シュタイナーから読み解く神秘学入門

シュタイナーから読み解く神秘学入門

2012年10月23日
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カテゴリ: 神秘体験空間
 これまでの内容から、全宇宙の環境のなかに、人間が、どのように継続的に存立しているかが、わかるだろう。人間が、自然のなかに存立する意味を見つけるには、自然のなかの地の力に対して、植物のような形で、直接抵抗する力と、人間を成立させている構造との関係を調べてみればよい。

 植物は、地の力に対して直接抵抗している。植物は、花や種子を形成するために、地の力に対して、抵抗することで、(地球外からの)形成力を確保する。食用の植物の基礎をなす形成力は、特定の地の力に抵抗することに基づいている。

 植物は、地の力への抵抗に続き、その代償として、地球外(天体)の力に曝されることで、最終的に、種子や果実を形成する。次いで植物は、本来なら、植物界の上方にいる高次の存在たちが世界を見渡すように、世界を見渡したい、と思うような境地に達する。

 つまり、植物は、知覚を求める。ただし植物は、知覚器官を持たないので、植物のままで、人間の眼のような構造を発達させようとするが、植物は眼を発達させることはできない。植物は、人間、もしくは動物の体をもたずに、植物の体しかないからである。

 上述した植物などは、例えば、ベラドンナ、アトロパ・ベラドンナのような植物になる。このような植物が、ベラドンナになっていくときに生じる過程(プロセス)を、以前、わかりやすく描写した。

ベラドンナ
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%83%A9%E3%83%89%E3%83%B3%E3%83%8A

 このような植物はベラドンナになることで、最終的に、根のなかに、黒い液果として実を結ぶように導く力が存在するようになり、この植物は、人体組織の、次のような作用と親和性をもつようになる。

 「本来は、感覚(アストラル)領域で働く過程が、物質的な形態形成の過程で働くようになり、つまり感覚(アストラル)の領域から、人体の組織化の領域に、意識を浸透させるような」作用と親和性をもつようになる。



 寝起きの際は、まだあまり外界への知覚が行われず、外界への知覚に、夢を伴う内的な意識を浸透させる性質は、このようなベラドンナの一種の作用である。従って、ベラドンナによる中毒というのは、通常の寝起きの際の、夢にまだ浸透されているときと同じ過程(プロセス)が、ベラドンナの毒により引き起こされ、その過程が継続し、外界への知覚による意識によって、受け取られることなく、その過渡的現象が持続することに基づく。

 中毒を引き起こすような過程(プロセス)でも、それが適切な形で、人間のなかに引き起こされるなら、人体機構の一部となることがわかるのは非常に興味深い。

 以前特徴を述べたように、植物のベラドンナ化は、植物の人間化への気違いじみた努力ともいえる。だから、人間は、寝起きの際に、自らのなかのベラドンナ化の性質を発揮するが、ただし、これは和らげられた、節度あるベラドンナ化であり、寝起きの瞬間だけに限定されている。

 従って、人体内で過度に強く作用するアルブミン化過程(プロセス)の負担を解消し、物質的な過程を、魂的な過程に導くように、影響を与えるなら、生体内で希釈され、上部組織へと浸透するようにベラドンナを、与えればよい。

 ベラドンナを服用することで、人体から物質的な負荷を除き、魂を優位にさせることができる。このようなベラドンナの働きは、確かに混乱を生み、幻影に満ちているが、以前述べたように、通常の肉眼でも見えるベラドンナの作用である。寝ている人を突いた結果、寝起きの状態から、(持続的な)覚醒状態へと移らずに、寝起きの状態のままにとどまれば、その人は死んでしまう。

 人間は寝起きの際に、常に生命の危険に曝されている。ただ、この生命の危険を克服するように、その状態が継続しないように、素早く起きているだけなのである。このような寝起きが、適度に、瞬時に起これば正常に、限界を超えれば異常となる、というような興味深い関係がある。

 この興味深い関係から生じる寝起きの過程は、古代の医師たちは、繰り返し追求しようと試みていた過程(プロセス)である。だから、古代の医師たちが、ホムンクルスの製造法について語る際、これは根本的に言って、まだ残っていた霊視力で、アンチモンからつくられるファントム(幽体)を見ていた、ということなのである。

ホムンクルス
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9B%E3%83%A0%E3%83%B3%E3%82%AF%E3%83%AB%E3%82%B9

 古代の医師たちが、実験室で外(物質)的に実行していた形成過程(プロセス)とは、アンチモンが、その(形態形成)力を展開する間に、医師自身の本質を投射し、アルブミン化の力として現わすことで、このアンチモンの力を撲滅し、アンチモンの力とアルブミン化の力が1つになって現われた過程のことである。

 アンチモンが様々な形態(フォルム)をとっていく間に、人体組織のなかに残っている通常の形成力を投影することで、アルブミン化の力との均衡の基に現われてくるホムンクルスを古代の医師たちは見た。この均衡が起こる過程(プロセス)において出現するものを、彼らはホムンクルスと見たのである。





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Last updated  2012年10月23日 16時16分35秒
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