーから読み解く神秘学入門

シュタイナーから読み解く神秘学入門

2008年10月28日
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カテゴリ: 神秘体験空間
 さて、下腹部の植物化を阻止する上部の反植物化作用に加えて、もう1つ注意すべきことがある。恐らく、日常経験から、次のような事実を経験しているように思うが、十分に評価されていない。唯物的でない、健全な科学では、この事実の正しい評価こそ重要である。

 つまり、この事実とは、ある特定の器官について考える瞬間、もっと良い言い方をすれば、その特定の器官に関連する考えを抱く瞬間、この器官にある種の活動が起こるということである。

 (人間のなかで、)沸き起こってくる、ある種の考えと、唾液分泌、腸内の粘液分泌、母乳の分泌、尿の分泌、生殖液の分泌等との関連を(ここにも、将来の学位請求論文の為の豊富な領域があるが)、一度研究してみるとよい。これらの生体組織の現象と、並行して現れる、ある種の考えが、どのようにして起こってくるかを、研究して欲しい。

 いま注目していることは、どのような性質の事実なのか。魂生活に特定の考えが生じると、それと並行して生体組織の現象が起こってくるのではないだろうか。これは一体どういうことなのか。

 思考のなかに生じてくる表象(イメージ)は、丸ごと器官のなかにある。つまり、ある考えを抱き、それと並行して、何らかの腺分泌が起こる場合、その考えの基礎を成し、考える基礎となる活動を、腺から取り出しているのである。

 思考活動を、腺から分離させて実行し、腺自身の運命に委ねると、腺は自身の活動に没頭して分泌を行う。この分泌が妨げられている場合、つまり、妨げられていなければ、腺から排泄される分泌物を、思考が、腺に結びつけたままにしているということである。

思考活動(形成力);腺+分泌(排泄)物

 この事実から、形成(再生)活動が、器官から思考のなかに入り込んで現れるということを、いわば明白に理解できるように思う。

「そのように考えなかったとしたら、腺は分泌しなかっただろう」

 (運動すれば汗が出る。感動すれば涙がでる。思考の結果、排泄物がでる。)

 この事実から、人間の生体組織のなかに、今までの考察から述べてきたことの証明を見出せる。つまり、人間が霊-魂生活において体験していることは、目の前にある、自然秩序の為に分泌(排泄)した形成(再生)力に他ならない、ということの証明である。

霊魂生活(形成力);生体組織+分泌(排泄)物

 (涙は心の汗であるといった俳優がいたが、自然現象のなかから、人間は思考力を、再生(形成)力として取り出しているのである。)

 (人体内の)腸菌群落(腸内植物相)に並行して、植物相として外の自然のなかで、発達(進化)する力を通じて、外の自然のなかで起こっている現象のなか、この自然の内部にこそ、人間自らが、腸菌群落から引き出した形成(再生)力が潜んでいるのである。

 戸外で山の植物相を、草原の植物相を眺めるとき、本来は、次のように言わなくてはならない。

「このなかには、表象(イメージ)のなかに生き、感情のなかに生き、思考のなかに、発達する諸(形成)力が潜んでいる」 、と。

 従って、腸菌群落は外部の植物相とは異なる。外の植物相からは思考が取り去られていないからである。

 外の植物相での思考は、茎、葉、花と同様に植物の内部に潜んだままである。ここでは、花や葉のなかで支配している形成力と、(体内の)腸菌群落を発達(進化)させるときに、人間自身のなかで起こっている形成力との親近性についての理解が得られる。

 このとき、腸菌群落に形成力を委ねず、腸菌群落から形成力を奪い去るのである。この形成力を奪い取らなければ、思考する人間にはならない。思考する人間は、外の植物相が持つものを、自らの腸菌群落から取り去ったのである。






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Last updated  2008年10月28日 21時30分55秒
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