シュタイナーから読み解く神秘学入門

シュタイナーから読み解く神秘学入門

2009年11月27日
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カテゴリ: 神秘体験空間
 これまで強調してきたことは、物質界に生きている人間だけが個としての魂、つまり自我をもち、周囲にいる動物たちは集合自我、集合魂をもつことで、その集合自我はアストラル界に生き、そこでは動物種として完結した存在として見つけられるということだった。

 このように動物界と人間界を、霊的に観察してみると、集合魂ないし集合自我と、個としての自我が互いに相対峙している。ただし、この関係を、宇宙においては、あたかも個々の存在間に全くの移行状態が存在しないかのように思い描いてはならない。「自然は飛躍しない」という格言は、秘教学徒には全くあてはまらず、至る所に移行状態が見られるのは確かである。

 つまり、動物界の集合魂と人間の個別的魂との間にも、移行状態が見つけられる。地球紀に、人間という存在が出現して直ぐに(現在と同じような)完全な個別的な魂をもち、この個別魂が地球上で同じ方法で何度も何度も受肉してゆく、という風に思い描くのは、間違いである。

 むしろ、現代人は、太古の時代にもっていた集合魂から、まだ自分のものになっていない完成された個別的な魂へと徐々に移行している状態である。今日の人間は、物質体に、いまだ個別的自我を完全に組み込んでいく途上にある。

 現在の地球紀が多少なりとも完了するときになってはじめて、人間はこの完成された個別魂を得る。大多数の人々にとって、今日、自我は集合自我と個別的自我の中間状態にある。

 過去へと遡れば遡るほど、人間の自我は一層、集合自我の度合いを増し、地球紀の初め、魂が初めて神的領域から、この物質界に降ってきたとき、人間の魂はまだ集合自我であった。複数の人間が一緒に1つの共通の魂、すなわち集合自我を有するグループに属していた。

 この事実を一面として記憶に止めておくと、他方の側面として、人間本性の構成要素、つまり、人間は本質として4つの構成要素、すなわち物質体、エーテル体(生命体)、アストラル体、自我をもち、この自我は、正確に観察すると、更に3つの部分、すなわち感受魂、悟性魂(心情魂)、意識魂という名で呼ばれる部分に分かれて現れる。

 感受魂と悟性魂(心情魂)においてようやく独立した自我が微かに現れはじめ、意識魂に至ってようやく自己意識的な自我の最初の宣言が得られる。更に、人間の本質の第5の構成要素、すなわち霊我ないしマナスと呼ばれる神器も徐々に人間の中に浸透してきているように見える。

 従って、今日の人間の場合、物質体、エーテル体(生命体)、アストラル体、それからアストラル体と内的に結びつきアストラル体の中に組み込まれている感受魂や悟性魂や意識魂、更に本来の自我-魂である意識魂の中に霊我ないしマナスが組み込まれている。これで大凡、今日の人間を想定できる。


 2.エーテル体(生命体)
 3.アストラル体、
 4.感受魂
 5.悟性魂
 6.意識魂(自我-魂)
 7.霊我(マナス)




 その性質において今日の物質体は人間のなかで最も完成された構成要素で、物質体を研究するなら、しかも解剖学的、もしくは物理学的ではなく、心情と心に浸透するように研究するなら、物質体の中に組み込まれている巨大な叡智の前に驚嘆し、立ち尽くすだろう。

 人間の物質(肉)体はその最小部のどれをとっても、完成された、叡智に満ちた構造を示し、例えば、この物質体のうちの大腿骨のほんの一片や、大腿骨の最上部をとってみても、中身の詰まった一個の固体などではなく、小さな梁が見事に組み合わされ、叡智に溢れた構造をもっている。

 精緻な梁がいかに組み合わされているかを研究すれば、最小の実質要素の消耗で最大限の力が出せるように、そしてこの大腿骨の柱二本で上体が支えられるように全てが構成されていることがわかる。

 最も完璧な工学技術をもってしても、このような叡智による、最小限の材料の消費で最大限の力を展開する橋や骨格のようなものを建造することはできないだろう。人間の知恵は人間の物質(肉)体を構築したこの叡智に遥かに及ばない。

 物質(肉)体全般の他の部分に対しても同様で、神経組織を備えた脳を観察すると、その素晴らしい構造に気がつき、人間の心臓を観察すると(ただし、心臓はいまだ未完成途上にあり、将来高度な完成へと到達するが)、心臓も素晴らしい構造をもつことに気がつく。

 この物質体の完成度と、欲求や衝動、熱情を伴ったアストラル体とを比較してみると、アストラル体は、将来、物質体よりも高次に位置するようになるとはいえ、現段階ではいまだ比較的低次の状態にあることがわかる。

 今日の人間が、享楽への熱望として発達させる行為全てにおいて、アストラル体は物質体を何百、何千とない攻撃に曝している。人間が調達するアルコールやその他あらゆる享楽の中で欲望され満たされる全ては、根本的に物質体の叡智に満ちた素晴らしい構造に絶え間ない攻撃をしかけ、それはまさに、心の毒攻撃というべきである。

 アストラル体が、今日既に物質体が完成状態としてもつ構造に到達するには、これからの長い進化期間が必要である。

 秘教学による宇宙論が提出する進化論では、人間は既に古土星上で(熱としての)物質体の性質をもち、太陽、月、地球進化を経て、更に完成度を高めてきた。この第二段階、すなわち古太陽上でエーテル体が加えられ、従って今日エーテル体は進化という点では物質体より一段階低い状態にある。

 更に、古月上でアストラル体が付与され、アストラル体は、月進化と現在までに完了した地球進化の一部しか経ていない。自我は地球上ではじめてつけ加えられたので、人間本性の4つの構成要素の中ではいわば「赤ん坊」の状態である。

 動物の集合魂を貫いている叡智は、もともと、人間の物質体にも刻印されている。この叡智は、叡智に溢れた構成そのものを、人間の個別の物質体へと移行した。しかし、人間のエーテル体は、いまだ未完成の途上にあり、これからの地球進化のプロセスの中で、完成のために必要なものを全て取り入れる。



 その次にくる地球の受肉状態、通常は、新しい(いまの金星と区別するため)「金星」と呼ばれる状態において、人間のアストラル体が完成に至る。その時、アストラル体は今日の物質体の状態、そして次の惑星状態でのエーテル体の状態と同じ完成の段階に至る。

 そして最後に、地球がヴァルカン(ウルカヌス)状態に到達する時には、自我が完成される。従って、実際、地球上では、人間の物質体のみが人間(完成体)と言える存在であり、地球の次の惑星状態では人間のエーテル体が人間であり、その時、エーテル体は地球が人間に与えることのできる愛によって浸透される。

 今日、人間の物質体が独自の特性として担っているものは、古い(いまの月と区別するため)月に負うものである。秘教学では、古い月は叡智の宇宙と呼ばれ、当時の月上では、少しずつ現在の人間の物質体に見つけられる構造が準備されていた。

 現在の物質体が月上で叡智に貫かれていたように、後の地球の木星状態に見つけられるもの、すなわち完全に愛の要素に貫かれたエーテル体が、現在、愛の宇宙を通して準備されている。今日、物質体の骨の一部に現れている叡智に驚嘆するように、木星人間はエーテル体に驚嘆するだろう。

 なぜなら、人間のエーテル体は、現在の地球上の物質体が(月の)叡智に貫かれて形成されているように、いまの愛の力に貫かれているからである。



 人間のエーテル体はいまだ人間の段階ではなく動物の段階であり、人間のアストラル体はまだ植物の段階である。

地球紀;肉(物質)体=人間段階、エーテル体=動物存在、アストラル体=植物存在

 夜眠りにつき、アストラル体が離れるとき、物質体とエーテル体は夢のない眠りに沈むと、植物に見られるような状態となる。人間のアストラル体は、その意識状態に関しては植物の段階にある。自我に至っては、鉱物界の段階にようやく達している状態である。

アストラル体=植物存在、自我=鉱物存在

 自我-人間の意識状態は、鉱物界の段階である。この真実に従って、人間が理解可能なものを探ると、人間は鉱物界の物理的法則を理解できるので、その法則に従って機械や工場、建築物等を建造できる。だから、人間の自我認識全ては、鉱物界の物理法則に従って行われていることになる。

自我=意識存在=鉱物存在=鉱物界の物理法則





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Last updated  2009年11月27日 16時59分32秒
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