シュタイナーから読み解く神秘学入門

シュタイナーから読み解く神秘学入門

2012年10月16日
XML
カテゴリ: 神秘体験空間
 前回は、教育について、老子の説く感性へと結びつけ紹介した。今度は、オカルティストの教育について考えてみたい。例えば、オカルティストの教育水準とは、自分の行いが、宇宙や、他の人にどのような影響を与えるか、の理解や認識力が、どのくらいあるかで決められるものに思われる。

 例えば、なぜ、嘘がいけないかといえば、他の人を欺き、嫌な思いをさせるだけでなく、嘘を嘘でないように取り繕うために、嘘を隠す行為から、自分を嘘の奴隷とし、嘘がバレルことの恐怖心に脅かされ、そのような偽善行為を、宇宙全体に広めてしまうことなどが想定されるからである。

 嘘は、自分が、宇宙の進行方向と一致していない証でもある。だから、嘘はバレル。

 とどのつまり、宇宙の一部としての自分が、宇宙全体に良い影響を与えることを前提にできる感性をもつことがオカルティストの徳目である。

 宇宙全体を司るのが宇宙の意識なわけで、その意識は、各々の人間のなかにも流れているわけだから、素直に、それに従い、その流れを土台にして、その上に自分の幸福を築くのが最も合理的に思え、なにより、宇宙意識が全体の幸福を望んでおられるのだから、素直にそれに従うのが賢明である。

 だから、「キリストは、主なる神(宇宙意識)を信じよ。信じるものは救われる」、と説いた。

 例えば、スポーツでは、チームプレーというのが求められる。個人プレーが、全体によい影響を与えるかどうかは、第3者である観戦者には岡目八目で、一目瞭然である。

 例えば、良いサッカー選手は、サッカー通の観戦者が、あそこにパスを出せばいいのに、あそこでシュートを打てば入るのに、と思ったところに必ずパスを出し、シュートを決める選手である。サッカー通の知人がストイコビッチ元選手のプレーをみたところ、上述したような感想を述べていた。

 つまり、観戦者の期待に応えられる技能をもつ選手が良い選手ということになる。だから、チームとして機能するには、個人プレーが、そのままチームプレーになる技能をもつ選手が重要といえる。



 また、スポーツ選手の優秀さは、言い訳をしないことでも評価される。ヒーロー、ヒロインは言い訳をしないものだ!

 私は競馬をよく見るのだが、騎手のコメントは職業上仕方のないことだが、言い訳だらけで、馬のせいにするのも多い。確かに馬の競走なのだから、負ければ馬の責任は大だが、騎手とは、馬を走らせてナンボの職業なのだから、猿回しが、猿のせいで芸ができない、というなら、金を返してくれ、といわれてしまうだろう。

 優秀な騎手は、騎乗馬のベストパフォーマンスを生かせる技能をもち、レースの流れを掴んでいる。また、調教師以上に、騎乗馬を良く知る。馬にとっては、レースは平時とは異なる極限状態なのだから、興奮するのが普通である。

 強い馬は、興奮を、ある程度制御でき、パフォーマンスにつなげる能力をもつようになる。知性をもつようになるわけである。興奮の制御、つまり知性は、人間が、レース経験を共有することで教えないといけないことだ。だから、良血といわれる種馬は、平時では気性が荒いのが特徴でもある。

 サッカーと競馬を例にして考察してみたが、優秀な選手は、個人目線だけでなく、同時に全体目線をもっている。全体目線をもてるようになるためには、豊富な経験が必要となるだろう。僅かな環境の変化も敏感に感じ取れる能力を開発しなければならない。そして、パニックにならず、騒がず動じず平然としていなければならない。

 僅かな環境の変化であっても、そこには宇宙全体の意識が働いている。微妙な変化のなかにこそ、主たる宇宙全体の意識の働きが現われている。

 その微妙な宇宙意識の働きを探るには、少なくとも、自分から出た感情や行為を除かないと掴めない。自分の中からでた欲望、欲求を除いてみてはじめて、本当の自分のなかにある、宇宙意識の働きを探ることができる。

 個と全体がつながり一致したときに、とてつもない歓喜が訪れるという。

 そのようなことを、老子は第41章で説いているので、例のごとく以下に紹介する。

  ☆  ☆  ☆

第四十一章 道は隠れて名なし

原文
 上士聞道、勤而行之。中士聞道、若存若亡。下士聞道、大笑之。不笑不足以爲道。故建言有之。明道若昧、進道若退、夷道若纇。上徳若谷、廣徳若不足、建徳若偸。質眞若渝、大白若辱、大方無隅。大器晩成、大音希聲、大象無形。道隱無名。夫唯道、善貸且善成。

書き下し文
 上士は道を聞きては、勤めてこれを行なう。中士は道を聞きては、存(あ)るが若(ごと)く亡(な)きが若し。下士は道を聞きては、大いにこれを笑う。笑わざれば以(も)って道と為(な)すに足らず。故に建言(けんげん)にこれあり。明道は昧(くら)きが若く、進道は退くが若く、夷道(いどう)は纇(らい)なるが若し。上徳は谷の若く、広徳は足らざるが若く、建徳は偸(おこた)るが若し。質真(しつしん)は渝(かわ)るが若く、大白(たいはく)は辱(じょく)なるが若く、大方(たいほう)は隅(かど)無し。大器は晩成し、大音(たいおん)は希声、大象(たいしょう)は形無し。道は隠れて名なし。それただ道は、善く貸し且(か)つ善く成す。

英訳文
 A superior person tries to practice “the way”. A normal person doubts of “the way”. A inferior person laughs at “the way”. If a inferior person does not laugh at, it is not qualified as “the way”. They say, “A light road looks dim. A forward road looks going backward. A flat road looks uneven. A superior virtue looks like a low valley. A broad virtue looks not enough. A firm virtue looks lazy. A pure thing changes flexibly. A whiter thing looks blacker. A great square has no corner. A great vessel matures late. A great sound is hard to hear. A great figure has no form.” So “the way” is hiding behind things that we can see and we cannot name it by nature. But still “the way” gives power to all things and lets them be.

現代語訳
 優れた人間が「道」の事を聞くと、努力してそれを実行しようとする。普通の人間が「道」の事を聞くと半信半疑である。くだらない人間が「道」の事を聞くと馬鹿らしいと笑う。そうやってくだらない人間に笑われるくらいでなければ「道」とは言えないものだ。こんな言葉がある、「はっきりと明るい道は薄暗く見える。しっかりと前進する道は後退するかのようである。ほんとうに平坦な道はちょっとした起伏を大きく感じる。高い徳のありさまは低い谷川のようである。広く行き渡る徳は物足りなく感じる。確固とした徳はだらけきっているように見える。純粋なものほど柔軟に変化する。真っ白な物ほど黒く見える。大いなる四角には角が無く、大いなる器は完成が遅い。大いなる音は聞き取りづらく、大いなる形には明確な形が無い。」つまり「道」とは目に見える事象の裏側に隠れているもので、もともと名づけようがないものなのだ。しかしそれでも「道」は万物に力を貸し与え、万物の存在を完成させている。

 Translated by へいはちろう

 (続いて、「タオの法則」から)



 悦びの量に比例する


 この宇宙は、たった一つの点から生じた。その一点が、太陽系や銀河系、あるいは人間のような叡智ある命を生み出すのは、宇宙がそうした活動を、悦によって達成するからだ。深い深い悦の中に至ろうとすることで、存在は、常に新たなる創造へと導かれる。宇宙がそうであるように、人間も、ほんの1つの小さな「悦び」に導かれれば、宇宙大の創造へとつながり、宇宙大の至福へとつながる。

 いかに自身の中の小さなトキメキに着目するかですべてが始まる。「好き」「嫌い」「快」「愛」これらは本当は同一であり、その感覚を生み出す本質を老子はタオという。

 悦に導かれる時、流れるような創造と出会う。自然界が創造性をもつように、私たちが創造の過程にある時、私たちの魂も充足し、愛に包まれる。

 愛は人間が創るものではなく、最初から宇宙の根本に働くものであり、人間に無尽蔵に提供されている最大のエネルギーである。悦に身をゆだねる時にのみ、人は、愛の次元に合流し、愛ゆえに創造は生じるのだ。

  ☆  ☆  ☆

 宇宙全体が与える幸福と、個人が全体に求める幸福とは、与える愛のなかで巡りあい、悦びとして一致する。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2012年10月17日 11時40分13秒
コメント(0) | コメントを書く
[神秘体験空間] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: