シュタイナーから読み解く神秘学入門

シュタイナーから読み解く神秘学入門

2013年08月19日
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カテゴリ: 神秘体験空間
 さて、光を探究するなら、(天動説において)太陽の上位にある天体、つまり、火星、木星、土星に由来する力に注目しないといけない。そして、地球上で起こる事象全般は、ある意味、地球外の天体の力によるので、宇宙で起こっている事象の影響を、地上のなかに発見しなければならない。

 このような天体の働きは、今日(1920年)の原子物理学、もしくは分子-原子化学が行なっているような地上の物質の構造上の配置や凝集状態などに根拠を求めるような、抽象的、空想的な手法では発見できない。

 近代の原子化学では、物質の構成内部を覗き込み、いわば不可視の働きに対して、原子や分子などについて、ありとあらゆる都合のよい予測を考え出し、更には、今日(1920年)では減ったが、数十年前では、非常に誇らしげに語られていたが、物質の構造内部で生起する働きを、天体の軌道のように考える、いわゆる「天文学的認識」について語られていた。

 数十年前では、次のような知見が語られていた。以前、公開講演(1)で述べたように、今日(1920年)では、原子の写真を撮影する。心霊主義的なグループも、写真を撮影するが、その場合は、霊の写真である。

 (1)1920年3月24日の「人智学と現代の諸科学」という講演。

 今日、自然科学者は、霊の写真を信用しない傾向があるので、原子も、霊も、同じ存在であることを見通している人たちが、原子の写真も、霊の写真と同等に信用できないことを認識させなければならない。なぜなら、結局、原子の写真も、霊の写真と同じ影響下にあるからである。

 (現代でいえば、量子力学の観測問題のことになる。観測者がイメージした形で現れる。事象をどのように認識するかは、当人の知識力に負う。例えば、外国語などの見たことがない文字は、見知った母国語を通じて認識するから、外国語と母国語に共通したものを認識することになる。だから外国語を勉強することは、外国語のなかにある母国語を勉強することにもなる。)

 植物のなかに発見できる過程は、原子や分子内の結合力によるのではなく、地球の外から作用し、地上の物質に影響を与えている力によるものである。従って、地上の物質の構造を想定するなら、このなかで作用する原子や分子といった小さなデーモンたちの力を想定するのではなく、外から作用する宇宙の力を想定する必要がある。

 つまり、地球の外で、ある天体の配置が成立する場合、例えば、土星が地球のある1点に特別優位に作用するような太陽系の配置が成立する場合を考える。



 このような土星優位の配置が成立すれば、中心にある地球の特定の場所は、土星以外の他の天体が遠く離れている原因により、地球のある場所が土星に占有されるため、その場所では、土星以外の天体の力は微々たる影響となり、土星の力が特定の場所に優位な配置が成立し、土星に占有された地上の物質のなかに、土星特有の関係が生じる。

 同様に、例えば、火星優位の配置による影響は、土星とは全く異なる構造をもち、火星優位の特定の場所に引き起こされる。(下図参照)

med1-8.gif

 地上の物質のなかに発見できる特質は、まさしく天体の共同作用の産物に他ならない。

 (土星の影響が強いと、鉛ができる。木星は錫、火星は鉄、太陽は金、月は銀、金星は銅、水星は水銀と錬金術でいわれてきた。)

 従って、以上のように土星の影響を分析してみた場合、つまり、土星が地球のある特定の場所に優位に、かつ長期間にわたって作用する場合、その場所に、鉛を発見することで、土星の影響が、鉛という産物のなかで明らかになる。

 以上が、地上の物質、特に金属が、地球外の宇宙の配置と関係づけられる理由である。

 今日の研究や人智学が提供できる知識を、再発見でしか本質的に理解できない太古の叡智との対比に導くことが、唯一可能なことである。というのも、古代の文書は、今日の化学や物理学を基に思考する現代人にとっては、実際、根本的に読解不可能だからである。

 以下の例は、そのことを端的に教えてくれる。北欧のある非常に聡明な学者が、錬金術の歴史を書き記したが(2)、彼によれば、錬金術は、「今日(1912年)の化学的概念からすれば全く意味不明な過程を挙げ、その過程からは、何も発見できない。」と記している。

 (2)Theodor Svedberg、スウェーデンの化学者。おそらく、「物質[Die Materie]」(1912)という著書。1914年にドイツ語に翻訳出版された。

 彼の主張はもっともである。錬金術が挙げた過程とは、上述の土星による鉛の過程である。しかし、この善良な人物は、鉛の過程が、植物における種子の過程を説明したもの、であることを知らなかった。

 彼は、鉛の過程を、現代の実験室内での鉛の精製過程の説明だと誤って考えた。そのように考えるなら、当然の如く、意味不明な過程となる。



 錬金術が記述するように、地上の物質を、地球の周囲から地球に働きかける様々な天体の力に関係づけることができる。特に、金属の研究、つまり錬金術を、これから講義のなかでも示唆していくが、人智学的な方法で行なうなら、金属の研究から、まさに特定の関係が明らかになる。

 つまり、例えば、鉛は、他の天体に妨げられない主に土星の影響と関係づける必要があり、錫は、主に木星の影響、鉄は、主に火星の影響、銅は、主に金星の影響、今日の化学でも、水銀[Quecksilber]と呼ばれる金属は、主に水星の影響と関係づける必要がある。

 水銀は、主に水星の力から生成されるので、古代の人々は、水星[der Merkur]と、水銀[das Merkur]を同じ名で呼んだ。

 (水星は、神秘学的用語では、均衡、両性具有を意味する。)





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Last updated  2013年08月19日 11時42分50秒
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