シュタイナーから読み解く神秘学入門

シュタイナーから読み解く神秘学入門

2010年07月12日
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カテゴリ: 神秘体験空間
 当時の人間に、深い印象を与えたのは、幼児期の最初の6、7年を振り返り、受肉以前に間違いなく住み、神的な要素に包まれていた霊界の記憶を思い出し、そして、7歳から14歳の間に精神的な卵の中から現れ、ついには20歳になったとき、人生の前半期の過程が最終的にいかに完成するかを知覚したことだった。

 古代人自身が、地上の存在であると実感したのは、20歳に達したときだった。そのとき、はっきりと昼と夜の違いに気づいた。

 古代人は、自分の中で6から7年毎に起こる発達上の周期的な変化を観察したが、これは月の相に一致していた。28日周期の月の相は、古代人自身の6から7年という生活体験の期間に対応していた。

 古代人は1ヶ月という月の相が人間の生活においては28年(4×7年)という期間に相当するものと感じていた。古代人は、このような対応を7年毎に1ヶ月を挿入することで、暦の中に表現した。

 要するに、古代人の数え方は月に基づき、太陽ではなかった。

 (古代の暦が陰暦である理由が、この講義からわかる。)

 更に言えば、外界の自然を、今日、現代人がみるように、明瞭に規定された、精神を欠いた存在として見たのではない。古代人が昼と夜の両方に観察した自然は精神的なオーラに浸透されていたものだった。

 今日、現代人は明確な昼の意識をもっているが、夜の睡眠中には何も見えない。このことは、現代人が昼と夜の交代を生じさせる太陽に重きを置くことに表現されている。



 古代カルディア人たちの秘儀の叡智においては太陽ではなく月が強調されたが、それは月の相が、古代カルディア人自身の成長を成熟に向け忠実に反映していたからである。古代カルディア人は、自身の成長の段階毎に(子供、若者、大人として)、自らが異なった形で構成されていると感じていたが、今日の現代人はもはや、このような段階毎の成長を経験しない。

 現代人が、自身の過去の人生の前半期を、7年毎に振り返ってみても、最初の誕生からの7年と、その次の7年の間に、それほどの違いがあったとは思わない。今日の子供たちは、古代と比べて、あまりにも賢く、現代人の子供とうまくやっていくのは、古代人の子供には、ほとんど不可能だろう!

 現代の子供に太刀打ちするためには、古代人には、特別に、教育方法を工夫しなければならないだろう。現代の子供は大人と同じくらい賢く、どの年齢層の人間も同等に賢いように見える。

 古代カルディア人たちはそうではなかった。当時、子供たちは、まだ精神世界に結びつけられていた。当時の子供たちは成長しても、精神世界を忘れず、オーラの卵の中から出た後で、初めて地上的な存在になった。

 従って、古代人の計算は太陽ではなく月を基に、天上に観察した7つの周期に、4つの相を掛け合わせて計算した(7×4=28)。このように、古代人は月の相に従って、7年ごとに1ヶ月(閏月)を余計に暦として登録した。

 文明史における、閏年のような、外的な徴候(シルシ)、つまり、現代人が4年ごとに1日を挿入するのに対して、古代カルディア人たちは7年ごとに1ヶ月を挿入したという事実は、古代人の昼の意識が、夜の意識からはっきりと分けられていなかったばかりか、相前後する人生の7年毎の成長段階の諸期間を通して、古代人が、意識状態の大きな相違を経験していた、ということを示している。

 今日、現代人は、朝、目覚めたとき、眠い目をこすりながら、「よく眠った」と言うが、古代カルディア人たちの場合、21歳、もしくは22歳になったとき、やっと、自分は目覚めた、と感じた。古代人は、21、22歳になって、世界をはっきりと見るようになり、「私は、いままでずっと眠っていた」と感じた。

 その覚醒意識は、古代人が50歳になるまで保持され、年老いたとしても、以前のボンヤリした状態に戻ることはなく、以前にも増して十全で明確な視界を発達させることが信じられていた為、20歳になった後に獲得した意識を保持しながら、睡眠の領域に入っても、高度に超感覚的な能力を有する老人たちが聖人として尊敬された。

 以上のように、古代カルディア人たちは3つの意識状態に通じていた。現代人は2つの意識状態を経験するが、それに加えて、夢を見る浅い睡眠の状態として特徴づけられる3つ目の意識状態がある。

 つまり、覚醒、睡眠、夢見る睡眠意識である。古代カルディア人は、現代人のように、この3つの意識を毎日経験したのではない。古代人は減退した曖昧な意識状態を20歳になるまで経験し、そして意識的に覚醒した状態を(20歳から)50歳になるまで経験した。

 そして、古代カルディア人は、50歳を超える者に関して、地上的な意識を精神世界へと持ち込み、他の人間よりも遥かに多くのことを知り、賢くなる段階に達した、と言えるような状態があった。



 人間はたった1つの意識状態を通して世界を探求するのではない。人間が真の世界を知るには、例えば、古代カルディアの子供たちに共通していた意識形態を通じて、理解するときだけである。その意識は、現代人の夢をみる浅い睡眠の状態に似たものとはいえ、活動的で、当時の人間を行動へと駆り立てることができた。

 当時のその意識状態は、今日では病理的な状態(夢遊病)と考えられるものである。当時では、逆に、あまりにも「無味乾燥的」で当たり前な、今日の覚醒意識は知られていなかった。

 いま、「無味乾燥的」という言葉をあえて使っているが、それは人間の物質的な側面だけに注目し、まるでそれが唯一の存在か、のように表すのが、「無味乾燥的」な表現だからである。勿論、上記のような事実は容易に認められるようなものではないだろう。

 しかし、真実である。古代カルディアにおいては、人間は物質的な実体だけではなく、上述したようなオーラを付与された存在として感知されていた。そして、聖人たちは物質を超えて人間の魂を覗き見ていた。





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Last updated  2010年07月16日 16時49分38秒
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