シュタイナーから読み解く神秘学入門

シュタイナーから読み解く神秘学入門

2011年10月06日
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カテゴリ: 神秘体験空間
 さて、では、形態霊の活動の更に先にある働き、すなわち、形態霊が創造する非空間の内面的な働きを超えた働きは、どのように表現できるのか?

 意志、叡智、運動、形態を超えて、魂のなかの活動が更に先へと進むときに、何が起こるのか?

 それが問題である。もし宇宙のなかのあるプロセスが、形態形成にまで進み、その形態が全体としてまだ魂や精神の領域にあり、非空間にあるとき、つまり、このプロセスが、この超感覚的な形態形成にまで進んだときには、次の段階は、そのような形態の崩壊が生じる。

 この形態崩壊は、超感覚(霊)的な認識で明らかになる現象と正確に一致する。形態霊の影響下で創造された形態は、ある程度まで発展するが、それから、バラバラに分解する。もし、この崩壊した形態に着目するなら、形態の崩壊を通じて生じるものは、まだ超感覚的な形態だが、その超感覚的な形態が、感覚的、空間的な物質へと移行する。

 すなわち、崩壊し分解した不可視の形態が、物質なのである。

 宇宙の中で生じる物質は、神秘主義者にとっては、破壊され、分裂し、粉々に崩壊した形態以上のものではない。もし、例えば、チョークが、実際、不可視の眼にみえないもので、この特徴的な六角柱構造(チョークの形は6種類ある)を想像しながら、金槌で、そのみえないチョークを多くの細かい破片に壊れるように上手に叩けば、眼にみえない形態を破壊したことになる。

チョーク
http://www.aoikokuban.co.jp/know_chalk03.html
 種類は「焼き石膏製」の円すい形、円柱形、六角すい形、六角柱形と「炭酸カルシウム製」の 円柱形と六角柱形の合計6種類。



 物質とは、精神の廃墟である。この定義の把握は途方もなく重要である。従って、物質とは本当は精神なのだが、崩壊した精神なのである。

 物質が崩壊した精神である事実を熟考する際、恐らく次のような疑問をもつ。

 「もし、物質が崩壊した精神であるのなら、結晶のような美しい空間的な形態が現実にもあり、その結晶は、まさに美しい空間的形態だが、そのような物質も、『崩壊した精神』になるではないか。」

 そのような疑問に対しては、下図により説明する。
masga2.jpgmasga3.jpg

 例えば、水が滝になって落ちている様子を思い浮かべる(図3のa)。ただ、その様子は眼にみえない。次に、(b)に流れを妨げる障害物を(b)に置く。水が、(b)にぶつかると、水滴(c)となって砕け散る。

 今、思い浮かべた滝は眼にはみえないが、砕け散った水滴は眼に見えるものと想像する。そうすれば、この粉々に飛び散る水滴の中に、物質の起源がイメージできる。しかし、下方(b)にある障害物を考慮に入れないようにすべきである。何故なら、障害物は、実際には存在しないからである。

 もし、(b)の障害物が存在するなら、障害物自体が既に物質であると仮定する必要がある。従って、次のように考えるべきである。

 (超弦理論のM理論のイメージと被る。滝が、超弦で、障害物が、D-ブレインという膜になる。ちなみに、腫瘍のできかたも、この精神崩壊に似ている。超弦理論を用いて、腫瘍の形成を記述できるかもしれない。)

 物質はそのような障害物なしに(精神的に、つまり、超感覚的に)存在する。物質は、非空間の運動の中に存在する。非空間の運動のなかに形態をつくる行為がある。何故なら、運動は形態に先行するからである。従って、運動霊の行為に浸透されていないものはない。

 この運動や形態は、終には、消耗し、内部崩壊する地点へと至る。物質の起源は、魂や霊的な流出現象として把握する必要があり、その原動力(エネルギー)には限りがある。魂や霊的形態は、いわば、そのエネルギーが尽きる水準にまで到達し、それ自身へと差し返され、崩壊し、断片へと分解する。



「物質の背後には、活動の限界に達し、内部分裂した超感覚(霊)的な存在が横たわっている。しかし、分裂する前は、まだ内面的で、精神的な形態を保っていた。崩壊分裂後のその精神的な存在は、分裂し分散した廃墟の中でも働き続ける。」

 精神的な存在の働きの強いところでは、分裂し、分散した後も、その精神的な形態の輪郭が継続し、形態が描く線の中に、精神的な形態の輪郭の名残を辿ることができる。その精神的形態のなかに結晶の起源がある。

 結晶は、結晶自身の形成力により、精神的形態だった当初の方向性を、その後も保持し続けるが、ただ物質が出現する方向とは、正反対の方向性を持つ精神的な形態の再構成されたものなのである。

 (精神的形態は、負のエネルギーに換算できる。)

 以上に記述したのは、超感覚(霊)的な認識から、明らかになる水素(原子)についての究めて大凡の姿である。水素(原子)の起源は、無限の彼方から突進してきた光が消耗し、崩壊分裂し、流体のようになった物質である。



 (この描写は、量子力学の波動関数による水素原子の電子の基底状態の記述と酷似している。負のエネルギーによる、パウリの排他原理を2乗関数として正規化し用いた統計的記述である。)

 超感覚的な観察者には水素は、上記のように見える。水素のなかには、宇宙の無限の彼方からやってきて、終にはバラバラに飛び散る眼にみえない不可視の光がある。要するに、物質は、破壊された精神と呼べる。

 物質は本当に精神に他ならないが、分解状態にある精神なのである。





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Last updated  2011年10月07日 14時41分16秒
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