シュタイナーから読み解く神秘学入門

シュタイナーから読み解く神秘学入門

2010年10月20日
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カテゴリ: 神秘体験空間
 通常の覚醒意識の状態にある人間に関する限り、(物質)世界に対する関係、太陽や月に対する関係を記述する必要はないだろう。人間が昼の意識や夜の意識の中で、どのように生きているか、を思い出せば、誰にでもわかる。

 通常、混乱した夢の意識との関係で、秘儀参入者のように、内なる魂の力を強化し始める瞬間、つまり、この夢の意識を、現実を理解する道具へと変化させることに成功した瞬間、覚醒時に集積された月の力が自我の中に存在している、ということに気づく。

 秘儀参入の認識を通して、実際に夢を現実に変化させた瞬間、人間の中にいる第2の存在を感じ、この第2の存在の中に、月の力が生きている、ということを知る。

 秘儀参入意識の初期段階において、自らの中に、月の力が存在し、その力は、第1の人間の中におさめられた第2の人間を、その中で常に発達させようとしている、という事実に気づくようになるが、そこで衝突が生じる。

 覚醒意識ではなく、睡眠中に、上述した第2の人間の中で、月の力が内(精神)的に活性化し始め、この内的な力により第2の人間が、自然へと解き放たれる。

 つまり月の存在により第2の人間が夜に解き放たれ、睡眠中の受動的状態の中で、夢の意識が覚醒し始め、通常の第1の人間の中に隠された第2の人間が、月の光の中で第1の人間を連れて、辺りを彷徨い始める。

 これが、眠りながら歩行するという特徴をもつ夢遊病的状態の真相である。

 月が外を照らすとき、魔術的な力、つまり自然の力とは種類が異なる変則的な力との接触を持つ第2の人間を覚醒させることが可能になる。第2の人間は辺りを彷徨い始め、減退した意識状態の中で眠りながら歩行する人間として、通常の覚醒意識とは異質の形で振舞う。

 (狼男の由来は、この第2の人間にもあるのだろう。土の妖精にも、似たような由来があるが、特に満月のときに、姿が変わるという点で。)



 (夢遊病者は、物質界ではなく、夢の「月」の世界、つまり、死後の世界を求めている。)

 上記の意識状態を、意識的かつ内的な経験にし、正常な道筋へと導くとき、秘儀に参入する意識への第1歩を踏み出すことになる。けれども、この場合、接触するのは実際の外(物質)的な月の影響ではない。

 第2の人間の意識を発達させるのを可能にするのは、人間の中にある(内的な)月の力である。この第2の人間が彷徨い出るのを何とかして阻止しなければならない。第2の人間が亡霊のように彷徨い出て、間違った方法(道)に従ってうろつく危険性が常に存在する。第2の人間はコントロールされていなければならない。

 遍歴する可能性のある第2の人間が身体内にとどまり、肉体と関連する正常で当たり前の意識に結びついた状態で秘儀に参入する意識を獲得するには、内(精神)的な安定と自己自制が不可欠である。

 内(精神)的に強化された月の本性がつくり出した第2の人間が、自らを解き放つのを阻止するように、絶えず努力しなければならない。第2の人間は、新陳代謝のなかの、蠕動運動、すなわち胃その他の器官に関係する全てに強く引きつけられ、重く圧し掛かる。





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Last updated  2010年10月28日 14時17分49秒
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