シュタイナーから読み解く神秘学入門

シュタイナーから読み解く神秘学入門

2010年10月22日
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カテゴリ: 神秘体験空間
 通常、神秘家は内側(内面)を見る。内省を通じて、神や宇宙、天使や悪魔が調和された感情の発酵を生じさせるが、その内省が到達する先は、せいぜい通常の夢の状態である。その夢の状態では、その状態が性的な局面から来たのか、あるいは知的な局面から来たのか、を判別できない。

 その経験は一般に混乱し、漠然としたものである。この経験は、いわば、混沌とした夢を、明らかになるように、照らすことのない、漠然とした雲のような神秘主義であり、秘儀参入者だけが理解できるような、混乱を一層深刻化した神秘主義である。

 そのような経験は、シエナのカトリナ他の人々により記述されたように、非常な驚きと詩情に満ちているが、その経験を理解できるのは秘儀参入者だけである。何故なら、経験が何であるか、を本当に知っているのは秘儀参入者だけだからである。

シエナのカタリナ
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%82%A8%E3%83%8A%E3%81%AE%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%83%AA%E3%83%8A

 従って、もし、計算をしたり、幾何学を研究したりするのと同じように、明晰で明瞭な意識をもって、秘儀に参入したなら、つまり、もし、上述した事項に、十全なる意識をもちながら参入するなら、正しい方法(道)の上にいる。

 内(精神)的な月の夜を、外(物質)的な昼の中に招き入れることで実現する場合のみ、真の精神世界を発見できる。月や水星が、外(物質)的な宇宙空間の中に昇ってくるのが現実であるのと同じように、秘儀参入における、月や水星の昇天が、夢のような幻想ではなく、否定できない現実であるように感じる。

 十全なる意識をもちながら、精神世界に参入すると、この地上で人間に出会うのと同じように、精神世界で、精神的存在たちに出会うので、それがこの地上と同様に現実であり、幻想ではない、ということが分かる。



 精神世界の中で、意識を覚醒することなく、例えば表面的な神秘主義のように、躓きながら手探りで進み、その成果だけを求めるような全ての活動は、間違った方法(道)の上にいる。精神世界への参入に際して、直ちに、この精神世界を、精神的な現実として経験する全ては、正しい方法(道)の上にいる。 

 従って、月の領域に関する内(霊)的に生きた認識は、秘儀参入への道の1つの出発点である。そして、そこから、次のような結論に達する。

「太陽(昼)と月(夜)の関係において、通常は、睡眠中に経験する人間の通常の経験を、秘儀参入者は、覚醒生活の中で経験する。」

 (秘儀参入者は、意識の上では、眠らない存在といえる。だから、死にもしない。勿論、肉体とエーテル体に受肉できなくなれば、肉体が保存されずに、朽ち果てるので、外見上は、「死」と判別されるが、自我とアストラル体、いわゆる霊魂に覚醒意識がある限りにおいて、死ではない。

 古代エジプトにおいて、肉体がミイラとして保存されたのは、秘儀参入者がいつでも、戻って来ることができるためであると解することができる。つまり、ピラミッドは秘儀参入者の場、秘儀参入者が神々と対話するためのいわゆる神殿であることが、この講義の内容からもわかる。

 シュタイナーによれば、人間の魂は、転生するために、受肉すべき肉体を、七代前の先祖から、探しているという。七代前といえば、大体、親が25歳位で子供を生むとすれば、25×7=175年前で、大体、2世紀前という勘定になる。

 だから、地上での経験を積むために、2世紀前から、霊魂の能力を向上させるための入れ物、つまり肉体の家系を探していることになる。人生が60年とするなら、大体3倍にあたる。人生の3倍もの期間探しまわってやっと念願叶って、生まれてくるわけである。

 ある霊能者にいわせると、誕生後、赤ん坊が泣き出すのは、あまりの嬉し泣きだという。確かに、人生の3倍もの期間探索して、やっと成就するわけだから、あまりに嬉しくて泣き出すのも無理はない。)

 秘儀参入者は、月の影響を、まるで、外(物質)的な存在であるか、のように意識するようになる。参入者は、夜を昼の中に招き入れ、参入者の精神の目(心眼)には、夜空を見上げるときに通常見られるような星が散りばめられた夜空ではなく、水星という惑星が昇ってくるのが映る。

 そして、もし、著書「いかにして高次の世界を認識するか」に書かれている指示に従い、真のイマジネーション(霊視)を発達させることに成功していたなら、そのイマジネーション(霊視)の世界が、覚醒生活の間、現実として、月(や水星)の領域の中に現れてくる。

 水星の影響が及ぶ領域に参入すると、イマジネーション(霊視)は、水星の(精神的)存在たちに移行する。参入者は、現実味に欠けたヴィジョン(幻想)を経験するのではなく、イマジネーション(霊視)によるヴィジョン(イメージ)を知覚するが、イマジネーション(霊視)はそれぞれ対応する(精神的)存在たちに移行する。



 (例えば、遠くからみると、雲のようにみえる存在も、近寄れば、水滴であることがわかるのと同じだろう)

 大天使のヴィジョン(霊視)よりも前の段階では、内に月の光を経験していても、大天使の存在を知ることはなかった。しかし、水星の領域に達すると、大天使は現実のものとなる。上述のように、秘儀参入者は、実際に精神を知覚する世界へと視覚世界が移行する中で、水星の影響を意識するようになる。

 上記の事実を常に強調すべきで、上述した秘儀参入法を、正しい形で達成するには、完全に意識的である必要がある。





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Last updated  2010年11月01日 08時55分23秒
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