シュタイナーから読み解く神秘学入門

シュタイナーから読み解く神秘学入門

2011年01月27日
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カテゴリ: 神秘体験空間
「霊視を通して見た植物と動物と人間 高橋 巖:訳」の意訳

 既に学校で学んできたように、人間は周囲の空気を呼吸できなければ、生きられず、その空気は、酸素と窒素からなっている。人間は空気に完全に依存して生きている。

 ではもし、この空気に、実際よりも多くの酸素が含まれていたら、身体はどのような変化を受けただろうか?

 空気に酸素が多く含まれていたら、生きる速度が速められただろう。つまり現在より寿命が遥かに短くなっただろう。時間がいわば短縮されて、人生が短くならざるを得なかっただろう。

 このような言い方は極めて粗雑だが、人間が生きている環境というものは、条件が少しでも変化すれば、人間の生体全体が変化せざるを得ない位、大きな影響を与えている。人間と環境との密接な関係はよく知られているが、人間の魂や霊になると、物質的な身体(肉体)のようには、正確に理解されていない。

 物質的身体のことなら、空気中の酸素が少し増えるだけで、人間にどのように大きな影響が生じるか、誰でも理解できるが、人間の霊や魂については、肉体のようには、厳密に考えることができない。

 しかし、肉体が空気中の酸素の量に適応しているように、生まれてから死ぬまでの霊や魂も、周囲の環境に完全に適応している。人間の肉体は地上から数マイル(1600km)離れただけでも生きるのは困難だが、思考や感情や意志を司る人間の魂も、地上の環境以外では、生きていけない。

 地球と異なる環境では、魂や霊として別の形に組織されないと生きられない。人体が地上から数マイル離れてしまったら、地上と同じように呼吸活動ができないように、人間の魂も地上の環境から離れてしまったら、思考や感情や意志を、地上と同じように働かせることができない。

 地上での、通常の思考や感情や意志とは異なる体験を魂が持てなければ、上記のような事柄に関する正確な観念を持つことはできない。著書『いかにして超感覚的世界の認識を獲得するか』の読者なら、地上とは、異なる魂の様子を理解できるだろう。



 呼吸を通じて、酸素を受けとり、生体を維持するように、人間の魂も、高次の認識能力である霊聴により、霊的な生命を維持する。より高次の霊的な認識能力である霊的合一についても、同じである。

 上述のように、魂は肉体とは全く異なる内(精神)的な体験を獲得できるが、この体験は、肉体からの魂の離脱と結びついている。霊視、霊聴、霊的合一に至るとき、人間はもはや肉体の中にいるようには感じない。そのときの魂や霊は、まるで肺が通常の空気の代わりに、まるで光を呼吸する器官に変化したかのような存在となる。

 さて、肉体には不可能だが、霊や魂の働きにより、肉体から離脱し、地上の観点を離れ、肉体に受肉する以前の観点を獲得することで、人間は宇宙と別様の関係を獲得できる。

 地上から宇宙の彼方に眼を向けると、昼間なら、光を見るが、夜なら、星空を見る。そのとき、人間は視力を用いるが、視力には、自らの意志が絶えず働きかけている。視力を働かせるには、常に意志が必要である。

 同様に、霊視力を働かせるには、この意志の力を更に働かせる必要がある。意志を強化し、霊視力を働かせれば、宇宙空間を突き抜けて、外から宇宙を見るようになる。地上では、肉体の内から宇宙を見ているが、肉体を離れると宇宙を外から見るようになる。

 霊視の際は、通常の視力ではなく、意志力を、見霊化することで、霊的に見ることができる。いわば、意志が広がり、その意志の中に包まれているような感じをうける。

 霊視の場合、星々をも外から見るようになる。エーテル界からではなく、アストラル界から、星々を見る。アストラル界は空間であるとも、ないとも言える存在である。空間の有無は、あまり意味がない。むしろ、人間自身が空間を内に持つかどうかの認識にある。

 しかし、霊視の場合、星々を見るというよりも、星々のイメージを見るという感じである。星々の全てにイメージを得る。

 従って、なぜ古代人が宇宙を表現するのに、星々でなく、そのイメージを描いたのかが突然理解できるようになる。

 (星座を、人や蛇や鷲といった動物などのイメージで捉えたことが理解できるようだ。)

 ところが、宇宙を、様々なイメージを通して見続けると、全てのイメージから作用が地上に働きかけている事実に気がつく。それらの力は集中して働きかけている。



 では、地上にまで達する、その働きはどのような効果を示しているのか?

 例えば、その効果は、植物の形態をつくり上げている。霊視すると、ユリは星々の群れによりつくられた形態を示す。また、チューリップは、ユリとは別の星々の群れによりつくられている。

 このように、地上の植物は星空によりつくり出されている。恒星は植物に形態を与え、根から上方に延びていく植物の運動は惑星により促されている。そして、植物自身の行う代謝活動、炭酸ガスを吸収し、同化して、酸素を排出し炭素体を形成するのは、地球の働きによる。

 植物を全体として考察すれば、その形態は恒星により、その成長は惑星の運動により、その代謝活動は地球による。

 このような見方は、科学者から見れば、荒唐無稽にしか見られないが、真実である。比喩的に言えば、磁石の針と同じである。針は一方が北を、他方が南を示している。磁石の針が北や南の方向を指し示すのは、磁石の針に基づいている、という科学者の見方に似ている。



 しかし植物は宇宙全体からつくられている。

 植物の形態を単なる細胞の働きだけから説明しようとするのは、誤りである。

 動物の場合は黄道十二宮までを考慮すればいい。黄道十二宮の外に存在する恒星群は、動物に影響を与えない。動物は植物よりも自立し、その生体形成においては、全宇宙に依存せず、黄道十二宮(領域)以内の力にのみ依存している。

 人間は動物よりも更に自立するようになったので、肉体には、惑星の力だけが働いている。人間の魂や道徳的な側面においてのみ、惑星以外からの影響を受けている。人間の形態に関しては、特定の星座ではなく、宇宙全体の天球に対応させることができる。

 人間の頭脳は星空全体(天空)の模造である。成長には、惑星の運動が作用しているが、植物や動物のように、個々の惑星ではなく、太陽系全体が作用している。

 そして人間の代謝活動には、地球が作用している。以上を表にすれば、以下のとおりである。

      形態―星空
  植物 成長―惑星
      代謝―地球


      形態―黄道十二宮
  動物 成長―惑星
      代謝―地球

      形態―天球
  人間 成長―惑星
      代謝―地球





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Last updated  2011年02月12日 13時04分54秒コメント(0) | コメントを書く
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