シュタイナーから読み解く神秘学入門

シュタイナーから読み解く神秘学入門

2010年08月27日
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カテゴリ: 神秘体験空間
 人間が日常生活の中で経験する第3の状態は、夢のない睡眠である。

 では、その状態を思い浮かべる。

 肉体とエーテル体がベッドに横たわり、アストラル体と自我が、肉体とエーテル体の外にある。肉体とエーテル体からの残響や名残は次第に止む。人間が精神世界に住むには、アストラル体や自我の中に限られるが、必要な感覚器官がない為に、何も知覚できない。

 何も知覚できないので、闇に囲まれ眠ることになる。夢のない睡眠とは、自我とアストラル体の中に生きながら、周囲の広大で壮大な世界を知覚できない、ということを意味している。

 例えば、目の見えない人の場合を考えてみる。その人は、色や形に関する知覚をもたない。色や形の知覚に関する限り、眠っていることになる。

 さて、知覚(感覚)器官を持たずに、アストラル体と自我の中に住む人を考察する。精神との関係において、その人は、眠っていることになる。

 夢のない睡眠の状態にある人間とは、以上のような存在である。

 意識集中や瞑想の目的はアストラル体と自我の中に精神(霊)的な眼や耳(感覚器官)を発達させることにある。

 霊的な感覚器官を開発した人は、周囲の精神の豊かさがみれるようになる。そのような人は、通常の意識状態は睡眠の中で失われ、瞑想や意識集中を通して、睡眠から覚醒することにより、精神(霊)的に知覚できるようになる。



 以上が秘儀に参入する真の認識である。外(物質)的な方法により、精神(霊)的な知覚に向け、準備することはできない。

 (霊的感覚器官は、物質的方法では獲得できない。)

 すなわち、参入者は第1に、通常の非常に混乱した内(精神)的な生活を、効果的に組織化することを学ぶ必要がある。

 (秘儀参入の前段階において、自らの人生の精神的な総括が求められる。従って、秘儀参入には、少なくとも35歳「7歳×5段階」以上の人生経験「主に精神的な体験」を必要とするといわれている。 誰も他人の人生を生きることはできず、自らが自らの課題を背負って生きているといえる。)

 さて、人類の歴史においては、秘儀参入に向けて誰かを選抜して準備させる、ということがいつの時代でも行われてきた。しかし、極端な唯物主義の時代、すなわち15世紀以来今日に至るまで、秘儀参入は、ほとんど中断されている。この間に、秘儀参入の真の意義は忘れられた。

 秘儀への参入なしに、人々は、認識に対する欲求の満足を望んできたため、物質世界だけが適正な探求の場であると、徐々に信じるようになった。

 しかし、実際のところ、物質世界とは何なのか? 

 人類が、物質的側面だけを考慮しても、物質世界と折り合いをつけることはできない。物質世界は、物質を満たす精神(霊)を理解できたときに、はじめて理解できるからである。人類は、再び、この認識を取り戻す必要がある。

 今(1924年)、岐路に立っている。世界は分裂し、益々混乱の様相を呈している。しかし、人智学徒は、この混乱、逆巻く闇、全てを破壊しようとする暗黒の衝動の真っ只中で、人間の中に、新しい精神(霊)性を目覚めさせようとして苦闘する精神(霊)力の存在に気づいている超越論的な認識をもつ人がいる、ということも知っている。

 そして、人智学が将来準備するものは、唯物的な時代の騒乱の真っ只中でも、まだ聞くことができる、この精神(霊)の声に耳を傾ける、という姿勢である。

 人間は、いつの時代も、精神世界を知覚する方法で、人間という組織体を発達させようと努力してきた。時代によって、条件は変化するが、古代カルディア時代、もしくはブルネット・ラティーニの時代を振り返ると、人間は今日に比べて肉体やエーテル体にもっと緩やかに結びつけられていた、ということが分かる。



 いずれにせよ、多くの場合、歯が生え替わる(7歳)前に、読み書きを学ぶように強いられるので、どうしても、精神的存在たちとの交流が期待できない。

 天使や精神的存在たちは読み書きができない。読み書きは人間進化の過程で、物質的な条件に対応して発達してきた。そして、もし、現代人が全体として、純粋に(唯物論的)科学の探求へと方向づけられているなら、肉体やエーテル体から退くことが困難になることは明らかである。





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Last updated  2010年09月03日 16時47分40秒
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