シュタイナーから読み解く神秘学入門

シュタイナーから読み解く神秘学入門

2010年12月02日
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カテゴリ: 神秘体験空間
 ギルガメッシュは、ある古代の秘儀に遭遇したが、その秘儀は、古代アトランティス時代の秘儀を純粋に継承する形の秘儀で、ただし、後の時代ではよくあるように、勿論、変化していた。

 実際、この秘儀の地では、ギルガメッシュの(霊的)認識力を判定し、評価する術が知られていた。

 その地の人々は彼を出迎えた。当時、秘儀参入の弟子たちの多くに課せられていた試練が、ギルガメッシュに課せられた。その試練とは、七日七晩を通じて、完全な覚醒状態で、ある瞑想をすることだったが、ギルガメッシュはできなかった。

 そこで彼は、試練の代替(代用)薬を用いた。この代替(代用)薬は、ギルガメッシュが服用することで、実際にある種の光明(啓示)を得るように、特定の物質から調合された。例外を認める条件に該当する限り、この地方では、たとえ、ある意味疑わしい物質でも、調合された。

 このように、今やギルガメッシュにある種の光明がもたらされ、宇宙との関連や宇宙の霊的な構造へのある種の洞察力を獲得した。ギルガメッシュが、この遍歴を終えて再び帰還したとき、彼のなかには実際に、高次の霊的な洞察力があった。

 ギルガメッシュはほぼドナウ河に沿って遍歴し、ドナウ沿いを南方に向かって、自分が選択した道に沿って、故郷の地へと戻ってきた。けれども、彼は、私(シュタイナー)が講義で述べた別の正しい秘儀参入法ではなく、幾分問題の多い方法で、古代アトランティス後の秘儀参入法を授けられた為、この故郷の地に到着する前の最初の試練に屈服した。

 彼は都市に起こった出来事を聞き、自分の身に降りかかる出来事に対して、恐ろしい怒りの発作に屈した。彼は、都市に到着する前に、その出来事を聞いた。恐ろしい怒りが沸き起こり、この湧き起こる怒りのために(獲得した)光明(啓示)がほとんど完全に曇り、彼は光明なしに、故郷の都市へと到着する結果となった。

 とはいえ、これが、この人物の特別なところなのだが、死んだ友人との関係を保ち、この死んだ友人の霊とともに、霊界を覗き見る可能性、あるいは少なくとも霊界に関する情報を得る可能性は継続され、失わなかった。

 それでもやはり、イニシエーション(秘儀参入)を通じて、霊界を直接見通す、或いは死後の状態の人物に関する情報を得る、というのは、このギルガメッシュの状態とは、別次元の話である。けれども、不死の本質への多少の洞察力が、ギルガメッシュのなかには残されている、と言うことはできる。



 死後、生命のなかの、内(精神)的な構造のなかへの働きかけは確かに非常に強いが、意識のなかへの働きかけはそれほど強くはない。

 これまで2人の人物を描写してきた。ポストアトランティス第3文化期のほぼ中頃の人間の両極端な霊(精神)状態を示し、その生き方から、人間が、霊的部分と物質的部分の2つの部分から成立している事実がよくわかるような代表的な人物たちである。

 というのも、ギルガメッシュは、自我意識が下降するという、すなわち自我が物質(肉)体-エーテル体のなかに沈み込むということを成し遂げた最初の人間の1人であったにしても、この二元性をよく意識していたからである。

 エアバニという人物は、地上に受肉したことがあまりなかったため、明瞭な認識をもち、その認識から、物質等は本質的に存在せず、全ては霊的存在であり、いわゆる物質というのは、霊的存在の別の形状(フォルム)にすぎない、という洞察を得ていた。

 つまり、次のように考察できる。上記のように、人間が本質的に構成されていたのなら、今日の思考や感情全てを、当時の古代人ができなかったのは当然である。

 人間の思考や感情全体が、古代人では全く異なっていた。そして、上記の代表的な古代の人物たちがアプローチできた、霊(精神)的で文化的な内容は、今日の学校、つまり小学校や高等学校で学ぶ内容とは全く異なり、秘儀から流出し、何らかの形で伝わり、極めて広汎に告げられた内容だった。そのような文化的な教育内容の本質を育成するのは、基本的に、秘儀の祭司である賢人たちだった。

 (日本でいうなら、天皇が教育内容を決めていたといえる。平安時代を彷彿とさせる。)

 さて、いま述べている2人の人物の特徴は、独自の魂の性質から、いま述べた受肉において、当時、自分たちの周囲にあった秘儀と慣れ親しむことができなかった、という点にある。

 ギルガメッシュ叙事詩でエアバニと呼ばれる存在は、地球外に滞在したことで、真の秘儀に精通していた。ギルガメッシュと呼ばれる存在は、古代アトランティス後のある秘儀において、一種のイニシエーション(秘儀参入)を体験したが、彼には果実を半分しかもたらさなかった。

 しかし、叙事詩で記述された出来事全てが作用を及ぼし、2人の人物のなかで、先史時代の秘儀に類似した叡智を感得できるようになった。恐らく2人は次のことを話し合っただろう。

 「我々は一体どうなったのか? 地球の進化に伴って、我々は共に何をしてきたのか? 我々は、地球進化を通じて、現在の状態になった。我々は、地球の進化のとき、一体何をしたのか?」



 そして、地球の最古の進化段階である太陽状態(太陽紀)、月状態(月紀)云々の時期に、既に受肉していた人間の魂が、その後、地上に受肉した魂として、秘儀にどのようにアプローチするのか、の洞察を同時にもたなかったら、当時の感覚では、本質的に、魂の不死について、思考や感情をもつことはできなかった。

 古代人は、自分は地球の一部であり、自身を認識するためには、自分と地球との関係を見通さなければならない、と感じていた。

 さて、アジアの秘儀のなかで培われていた秘密というのは、宇宙的な秘密であり、宇宙との関係での地球の進化プロセスを、教義と叡智の内容としていた。その内容は、秘儀のなかに活力ある形で現われ、古代人のなかに理念を与えた。

 地球がどのように進化してきたか、そして物質の波とうねり、様々な地球の力のなかで、人間が物質とともに、太陽紀、月紀、地球紀を通じて、どの様に進化してきたか、という概観が、当時の人間の前にもたらされ、この光景が極めて活力ある形で見せられた。





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Last updated  2010年12月10日 16時52分42秒
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