シュタイナーから読み解く神秘学入門

シュタイナーから読み解く神秘学入門

2010年06月02日
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カテゴリ: 神秘体験空間
 以前、イギリスの聴衆のために行なった教員講座において示唆した事実を取り上げる。それは、学校での教師の学生指導が、一種の普遍的な人間形成法の実践にもなる、というものである。

 学校教育上の措置は、後の年齢になって、例えば、新陳代謝における不健康な沈殿、もしくは不規則な吸収などを引き起こす原因となる、という注意の喚起を促したい。

 つまり、教育者が行う精神的な教育が、人体の下方に継続され、治癒的、或いは、逆の病的効果をもたらす。上方の精神性からくる治療の他方の対極の下から上を目指す力が、新陳代謝プロセスである。

 従って、今日(1923年)、包括的(全体的)な人間認識から1つの医学体系を生み出す必要があることもわかるだろう。そのことを実感している人もいる。とはいえ、このような医学体系が事実上形成されて、はじめて何かが達成される。現在、これは最大の急務の1つである。

 今日(1923年)、治療学の手引き書をみると、大抵の場合、新陳代謝組織から開始されることはなく、或いは、あっても極めて稀であることがわかる。しかし、新陳代謝組織から開始すべきで、さもないと、そもそも病気の本性がどこにあるのか、を診断する術を学べない。

 以上のことから、事実上、栄養摂取プロセスが治癒(循環)プロセスに、治癒(循環)プロセスが精神的(霊的)プロセスに、そしてまた再び、精神的(霊的)プロセスが治癒(循環)プロセスに移行できることがわかる。

 もし精神的(霊的)プロセスが直接、新陳代謝障害を引き起こすなら、精神的(霊的)プロセスもまた生体の中間組織(循環プロセス)により癒す必要のある段階に移行している。

 これら全てのプロセスは、人間のなかで互いに入り交じり移行し合い、全生体機構が、いわば1つの驚くべき変容体である。

 例えば、人間の血液の、素晴らしい循環全体のなかのプロセスを取り上げてみれば、これは一体どんなプロセスといえるのか?



 血液の液状的性質に注目する。勿論、血液とは別の液体も人体に存在するが、いま血液だけを考察する。この流れる液体のなかの内部で、絶え間なく生じているのは一体どんなプロセスだろうか?

 液状の血液のなかで生じるプロセスと同じプロセスが、いずれかの方向に、例えば人体のなかの壁、或いは骨格、いわゆる何か堅固につくられた形成物に襲いかかることもあり、すると、血液のなかに入るべきプロセスが、血管壁、或いは筋肉や骨の内部の何処かの何らかの被覆器官のなかに侵入することになる。

 すると一体どういうことになるのだろうか?

 このとき、これは炎症の徴候を示す衝動となる。液状の血液のなかでは、通常、正常なプロセスだが、炎症性の徴候として現われてくるプロセスは、継続的に流れる血液のなかで生じるべきプロセスであるのに、正しくない場所、すなわち血液の周囲に形成された固体からなる場所に押しやられたプロセスである。

 絶対的に正常で健康なプロセスが、別の相応しくない場所に配属され、置かれると、病気をもたらすプロセスとなる。

 例えば、ある神経組織の病気は、人体組織全体のなかでは、神経組織は、血液組織の対極として置かれているのだが、本来、血液中にあるべき正常なプロセスが、神経組織へと移行した経験を強いられている、ということなのである。

 血管の通路のなかでは、正常なプロセスが、神経の通路へと侵入していくと、神経の通路では、極めて僅かな侵入の場合でも起こり、その僅かな侵入が、炎症の発端に捉えられ、神経組織を様々な病んだ形にする。

 神経のなかには、血液のなかとは全く異なるプロセスが、いわば反対のプロセスがある。

 血液のなかには、燐的な存在に進むプロセスがあり、その燐的プロセスが、血液の周囲の隣接する組織に侵犯していくとき、炎症を発症するプロセスとなる。

 (炎症とは、本来、血液のなかで起こるプロセスが、神経組織に侵犯している状態である。)

 また、逆に、神経通路におけるプロセスを探求し、神経のなかで起こるプロセスが、周囲の別の隣接する器官や血液のなかにも侵入し移動していくとき、人間は、あらゆる腫瘍形成への衝動が生じ、この衝動が血液のなかにもたらされる結果、血液が不健全な形で、他の器官を養うと、腫瘍が形成される。



 シュタイナーは、遠まわしで、腫瘍ができるのは、自我の分裂によると語っている。満足いく睡眠がとれずにいると、アストラル体と自我が、睡眠中に霊界に行くことができずに、肉体にその一部が残ってしまい、残った一部が、戻ってきた自我と協調できずに、分離し、腫瘍化する、というような話をしている。

 つまり、睡眠中に、1日の経験を霊界に報告に行くのだが、後ろめたい出来事とかがあると、その経験を覆い隠してしまう。報告し終わって帰ってくると、その経験は、もはや自分の一部とはならずに、独立してしまい、拒絶反応として残ってしまう。

 喩えるなら、上司に自分がよくみられたいがために、嘘の報告をして、自分を過大視させ、後で大きな問題が起きて、嘘が露わになるようなものである。)

 従って、次のような結論に達する。

「いかなる腫瘍の形成も人体組織における本来あるべき正しくない場所で変容させられた神経プロセスである。」



 神経に所属するプロセスが隣接する組織に移動すれば、腫瘍形成という通俗名のもとに総称される、あらゆる形成が起こる。従って、神経組織のなかの様々な経過(プロセス)と、血液組織のなかの様々な経過(プロセス)の間に、正しいリズムが生じる必要がある。

 一般に、呼吸リズムが血液のリズムとコントラストをなすだけでなく、循環する血液のなかには、血液から出ていくと炎症プロセスとなるような繊細なプロセスもある。

 また呼吸が血液循環とある関係となることが必要であるように、この繊細なプロセスも隣接する神経のなかで生じることとある関係になる必要がある。血液リズムと神経リズムの間で、この関係が妨げられるやいなや、再度、元の関係になるように立てなおす必要がある。





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Last updated  2010年06月07日 16時56分27秒
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