シュタイナーから読み解く神秘学入門

シュタイナーから読み解く神秘学入門

2013年06月06日
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カテゴリ: 神秘体験空間
 前回の講義後の議論は、なるほど極めて興味深かったが、今、目にした質問との関連で、既にもう述べたことだが、再度、次のようなことを強調したい。

 「個々の症状と治療薬との関係を見つけるのに充分な方法は、この講義のなかの考察で、前もって、ある種基礎的な問題を処理してからでないと獲得できない。」

 ということである。

 講義で述べる基礎的な問題により、外界から薬剤をみつけるのだが、外界との関係についての認識から、その適応範囲を推量できるようになる。とりわけ、個々の治療薬と様々な器官との関係を理解するには、基礎的問題の処理なしにはできない。

 その理由は明白で、薬剤と器官との関係は単純ではなく、いささか複雑で、これから述べていく基礎的な問題を処理しないと、治療の本質的な意味を推量できないからである。その後続いて治療薬、とりわけ治療法と、個々の器官疾病との具体的な関係を実際に議論する。

 今回、早速、前置きとして述べる知見を、とりあえずは吸収して欲しい。その知見から、ある種の光がみえることもある。というのも、これまで述べてきた知見は、現代人には当然のことながら、最初はショックを与えるものなので、これから述べる知見もショッキングな内容であることを先に強調しておきたい。

 前回の講義の後に検討された関連性から、物事の別側面にも配慮してほしい。 治療の特性に関して、これまで非常に啓発される事例を数多く紹介できたことは、非常に満足のいくところだった。さて、これまで行われてきた試行錯誤的な経験的治療を、おそらく次第に無価値なものにしていく、至極単純な治療法を紹介する。

 試行錯誤的で経験的な治療法が用いられないようにするために、勿論、場合により、そのような経験的な治療法を用いることも充分に考えられるが、とにかく次の治療法を紹介したい。

 この治療法については、勿論、人智学の素養をもつ人智学徒にしか述べることができない。この方法とは、リッターの治療法を、普遍化した方法である。普遍化に際して、治療の成功を、1人の医師個人(の技能)に帰することを尊重するわけにはいかない。



 現実の生活においては、以上のような意識をもつ医師も存在する。つまり、現実は通常、想定しえる状況とは異なることが多い。医師個人としては、目の前の1人1人の治療が最大の関心事であるのは当然だが、現代の唯物論的な医学は、それどころかむしろ、1人1人の治療に挑戦することに、一種の法的根拠というか、治療法を求めてきた。

 (世間一般に不治の病とか難病とか呼ばれている病気の治療に挑戦することに価値があると考えること。)

リッターの治療法
 「M・リッターの光線力学的治療の実践的応用のための手引き」(ミュンヘン、1913) 及び「神経-力学的治療法―蛍光素材及び発光(ルミネセンス)素材の細胞領域及び神経死に対する作用に関する研究と経験との関連で」(ライプツィヒ、1905)

 (原文を探すことはできていないが、恐らく、題名から推測すると、発光体を体内に取り込むことで、体内から光をあてて、生体の再生能を促す療法と考えられる。現代の放射線治療の前身のようなものだろう。

 放射線ほど、波長の短い電磁波ではないと思われ、また体内から、発光させる点が、放射線治療と異なる。放射性物質を取り込む方法は、現代でもインビボ検査や、舌癌等などに放射性イリジウムを針のように埋め込む治療がある。

 放射線治療では、漠然と、腫瘍化した細胞を殺傷することに重点が置かれているが、この光線力学的療法は、光の波長の制御により、人体の再生能を高めるものなのだろう。

 リッターが、特に「神経死」を題名に取り上げているように、神経細胞に、ある波長の光をあてると再生するのかもしれない。もしくは、アポトーシスと呼ばれる遺伝子制御由来の細胞死が光の波長と関係があるのかもしれない。

 ガン化については、シュタイナーは、人体は一種の発光体で、外からの太陽光を巧く光に変換できない部分が闇となり、体内に闇が生じた部位に、ガンが発生する、といっている。闇は、光を奪うので、体内のいわばブラックホールといえる。だから、ガン化した部分に、外から光を補うことは理に叶っている。

 ネット検索すれば、いまでは、このリッターの治療法に類する多くの試みが行なわれているようである。

光線力学的療法
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%89%E7%B7%9A%E5%8A%9B%E5%AD%A6%E7%99%82%E6%B3%95
http://www.m-clinic.jp/pdt.htm
http://healthlife.xrea.jp/lungcancer/category3/entry9.html

http://team.tokyo-med.ac.jp/nou/gakkai/kenkyu01.html

 上記から抜粋。

光線力学的治療(PDT)

 PDTは、光感受性物質が存在し、レーザ光が照射された部位のみに光化学反応を起こさせ、細胞を変性・壊死させる局所的療法である。この作用の主役であるROSの寿命は0.04~4μ秒と短く、更にPDTで使用するレーザは一般的なレーザ治療に用いられる高出力のものとは全く異なり、出力が弱く、手をかざしてもほとんど熱さを感じない程度であり、反応が起こる範囲を光感受性物質が集積した病変部位へとだけにコントロールできることが特徴である。これらのことから、PDTは正常組織への侵襲性が少ない病変部位選択的な治療法として、様々な疾患領域において発展していくことが予想される。

放射線療法
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%94%BE%E5%B0%84%E7%B7%9A%E7%99%82%E6%B3%95

 上の場合、問題とする標的のガン細胞などに、光感受の蛋白質等を代謝により吸収させ、外から、比較的波長の長い電磁波を照射して、標的の部位を発光させ、ガン化を抑制する方法のようである。)

 実際、上述の法的根拠は、「そもそも病気などは(単独では)存在せず、病人として存在する」という観点にある。確かに、病気に罹った人を、外見そのままに周囲から切り離された存在としてみるなら、このような法的根拠も正当化される。

 しかし実際に病気が生じると、病気に罹った人だけが、特定の病気として、周囲から切り離されるわけではなく、以前、E.博士(?)が言及したように、病気に罹る割合は、かなり広範囲にわたり、ある人を治しても、また別の人に病気をうつしただけかもしれず、決して特定の病気を個人に限定できない。

 個々の疾病例を、その病気全体の経過のなかに置かないと、個別的には、はなはだ驚愕させられる現象にもみえる。だから、人類全体の治療ということで、全体から捉えるなら、やはり個別的な治療を、別の角度からも理解しなくてはならない。

 以上のことから、一面(個別)的に、臨床的な方向づけをするだけでなく、完全な病理学を基にして治療法を引き出してくることが是非とも必要となる。この講義で述べる考察は、通常の経験-統計的な思考に対して、一種の原理[Ratio]をもたらすことを念頭においている。





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Last updated  2013年06月06日 10時12分43秒
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