シュタイナーから読み解く神秘学入門

シュタイナーから読み解く神秘学入門

2011年01月14日
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カテゴリ: 神秘体験空間
 正直のところ、ヨーロッパは、当初、この深い自然に対する叡智に耐えられなかった(を理解できなかった)。

 単なる外(物質)的な知識や外(物質)的な文化や、外(物質)的な文明だけを欲していた。そのため、弟子のテオフラストスは、アリストテレス主義のなかから、西洋の人々が望む知識だけを取り上げた。

 しかし、この知識のなかにはなおも、途方もなく多くの叡智が潜んでいる。西洋の人々は、アリストテレスの論理学的な傾向の強い著作を得たが、これがアリストテレスの独特なところで、非常に抽象的で論理的な知識でも、アリストテレスの著作は、他の人物の著作とは、別様に読める。

 内的で、霊的な、瞑想に基づいた経験と同時に、プラトンの著作と、アリストテレスの著作の違いの発見を試してほしい。

 本当の霊的な感覚を備えた現代人が、ある瞑想に基づいて、プラトンの著作を読むと、しばらくして、自分の頭が、物質的な頭より少し上にあるかのように、物質的な身体組織から、少し抜け出たように感じる。プラトンの著作を真剣に読めば、必ず感じる。

 アリストテレスの著作の場合は、異なる。アリストテレスの場合、その著作を読むことで、身(肉)体の外に出るという感覚は決して得られない。けれども、ある瞑想的な基礎を整え、準備してから、アリストテレスの著作を読むと、物質的な人間のなかで、魂が活動している、という感情が得られる。

 まさに、アリストテレスにより、物質的な人間が前面に出て、活動する。それは単に観察される論理学ではなく、内的に活動する論理学で、アリストテレスはそれでもなお、後からやってきてアリストテレスから論理学を形成した小物たちよりも一段上位に位置する。

 アリストテレスの論理学の著作は、ある関連において、瞑想の本として理解するときにだけ正しく理解できる。従って、奇妙なことが起こる。熟考すれば、マケドニアから西に向かって、中部ヨーロッパ、南ヨーロッパへと、いわゆる西洋へと、アリストテレスの自然学の様々な著作が移動したなら、災いをもたらすような形で受け入れられただろう。

 確かに、西洋の人々に受け入れられたかもしれないが、災いに満ちたものとなっただろう。というのも、アリストテレスが、例えばアレクサンダーに、自然学として(以前の講義で概略を示した)伝えることのできた叡智は、エフェソスの神殿が火災になる以前の、エフェソスの時代の秘儀の本質に触れることができる魂をもってして、はじめて理解できるものだったからである。



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 しかし、ヨーロッパに直接到来した叡智は、アリストテレスの論理学の様々な著作で、アリストテレスの思想だった。そして、この思想は生き続け、中世のスコラ学のなかに生き続けた。

 そして、ヨーロッパでは、2つの潮流が生じた。中部ヨーロッパ的な洞察に基づき、細々だが、素朴な人々の間にさえ広汎に流布した、歴史的に伝承された霊的存在に対する叡智があった。

 かつてアレクサンダーがアジアへともたらした種子が、あらゆる可能な道筋を通って、最初アラビアその他を越えていき、その後、十字軍の参加者たちにより、陸路からヨーロッパへとやってきた種子が、細々と、秘密の地において、歴史的に伝承された霊的存在として生き残っていた。

 この秘密の地に、ヤーコプ・ベーメやパラケルススその他、数多くの人々が赴き、このような迂回路を通り、ヨーロッパの素朴な人々の間に、広く入り込んだ霊的存在の伝承を受け取った。そこでは、通常、考えられているよりも遥かに多くの民衆的な叡智が伝えられている。

 民衆的叡智が、ヴァレンティン・ヴァイゲル、パラケルスス、ヤーコプ・ベーメ他の、現代では、ほとんど名前を知られていない人たちの知識の蓄えのなかに流れ込み、生きている。

ヴァレンティン・ヴァイゲル
http://www5e.biglobe.ne.jp/~occultyo/alcemy/vaigeru.htm

 後に、ヨーロッパにはじめて到来したアレクサンドリア学派、つまりバシリウス・ヴァレンティヌス他のなかにあり、いまでも現存する叡智が、豊かな輝きを発した。当時の修道院では、真の錬金術的な叡智が生きていた。

 錬金術とは、単なる物質の変化に関して解明するような叡智ではなく、万有宇宙における人間の霊的な(精神的な)変化の内の最奥の特性について解明する叡智だった。

 (金とは、物質的な金の意味ではなく、黄金に輝くオーラの色を意味している。仏像が黄金なのは、オーラの色、つまり精神の色を表している。

 つまり、錬金術とは、精神を輝くオーラの色、平穏に保つ、例えば、瞑想の方法を解き明かすものである。人智学でいう、秘儀参入法のことである。



 また、錬金術には、硫黄とか、燐とか、水銀、炭や塩などがでてくるが、それらも物質としての意味ではなく、例えば、硫黄とは、燐と炭、もしくは塩の中間状態で、燐を塩で中和することを、硫黄と呼ぶようである。

 水銀も同様で、俗に金属の液体的状態のことを意味する。現代では、物質概念が先行しているため、結晶構造などに、重点をおきがちだが、結晶となる前の、液体や気体、更にはエネルギー状態のことを、古代では、重要視し、例えば、土、水、空気、火と呼んでいたようである。)





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Last updated  2011年01月14日 16時52分19秒
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