シュタイナーから読み解く神秘学入門

シュタイナーから読み解く神秘学入門

2009年02月05日
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カテゴリ: 神秘体験空間
 病理学と治療法は、互いに分離した二つの分野であってはならない。これまで述べてきた事実は、また、ここで提示する全てを、いわば治療法へと方向づけるよう導く。この二つの分野を統合すれば、病理学的な理解から、治療的な考察を可能にするだろう。

 だから、これまで、述べてきた通りの病理的な叙述で、治療的考察を述べているわけでもある。治療法への方向付けを、ほとんど考慮しないなら、これまで述べてきた病理的な理解を非難するのは究めて容易だろう。

 例えば、(体内の)梅毒の、外的な(外界での)発生の知識を得ようとする人にとって課題となるのは、確かに、梅毒が病気として出現するには、その都度、どのくらい感染しなければならないのか、少なくとも大体どのくらい感染していなければならないのか、ということである。

 梅毒の感染を、単に確かめるだけなら、感染の確認が進むうちに、病理学を、独立の分野にするだろう。なぜならば(些か大雑把な比喩を用いると)、感染を、例えば、頭にできたコブにでも喩えると、そのコブができたのは、石か何かがぶつかったに違いない、つまり、何か打撃を受けて、頭にコブができたと考える以上に、重要なものとは考えず、梅毒の感染も、この頭のコブの比喩以上には考えないからである。

 頭に打撃を蒙ることがないなら、或いは、レンガが頭に落ちないなら、コブができるようなことはない、というような考えが正しいのはいうまでもないが、この考えを、更に特徴づけてしまうと、治療プロセスを、豊富なものにするような特徴付けに到達することはない。

 なぜなら、結局、頭に石か何かが飛んでくるということが、どのように起こるのか、というのは、社会的には非常に意味のあることかもしれないが、治療へ到達する生体組織の探究ということに対しては、究めて普遍的な意味を持つとは言えないからである。人間の生体組織の探求は、引き続き治療学においても役割を果たすような事実を見つけ出すように探究すべきだろう。

 さて、梅毒の治療においても、これまで述べてきた事実が大きな役割を果たす。治療プロセスはこの事実によって解明される。これまで述べてきた事実は、病理学的な重要性よりも、この両者(病理学と治療学)の間に橋を架ける為に、述べたことである。

 いま、この事を述べるのは、これらの議論が、ある種の精神から(そのうち際立ってくるが)、育成されるということを特徴づけたいと思うからである。しかも、今日では、病理学を益々一層、独立させ、専門化し、治療学の方へと導かない傾向が出てきているので、病理学的理念の考察の方も、正しい形で追求すれば、治療プロセスの探究にとって究めて意味深い豊富な事柄から、排除されている。



「いわば宇宙的な末端的人間と、地上的、地球的な中心的人間との間に、二重性が成立することは、人間の生体組織全般にとって、いかなる意味があるのか」 、という問いである。

人間のこの両方の極(部分)は、組織力の異なった現われ方で示される。末端的な組織力全般は、形成として現われてくる。そして、末端的組織のいわば究極の行為は、人間の末端部に発現し、末端部に、他ならぬ人間の形態を与えることなのである。

 (天の力は、人間の末端部に、人間としての形態を与える)

 大まかに次のように言える、

「人間として形成するものが、いかに、珪素のなかに形成するものと、共作用しているかを、人間の末端部での、髪の毛の珪酸に対する振る舞いという点で、研究してみるとよい」 、と。

 人間が自らに介入させる度合い、或いは、この介入に抵抗する度合いを、珪酸が人間の頭部形成に対して、いかなる力を保持するかどうか、という観点から研究できる。ただ、常に、人間を、この観点の他にも、体格や特徴と同時に総括して見る必要があるのは勿論である。

 今日、通りを横断し、禿頭の人を総括し、総覧できれば、その人たちが、どれほど珪酸-形成プロセスを受け容れているか、或いは抵抗しているかの、傾向がわかる。

 (男性ホルモンが旺盛だと禿るといわれているが、この講座からいえば、天の力に抵抗し、珪酸形成プロセスに抵抗している人が禿るということがわかる。また、地の力の分解力、分離力が強い人が禿るわけである。)

 この事から、直観が与えられるが、この直観は真の霊視ができなくても獲得できるが、自然の働きに、深く沈潜しなければ獲得できない。自然の働きに出現するのは主に形成力だが、細胞形成力ではなく、人間の形態が究極に出現するような総体的な形成力なのである。



 (地の力は、人間の中心部に、人間の解体、破壊をあたえる)

末端部;形態形成力(融合)
中心部;形態解体力(分裂)

 実際、人間は、内部で絶えず形態を破壊、解体し、再び絶えず宇宙から、形態を作り出すことにより、生きている。

 人間として、絶えず形態に関して、自分で自らを変形させようとし、そして、この変形が繰り返し、宇宙から調停されることにより、生きているのである。



 心臓により、均衡が作り出されることは既に述べた。今度は、人間のなかで作用する末端部の力、本来心臓まで到達する傾向を持つ、この力が、心臓の均衡構造において、心臓の堰き止め(均衡)作用を受ける前に(下図参照、上からの矢印)、先に膨張し、滞留することを仮定する。

 この末端部の力が、心臓での大きな堰き止め(均衡)に至る前に、いわば堰き止め(均衡)の予行のように、膨張し、滞留することを仮定すると、人間のなかに、低い割合ではあっても、やはり、宇宙的、地球外的な(天の)形成力が人間に現われていることがわかる。

 さて、この末端部の力と対抗する反対の力、消化と消化プロセスの変遷を通じて、心臓に作用する力もまた、心臓に到達する前に、先に膨張する。すなわち、地球的な(地の)力が膨張する(図参照、右側からの矢印)ことを仮定する。

 すると、膨張し、凝縮しているのは、人間において霊的なもので、つまり物質を形成する存在、これは頭部及び腸での全ての分泌に関係するが、心臓の活動には直接対抗せず、前もって一種の副次的活動を行う全般ということになる。

 すると、ここで得られるのは、一種の副次的な消化であって、これと同等に、地球とその中心から発せられた力が、人間のなかの変形力となり、人間の形態を解体する存在として、予め先に膨張することで成立する。

 この両者の均衡から、人間のなかの、この二重性を器官的に固定したことになり、つまり、一方には、末端部の力からなる、女性の生殖器官(子宮)、女性の性が、他方では、中心部の力からなる、男性の生殖器官(男根)、男性の性が与えられる(図参照)。

med1-16.gif

 女性の性を研究可能にするには、その宇宙的-末端的な形成力への依存性という観点で観察する場合だけである。そして、男性の性を、その個々の形状に至るまで観察可能にするには、その地球的-中心的な解体力への従属という観点で観察する場合だけである。

女性;末端部、形態形成力(融合)
男性;中心部、形態解体力(分裂)

 (そういえば、女性の視野は、末端部に行きがちで、アクセサリーや爪や髪型など細部のイミテーションに拘りを有する傾向にあり、これと対照的に、男性の視野は、顔の中心や、胸部や身体の中心部といった中心部に行きがちで、主に丸みや膨らみを好む傾向からも、納得がいく。
 最近、魔術を研究しているのだが、魔術の奥義は、生命の木の解釈にあり、生命の木とは、3本の柱からなり、その3本とは、東洋哲学でいうなら、陽と陰と、その中庸で、中庸は道タオともいわれるが、中央の柱が、タオで、均衡の柱、向かって左が、陰で、女性の天の力で、また峻厳の柱といわれ、形の柱でもあり、向かって右が、陽で、男性の地の力で、また慈悲の柱といわれ、力の柱でもある。
 正確にいえば、左右は、マクロコスモスつまり宇宙とミクロコスモスつまり人間で入れ替わるのだが、いずれにしても、宇宙は陽と陰とその均衡の道タオの三位一体の創造により形成されるというのである。
 確か、仏像も三体で、恐らくこの生命の木の3つの柱を置き換えたものなのだろう。つまり、宇宙の進化の構造を、三体の仏像で表したものなのであろう。
 また、生命の木の解釈を使って、性交の正常位などを考えてみると、なぜカトリックではミッショナリーポジションと名がついたのかわかるかもしれない。)

 人間の生体機構を、真に科学的に、深く探究する道は、この観点にある。また、この道(観点)から、自らのうちに形成力を担う植物が、形成力を麻痺した子宮を、再び、どのように形成力を回復させるように作用するか、ということもわかる。

 人間の生体組織のなかの形成力を、以上のように霊的な観点から研究すれば、植物界、鉱物界の形成力をも、真に見出すようになる。この事を、個別的に観察していくつもりだが、勿論、最初に、大きな関連の全体像に触れなくてはならない。

 一度、このような事柄を見通せば、真の胎生学をも手にすることができる。今日では、いまだ得られていないが、なぜなら、胎生学上の、初期発生(発達)において宇宙(天)が強力に作用を及ぼしていること、宇宙は男性の精子と同様、女性の生体組織を受胎させるものであることは、そもそも全く考慮されていないからである。





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Last updated  2009年02月05日 22時05分44秒
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