シュタイナーから読み解く神秘学入門

シュタイナーから読み解く神秘学入門

2010年10月21日
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カテゴリ: 神秘体験空間
 人間の中で、秘儀に参入する意識が夜明けを迎えていることを示す最初の経験とは、正誤2つの方法(道)のうちの正しいほう、つまり進化へと導く方法(道)、夢の世界の意識的な認識へと導く方法(道)に従う、ということである。

 そして、既に指摘したように、上記の経験は必要なステップであり、もし、(夢の状態の中で)意識的になるなら、外界は昼間にも関わらず、自分の中に夜を担う、という事実に気づく。昼なのに、内(精神)的な夜が、自分の中で目覚める。

 上記の秘儀に参入する意識が目覚めるとき、外(物質)的な目と外(物質)的な事物の認識にとっては昼間だが、この昼間に、夜の月の精神的な光が煌き、辺りに浸透し、照らし始める。そして、精神が輝き始める。

 上記のように、内(精神)的な努力により昼の意識の中に夜の意識を持ち込む事実を悟る。

 このような事実が、他の活動が昼間に意識的に遂行されるのと同じように、堅固な意識の中で、生じるとき、つまり、いわゆる寝ずの番をする人間が、夜の月の活動を昼間の覚醒経験へともたらすことができるとき、その人は、正しい道を歩んでいる。

 もし、十分に意識的でないまま、何らかの存在が自分の中に参入するのを許し、内(精神)的な惰性から、夜の経験が、昼の意識中に生じるようなら、結局、その人は、霊媒主義につながる間違った道の上にいる自分を見つける。

 従って、本質的なのは、十分に意識的であると同時に、経験を十分にコントロールしていなければならない、という点である。

 現象や経験よりも、どのように反応するか、が決定的要素なのである。もし、通常の夢遊病者が、屋根等の天辺に登っているとき、十分な意識を発達できれば、その瞬間に、秘儀参入を経験するだろう。



 秘儀参入の意識とは、夢遊病者の中で病理的に発達させられる状態を、全ての面で健全な道筋に沿って発達させる、ということなのである。

 (とどのつまり、正しい道とは、他者の奴隷にならない、ということだろう。意見であっても、鵜呑みにせず、自分なりに納得し、肉付けしないといけない。つまり、自分なりの解釈や土台を自分でつくることが必要とされる。

 そもそも、西欧の学問は、中世のリベラルアーツに由来するが、人智学では、秘儀参入法だが、リベラルアーツとは、人間を束縛するもの、時代や環境の奴隷とするものからの解放のための訓練を意味していた。自然からの解放と自立が主題である。

 一言でいうなら、日本語では、「鵜呑み」にしないこと。鵜呑みとは、鵜飼の鵜で、鵜のような存在にならないことがイメージできる。また、リベラルは、日本語では「自由」だが、自由とは、自らに由来するものと解釈でき、つまり、自分なりの解釈、土台を自分でつくること、という意味にとれる。

 人間を束縛するものは、悪魔で、鵜飼でいうなら、鵜飼である。鵜は鵜飼の奴隷である。日本語は非常に曖昧なので、イメージの言語ともいわれるが、このような貴重な言語を先祖が残してくれたにも関わらず、昨今の日本人は、奴隷のような連中ばかりである。カネに使われ、奴隷化してしまっている。

 日本語は非常に神秘的な言語に思える。恐らく、日本語をつくった者は秘儀参入者だったのだろう。)

 上記のように夢遊病者と秘儀参入者の違いから、精神世界では、真と偽の差が紙一重であることがわかる。物質世界では、真と偽を区別するのはそれほど困難ではない。常識に訴え、経験を積めるからである。

 精神世界に参入する瞬間、真偽の区別が極端に困難になる。真偽の区別は、自制と内(精神)的な覚醒状態に左右される。更に言うなら、昼間、内なる夜を覚醒させるとき、その月の光は、外(物質)的な放射の性格を徐々に失う。

 昼間の夜の経験はどちらかというと外(物質)的ではなくなり、内(精神)的な居心地のよさ、というような一般的な印象をもたらす。けれども、何か別の存在も意識するようになる。素晴らしく輝く水星の光が、この精神的な夜空を照らす。

 水星という惑星が、昼の中へと誘われた夜の中に本当に昇る。といっても、その水星は、物質的側面の水星ではない。何故なら、そこに生きる生命の存在に気づくからである。水星の居住者である生きた精神的存在たちをすぐには意識できないが、水星が現れる形から、自分は精神世界と関係している、という一般的な印象を持つ。



 精神(霊)的な月の光が、参入者の内で、生命を与える普遍的な賦活力、いわゆる人智学徒がその一翼を担う賦活力になるとき、水星という精神(霊)的な惑星が、昼の覚醒意識の中へと導かれた夜の意識のなかに徐々に昇ってくる。

 水星は、煌く黄昏の中から出現するが、そこから浮かび上がるのは、人智学徒が水星の神的存在と呼ぶ存在である。秘儀参入者は、水星の神的存在を、絶対的に必要とするが、その理由は、もし、その存在がいなければ、混乱が始まるからである。

 第一に、上記の存在を、つまり、水星に属する存在と人智学徒が確信している存在を、精神世界の中に見つけ出す必要がある。

 上記の神的存在(水星)を意識することを通じて、自らのうちから目覚める「第2の人間」を、意のままにコントロールできるようになる。そのとき、もはや夢遊病者のような、躓きながら、あてもない道を行くのではなく、神の使者である水星の導き手により、精神世界へと続くはっきりと規定された道に沿って導かれるようになる。

 従って、もし、精神世界への真の道を見つけ出したいなら、まず、自分を導き、方向づけするのに助けとなる明確な経験を通過する必要がある。





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Last updated  2010年10月29日 11時58分20秒
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