シュタイナーから読み解く神秘学入門

シュタイナーから読み解く神秘学入門

2009年09月15日
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カテゴリ: 神秘体験空間
 太古の医学の在庫品を復活させるのを、望んでいるのではない。現在の観察の結果を、そっくりそのまま読み解くことだけを望んでいるが、しかし太古の伝統の術語に頼らざるをえない。なぜなら、近代の言語も近代の医学用語も、もはや正しい表現を含まないからである。

 全く新たな学術用語を考案できるなら、その見解を広めるのにより有利かもしれないが、それには何年も時間がかかるだろう。今、これらの秘教的事実について聞きたいのなら、太古の表現を修正して利用せざるを得ない。

 最初に、植物の世界を観察するのがよい。植物から得られる薬剤を奨励するのではなく、植物から多くが、特に秘教的深化のために、学べるからである。

 伝統的な治療法と関連する3つの事柄(植物、動物、人間)を研究することは非常に重要であるが、現在の科学で通用する方法でそれらを研究するのではない。例えば、現代の学生が今日何かを学んだら、その知識を獲得する。そして、恐らく、次のように考える。「よし、この科目の問題は、この知職が答えである。私は答えを知っているし、それを応用できる。」

 しかし宗教的精神を持つ学生は主の祈りを学ぶ。その学生も、主の問いと答えを知っているが、答えを知っているという事実だけでは満足には思わない。主の問いと答えを、祈りとして毎日唱え続ける。その学生は、知っていることを、毎日祈るだろう。自分が知っていることを、毎日魂に通過させる。これは非常に重要な事柄で、前者の現代的学生とは、非常に異なる態度となる。

 或いは、秘儀参入者を考察する。その参入者が神秘学の基本的要素を知っていることを前提とする。その参入者は、基本的要素を知っているという単なる事実に何ら重要性を付さない。かつて、その知職を自分に同化したという事実に重要性を付さない。

 秘儀参入者なら、初歩の萌芽とそれに続く全てを、時折、魂に通過させることの方が遥かに大切であるということを知っている。そうすれば、参入者の魂は常に霊感において新たな力を受け取ることができるからである。根本的に宗教的な人は、大自然を、眼前の物質世界にあるものとしか見なさない人とは、全く異なる経験をもつ。

 死んだ知識ではなく、生きた知識を望むなら、何度も何度も大自然のリズムにおいて、人間は生きなくてはならない。絶え間ない知識のリズミカルな反復と、知識活動が必須である。真の医学的意識が医科学の基礎になければならないと言うとき、それを意味する真実が、この知職の反芻と知職活動の継続である。

 人間の性質から、そして、その環境から医学的知識を獲得することが、治療においても、非常に重要である。何度も何度も植物を、魂のなかで実際に生かすようにしなければならない。



 植物の芳香において、活動的な、この霊的なエキスは、香りを通じて降りる元素霊の存在たちに、一種の「憧れ」を生み出す。太古の医学では、この元素霊は植物の硫黄的性質として知られていた。植物の硫黄的性質を観想し、植物が香りを発するとき、霊的な存在が上下から作用している、ということを知るなら、その香りに対する理解を獲得できる。これが第1の事実である。

 獲得すべき第2の事実は、植物の葉のなかで成長するものに対する内的な感情に満ちた理解である。葉の形態と性格は非常に多彩であり、例えば、切れ込みがあったり、柔らかかったり、末端が尖っていたり、丸かったり、膝のように曲がっていたりする。

 人間は植物の葉の性質に対する繊細な知覚を発達すべきである。というのも、香りを通して降臨する霊的存在たちは、この葉の性質から生命を引き出せるからである。また、宇宙の周縁から大気を通じて、植物の葉まで流れ込み、水滴を形成する努力が至る所にある。この事実は、葉に含まれる宇宙的、形成愛の原理への驚嘆すべき感情を与えることができる。

 それから、朝の輝く露で覆われた植物を考察する。その本質において、これらの玉露は、宇宙の周縁が植物世界に球形の形態、もしくは水滴の形態を生み出す努力の反映なのである。水滴の形成原理は、植物の葉の性質の基礎にある。

 もし周縁の様々な宇宙力だけが植物に降り、霊的活動を行うなら、常に、この球形の形態を生み出すだろう。球形成は、様々な宇宙力が植物のベリー類の実の形成において、また多くの葉の形成において、優勢であるとき、特に前面にあるが、そこでは水滴形成が、様々な地球力によってすぐに捉われ、多彩な形態が生じる。

 この水滴形成への努力は、鉱物世界において、水銀のなかに集約されている。だから太古の医学は、この「水滴形成の努力」を水銀原理と呼んだ。太古の医学では、マーキュリーは、水銀という物質ではなく、水滴形成へのダイナミック(力学的)な努力を意味した。

 地球上で、水銀は、上記の条件をもつので、水滴形態をもつ金属である。地球上で、水銀は、銀が月の上でもつ形態をもっている。月面では、銀は水滴形態で存在するだろう。肝心なのは、太古の医学は水滴形態をもつ全てを水銀と呼んだということである。太古の医学では、金属全てもまた「水銀」だった。

 この太古の医学は生命のような可動的な概念をもっていた。現代人もまた、医学を発展すべきである。現代人は徐々に成長しながら、次のように言える心構えを獲得すべきである。

「朝、野原を歩き、植物の葉に降りた銀のような露の真珠を見ると、この露の真珠は、葉のなかに、霊的に生きる存在を啓示する。その生命とは、宇宙的な球の形態形成への努力である。」

 しかし、この発言は、人間内部で、感情になるべきで、感情となれば、人間は植物を理解できる。人間は植物を、その宇宙的な球の形態形成において理解すべきである。

 植物におけるその性質への洞察を得て、水滴形態形成への努力の力を、植物において理解し、そこで再び、その香りを考察するなら、徐々に、人間において、遠心的に働く作用全てを理解し始めるだろう。例えば、爪が生えるときにも遠心力が作用している。人間を通して働く遠心力は、更に爪を成長させる。特に誕生から最初の7年間、歯の生え変わりによって結論に達する力は、人間を通して遠心的に働く。それらは汗の形成においても強力に表出される。



 というのも、エーテル体がその特色をアストラル体に譲るとき、全てが変わるからである。エーテル体が環境から受け取るものを、上向きに繰り広げる傾向をもつ。エーテル体が繰り広げたものをアストラル体に譲った場合、遠心的に展開する。この点でも、人間は内部に植物を担っている。





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Last updated  2009年09月15日 16時53分25秒
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