シュタイナーから読み解く神秘学入門

シュタイナーから読み解く神秘学入門

2009年09月04日
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カテゴリ: 神秘体験空間
 これから述べることは、今日では衒学趣味としてしか見当たらない思想だが、太古では偉大な天文学的叡智の基礎だった。今日、このようなテーマに関してなされる恐ろしい論考は、そのかつての実在のイメージを何ら与えていない。

 これまで述べてきた事実を理解することは、人体の構造や構成に対する洞察を獲得する前に、必須の条件である。というのも、頭部において、人間は全面的に宇宙の影響下にあり、また腕と脚の長骨においては、全面的に地球の影響下にあるという事実が、物質に浸透するまでに至った、宇宙の形成力の挙動を表出しているからである。

 人骨が炭酸カルシウムを含むということは、既知であるが、また燐酸カルシウムも含む。両方の物質が、骨には非常に重要である。炭酸カルシウムにより、骨は地球に従う。もし骨の物質が炭酸カルシウムに浸透されなければ、地球は骨に近づけないだろう。

 炭酸カルシウムは、地球にとって、物質的接点を組成する。それにより、地球は、その形成力に従って骨を形成できる。もし炭酸カルシウムによって形成可能とされなければ、大腿骨は上から下へと延長するような長骨(大腿骨体)をもてなかった。

 しかしまた、燐酸カルシウムがなければ、大腿骨の頸部(近位端)も存在しなかっただろう。このような事実は、解剖学者が提出する次のような反論によっても変わらない。つまり、炭酸カルシウムと燐酸カルシウムの量は、長骨の柄(大腿骨体)と、首(遠位端)、或いは頭(近位端)で本質的に異なるものではないという反論である。

 まず、この主張は正確とはいえない。というのも、詳細に研究すれば、それらは差異を示すからである。しかし、また別の事実も考慮すべきである。人体の内部には、構築過程(プロセス)と破壊過程(プロセス)の両方が存在しなければならない。構築を行う過程と、構築で用いられなかった不要物が排除される過程である。

 物質における、これらの構築力と破壊力との間の、決定的な相違は、例えば、フッ素により示されている。生理学者は、フッ素が歯の構築に役割を果たし、また尿にも存在していると言うだろう。だから、フッ素は人体の様々な場所に存在している。しかし、その事は重要な点ではない。

 歯の構築においてのフッ素の活動は肯定的なものである。フッ素がなければ歯は発達できない。尿には、破壊され排泄されるフッ素がある。肝要なのは、物質が、身体のある場所で除去されつつあるのか、或いは、それが構築過程で必須なのか等を識別することである。

 もし骨の一部が、いわば宇宙から組み込まれるなら、燐酸カルシウムが、そこでの構築活動を行っている。骨の別の部分では、その燐酸カルシウムは除去される。例えば、長骨の軸(大腿骨体)では、炭酸カルシウムは構築を行うが、宇宙から作り込まれる骨の頭部(近位端や遠位端)では除去される。



 かつて次のような喩えで、上記の事実のイメージを与えようとした。「私が朝9時に散歩にでかけ、2人の男性が一緒にベンチに腰を下ろしているのを見た。午後3時にベンチの傍をまた通りかかると、その2人がまだ一緒にいる。この2つの事実自体は、その2人の意図を何も告げない。というのも1人は弁当を持参し、9時から3時までずっとベンチにいて、もう1人は散策に出かけて3時の直前に帰って来たからである。

 1人は充分休息していたが、もう1人は酷く疲れている。この点で、2人の間には内的な相違がある。大切な点は、誰かがその場所にいるというのではなく、その各々が何をしていたか、どのように、生命(運命)が、ある存在(人間)を、この特定の場所に与えたのか、である。

 だから、人体の理解に関する限り、ある器官に何らかの実質が存在するという事実は、実はそれほど重要なことではない。どんな種類の過程に、その実質が巻き込まれたのか(構築の過程なのか、破壊の過程なのか)、それを知ることが問題なのである。

 この過程を念頭に置かない限り、人体に必要な実質の特質から、治療へとつなげる手法を見つけることは決してできないだろう。この事実は、宇宙での様々な実質の分布が、通常考えられているものとは全く異なるという実感に導く唯一の方法である。

 驚くべき事実だが(5、6世紀前から、一向に考慮されなかった事実だが)、それは化学分析の過程において、人体における鉄の存在を証明したが(確かに血液中には鉄がある)、人体における鉛の存在を証明する試みは、その人体が健常体であるなら、失敗するということである。

 しかし、地球の実質として粗雑な、固まった形態で存在する全金属は、かつて、土星紀、太陽紀、月紀に、液体の状態や、熱エーテルの状態で存在したという事実を思い出せば、人間も(勿論別の姿で)、古土星(今の土星とは異なる意味で「古」がつく)に既に存在し、これら全ての化学(相転移)の過程に関与していたことがわかる。その過程の中には、微細なエーテル状態や、液体の状態から、鉄が今日の鉄になった過程も含まれている。

 つまり、人間は、世界の進化の過程(プロセス)総体に関与してきたのである。

 (人間は、本来、宇宙の錬金術者なのである。)





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Last updated  2009年09月04日 16時49分00秒
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