シュタイナーから読み解く神秘学入門

シュタイナーから読み解く神秘学入門

2010年05月28日
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カテゴリ: 神秘体験空間
 人間認識における個々の詳細はどれも、これまで述べてきた事実の根底から、人間にインスピレーションを与えなければならない。

 例えば、いま真に理念的(合理的)な治療学の体系を確立することを考察する。

 この体系は一体何を内包すべきか?

 この体系は、第一に新陳代謝プロセスから、はじめるべきで、その他のプロセスは、その前提となるだけである。その他のプロセスに関しては、詳細を述べるべきだが、例えば、精密な解剖学であっても、それは固体として形成された対象を扱うものなので、逐一出発点に戻ることができるだけである。なぜなら、解剖学は既に人間として完成しているものを対象とするものだからである。

 (解剖学は、解剖された原型を元に差異を見いだす学問だから、常に解剖された原型に言及するだけである。端的にいえば、臓器や組織のダイナミックな動的変化を基にした進化体系を考慮できない。)

 しかし、新陳代謝プロセスは、病気をもたらす傾向が知覚できるように、理念的(合理的)な医学体系により研究すべき第一の対象である。

 従って、今日確立できる医学体系は、新陳代謝組織、すなわち、第一に正常な新陳代謝プロセスから始めるべきで、そして、そこから、人体内部の病気が最も広い意味での新陳代謝から生じてくる、という可能性が認識されるようにならないといけない。

 更に、そこから、律動(循環)プロセスが作り出すものに関して詳細に認識することから、根本的な治療学が生じる必要がある。従って、今日の医学体系においては、新陳代謝プロセスの研究から開始すべきで、次いで、そこから、人間の律動(循環)プロセスの領域で生じる全てへと移行する必要がある。

 そしてそのとき、人間の精神的(霊的)原基の健全な発達(進化)の前提となるのは、様々な治癒力から発する認識である、ということが示されることで、一種の全体への戴冠とでもいうべきものが達成される。



 (「教育芸術」とは、シュタイナーが説く芸術を介した教育のことで、オイリュトミー「ダンスの一種」などがその例である。オイリュトミーは、西洋風のヨガといえる。)

 教育芸術家は、物質やエーテルに凝縮した治癒プロセスの力を、最初から最後まで、精神的(霊的)な形で利用しながら、活動しなければならない。ある子供に、教育芸術から治療を行うなら、それは精神性(霊性)を根底に持つプロセスが必要となる。

 このプロセスを精神性(霊性)へと移行し、その領域において実行する治療法を、何らかの物質、もしくは(外界の)プロセスに適用(代替)し実行するとき、この代替プロセス、或いは物質が、薬剤(治療法)となる。

 (俗に「病は気から」というが、外見的に現れる病気は、内面の精神的な補完を必要とする。人間の内面で行われる循環プロセス、つまり治癒力を用いるためには、外見に表れる病気を内面化する必要がある。

 それが例えば、呼吸法だったり、体操等の運動であったり、芸術鑑賞等である。この内面的治癒力を、逆に、外界のなかに探し、外界のもので代用すると、薬剤による治療となる。

 シュタイナーは、精神病などは存在しないもので、精神が病むのではなく、魂が、肉体を十分に制御できないことに起因すると言及している。

 いわゆる精神病といわれる病気ほど、外界のなかに、薬剤等などの治癒力をみつける必要があると説いている。肉体は魂の精神表現のツール「道具」なので、「道具」に、油をつけたり、ネジを締めたりと、手入れする必要がある。

 逆に、外見的な病気、例えば、肝臓障害等などは、内面的な治癒力、例えば、呼吸法や体操等、もしくは芸術鑑賞をみつける必要があると説いている。)

 従って、まとめると、以下のような結論に到達する。

「医学とは、人間の精神的(霊的)な治療法を、下方の物質へと変容させることである。」





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Last updated  2010年06月04日 16時56分27秒
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