シュタイナーから読み解く神秘学入門

シュタイナーから読み解く神秘学入門

2011年02月18日
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カテゴリ: 神秘体験空間
 前回は、薔薇十字の師弟の会話を描写したが、そのような場面に似た幾つかの場面に関して、霊やアストラル光のなかにだけ作り出せる記憶とともに、人間の魂は存在する。

 しばしば暗黒{の時代}として描写される時代を振り返り、それから現代に目を向けると、今日の基調となっている魂の雰囲気が得られる。

 しかし、以上のように見ても、19世紀後半の3分の1の時代から可能となる霊的な開示から、人々の心のなかに、再び、霊的な形で人間に語りかけようという深い憧れが立ちのぼってくる。この霊的な方法は、単なる抽象的な言葉を、自らに言い聞かせるのではなく、様々な徴(しるし)から包括的に、霊的に言い聞かせることを必要とする。

 1年前に焼失したゲーテアヌムの建物の形状(フォルム)は、上記のような徴(しるし)として、現代の人類に語りかける使命を持つ霊的存在たちのための言葉、いわゆる言語のような形態をもっていた。

 ゲーテアヌムの建物の演壇から、聴衆へと、理念を語りかけ、真に、一種の形状(フォルム)の徴(しるし)としての、この言語形態のなかで、霊的な方法が語り続けられるはずだった。同時に、全く新しい形状(フォルム)として、古代の叡智を再び思い起こすことができる本当の方法が、ゲーテアヌムとともに存在していた。

ゲーテアヌム
http://www.t3.rim.or.jp/~u-minami/class/sinbiosis/ecorojiron/shutiner/anumu/anumu.html

 秘儀に参入しようとする者がエフェソスの神殿のなかに歩み入ったとき、以前の講義で述べた立像に眼が向けられ、実際、立像は、次のような心の言葉で、語りかけた。

「宇宙エーテルと1つになりなさい。するとお前は高次のエーテルから地上を見るだろう。」



 それでも、ゴルゴタの秘蹟前の数世紀間、大胆な人々は神々の妬みに抗して、太古の聖なる人類進化の年月から、エフェソスの火災まで働きかけてきた天の力を弱まった状態ではあるが、継続していき、弱まりながらも作用させることができるような可能性を見つけていた。

 人智学徒の秘儀参入の場であるゲーテアヌムが完成していたら、西側に入っていくことで、心の眼は、やはりエフェソスの立像に向けられただろう。ルシファー的な力の存在とアーリマン的な力の存在の間に据えられ、内的に、神を担い、2つの魔的な存在を調停している宇宙的な存在として、「汝自身を知れ」という要求を、人間は、エフェソスの像のなかに見つけただろう。

 そして、ゲーテアヌムの列柱や台輪の形状に注目すれば、それは演壇から発し、霊的な理念のなかへと翻訳するように継続してゆく1つの霊的な言葉を語った。更に、その言葉は、彫塑的に形成された形状に沿って響いた。

 ゲーテアヌムの上部のドームは、霊眼からアプローチした人類進化の場面を見るようだった。霊視できる者にとっては、エフェソス神殿の記憶を、このゲーテアヌムにも感じ取り、見つけることができた。

 けれども、ゲーテアヌムを、霊的な生の改新の拠点にしていかなければならなかった丁度そのときに、エフェソスの焼失と同じような手段で、またもや松明が、このゲーテアヌムに投げ込まれたとき、かつてのエフェソス神殿の記憶は実に苦痛に満ちたものとなった。

 人智学徒の苦しみは非常に深く、その苦しみは筆舌に尽くし難いものだったが、人智学徒を襲った悲惨や悲劇に妨げられることなく、霊界のための営みを続けていくことを決意した。

 というのも、心のなかで自らに次のように言い聞かせることができたからである。

「エフェソスから燃え上がる炎を見れば、いまだ人間には自由がなく、良き神々や悪しき神々の意志に従わなければならなかった時代の、『神々の妬み』が炎の中に書き込まれているのが見えた。」

 現代において、人間は自由に向けて組織されている。1年前の大晦日、ゲーテアヌムを焼き尽くす炎を見た。赤い火焔は天へと燃え上がった。暗い青から、赤みがかった黄色の炎の筋が、ゲーテアヌムにおさめてあった金属の楽器から発し、あまねく拡がり、炎の海となり、その内部には、様々な色彩を帯びた炎が、メラメラと燃え上がっていた。

 炎の海の内部の多彩な炎を見たとき、苦悩の魂に語りかけてくる霊的な言葉を 、「人間たちの妬み[Der Neid der Menschen]」 という霊的な言葉に、読み取る必要があった。



 いまだ人間が不自由な状態で、神々を見上げ、不自由な身から自らを自由にしなければならなかった時代の最大の災厄を表現する言葉、すなわち「神々の妬み」と書かれているのが見えたエフェソスの最大の災厄から、人間が自らのうちに自由の力を見つけ出すべき現代の炎のなかに、「人間たちの妬み」、と書き込まれたゲーテアヌムの災厄まで、いわゆる霊的な進化の一筋の糸がつながっている。

 エフェソスには神々の像が、ゲーテアヌムには人間の像があった。それは人類の代表者キリスト=イエスの像で、このキリスト像において、人智学徒は、それと一体化しながら、極めて謙虚に、認識の上で上昇しようとした。

 かつて、エフェソスの弟子たちが、今日の人類には、もはや完全には理解し難い当時の特有の方法で、エフェソスのディアナ(アルテミス神殿)において上昇したのと同じように、上昇しようとした。

ディアナ
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%A2%E3%83%8A_(%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%9E%E7%A5%9E%E8%A9%B1)





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Last updated  2011年02月18日 17時03分31秒
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