シュタイナーから読み解く神秘学入門

シュタイナーから読み解く神秘学入門

2011年10月31日
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カテゴリ: 神秘体験空間
 植物界のなかで、人間の感覚世界に属するのは、表面だけである。植物の魂や精神力は、表面的な視覚や味覚、臭覚として現れる背後にある。ただ、植物の場合の魂や精神力は、個々の人間に、魂、精神が宿るようには、個々の植物には宿っていない。

 植物は、人間とは異なる。植物と人間とを同じように想像するなら、人間のなかの一本の髪の毛や耳たぶ、もしくは鼻や歯にも魂が宿っているように考えるのと同じ間違いを犯す。植物の場合、植物全体として魂を宿すようになっている。

 従って、植物の場合は、種全体に移行して考えるときにだけ、人間と同じような魂の本性を霊視できる。また、植物以外の他の様々な生物の場合も同様である。精神(霊)的な方法で観察し、人間以外の生物が、ある意味で、一部なのか、全体なのか、注意する必要がある。

 地上にあるような様々の植物全ては、人間のように、単独の存在ではない。植物は、全体の一部であり、植物全体として1つの体系を構成する。実際問題、部分が全体に属するように、様々な植物が属する全体について語るときにだけ、真実に到達できる。

 人間の場合、即座に、歯、耳、指が属する全体を見ることができ、全体は物質として、肉体に属している。しかし、植物の場合には、1つの植物が属す全体を眼では見えない。眼のような物理的器官では、植物の全体(本性)を知覚できない。

 何故なら、植物の全体(本性)に到達するには、人間が、精神の領域(霊界)に入っていく必要があるからである。植物界の魂(霊)的な本性に対する真実とは、植物の魂が、各々の植物を、いわば個々の器官としてもっていることにある。

 実際問題として、地球全体でみても、それほど多いとはいえない魂たちが、いわば地球に集合し、人間が頭部に髪を生やしているのと同じように、植物魂が、個々の器官として植物を生やしている。

 この植物魂を、植物の集合魂と呼ぶこともできる。植物に関する通常の視覚から生じる感覚を超え、各々の器官を、個々の植物に対応させれば、植物の全体の集合魂に到達できる。全体としては、7つの集合魂(植物魂)が、地球に属し、ある意味、地球の中心に、植物という存在の中心をもっている。

 従って、地球を、物質的な球として捉えるのは十分でなく、7つの各々の植物魂の大きさは異なるが、精神的な中心を、全て地球の中心にもつ7つの球に、地球が浸透されているものと捉えるべきである。これら7つの精神的な植物の魂たちが、植物を地球の外へと駆り立てる。



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 人智学から、規定した原則、つまり、宇宙のあらゆる存在や被造物に関し、いつでも、その全体に到達できるという真実から、第一に、みている対象が、全体なのか、それとも全体の一部分なのか、を理解することが、非常に重要であることがわかる。

 個々の植物を、物質性ではなく、魂を持つ存在として考える科学者たちもいるが、そのような科学者でさえも、1つの歯を1人の人間と呼ぶ以上に賢くはない。物質性で考える科学者も、全体と一部を解さない科学者も、どちらも同じ精神レベルにある。

 霊的な観点が持ち出され、その中で植物が魂を持つ存在と見なされれば、そのような観点が、人智学的であると、多くの人は考えがちにある。しかし、本当は、科学の側からなされる霊的な話は、将来、全く何の価値ももたないようになるだろう。

 上記のような話や著書は、全くの紙の無駄使いとなる。別々に切り離された植物の中に、個々の魂を探し求めることは、「人間から歯を抜いて、歯の中に人間の魂を探しましょう。」と言うのと同じである。

 植物の魂が、個別の植物の中に発見できるわけがない。植物の魂は、最重要な中心を、地球の中心にもっていて、根は、中心に向かう。何故なら、植物の根は、植物という存在の最も精神(霊)的な中心に向かって絶えず奮闘するような作用をもつからである。

 以上のような課題を考察する際に、今日の自然観の立場からなされる陳述に遭遇することがよくある。そして、そのような自然観は、真実への入り口近くにまでは、人々を連れていくことができるが、ただ、メフィストフェレスが、ファウストを「母胎」の領域に連れていくことができる程度で、つまり、真実から最も外側の入り口にまで連れていくことができるだけである。

 というのも、今日の自然科学も、メフィストフェレスが、ファウストとともに「母胎」の領域に降りて行くことができないのと同じ程度に、人々を真の精神性へと招き入れることができないからである。メフィストフェレスが、ある意味で鍵を与えるように、自然科学も、鍵を与えるが、メフィストフェレスが自ら「母胎」の領域に入っていけないように、今日の自然科学も、真実へと入っていけない。

 自然科学が、この連続講義で述べたような認識を獲得していたなら、真実への入り口にまで連れていくようなヒントを、現代人の認識に与える、というのは、ある意味で真実である。





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Last updated  2011年11月01日 08時54分03秒
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