シュタイナーから読み解く神秘学入門

シュタイナーから読み解く神秘学入門

2014年10月23日
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カテゴリ: 神秘体験空間
 以前、笑いが知性を必要とすることを紹介した。シュタイナーによると、「笑い」とは、調和的な正しい関係をつくるのが困難なものと遭遇するときに、そのものとの交際を避け、自由になるときに生じるものだという。

 つまり、簡単にいえば現実逃避である。理解し得ないものに遭遇すると人間は笑ってその場を誤魔化し取り繕うしかない。日本人は特に、場の雰囲気がよくない、空気が重いときなどに、笑いを持ち出す。この笑いはジャパニーズスマイルとして習慣化されている。

 では、シュタイナーの笑いの話の紹介を続ける。

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笑いと涙 その2

 自我は、環境との間に調和、もしくはある一定の関係を求めることから、何らかの結果がもたらされる。自我と外界の対象との間に高度な調和を保てた場合、正しい関係が打ち立てられたと感じる。

 たとえ、その対象に恐れを抱く理由があっても、自我が、その対象と調和的関係にあれば、正しい関係(後に明らかになるが)にあると感じる。自我が外界の何かを理解しようとして、最終的に成功するなら、その対象と特に正しい調和の中にあると感じる。

 そのとき、自我は、あたかも自分が抜け出して、その対象の中に浸っているかのような、その対象との一体性を感じ、その対象と正しい関係ができたと感じる。

 言い換えれば、自我は、対象を含む他の存在との愛情に満ちた関係の中に生き、周囲との調和の中で、幸せや満足を感じる。このような満足の感情は、次いでアストラル体、そしてエーテル体に移行する。



 そのとき、自我は、対象を、理解できないでいる。つまり、自我は、その対象と正しい関係をつくろうと努力するが、うまく行かず、それでも、ある程度はっきりとした態度を取らなければならない状態にある。

 例えば、自我が、外界のある対象の中に浸透するほどの価値を見いだせず、理解したいとは思わない場合、つまり、その対象の本性に浸透すると、余分な知識などの多くを無駄に消費させるような感じを与える場合を仮定する。

 (一見して、理解困難な対象に遭遇する場合)

 そのような場合、その対象から、自分を自由にするために、その対象に対して一種の障壁を打ち立てる必要性が生じる。その対象への関心を逸らすことで、その対象を意識する一方、自意識を高める。

 そうすると、自我には、解放の感情が起こる。

 この解放の感情を、超感覚的な観察(霊視)でみると、対象が与える印象などから、自我がアストラル体を撤退させる光景が見える。勿論、その印象は、目を閉じたり耳を塞いだりしない限りは、肉体に刻印される。

 アストラル体に比べ、肉体は自我の制御下にあることが少ないために、自我はアストラル体を肉体から撤退させ、外界からくる印象に曝されないようにする。肉体に関わり、そのエネルギーを消耗するアストラル体を撤退させることは、超感覚的観察(霊視)には、アストラル体が膨張するようにみえる。

 すなわち、アストラル体は、解放を感じた瞬間に膨張する。

 自我は、自分を、外界のある対象よりも上位に引き上げるとき、アストラル体をゴムまり(弾性体)のように膨張させ、緊張を緩める。そうする事で、顔を背けたい対象との関係から、自分を自由にする。

 いわば自我は自らの中に引き籠り、外界の全体状況から、自らを超越させる。アストラル体の中で生じたことは肉体で表現されるが、このアストラル体の膨張の肉体での表現が「笑い」や「微笑み」となる。

 従って、この「笑い」や「微笑み」は、周囲で生起する事象から、自我自らが超越していることを示すが、そうする理由は、自分の知性を、その対象に用いたくないからで、自我の立場からみるとそれが自由で正しい態度にみえるからである。



 (笑いは現実逃避を生じさせる。一種の幽体離脱である。)

 風刺漫画が、著名人を巨大な頭をもつ小さな体でよく描写するが、この表現は著名人をグロテスクに表現している。この表現に意味を求めるのは無駄である。何故なら、巨大な頭をもつ小さな体に意味などないからである。

 (著名人をコミカルに描くことで、著名人を迷惑な存在とし、交際を拒否しているのである。それが笑いとなる。)

 そのような対象に理性を用いるのは、時間の無駄であることを表現している。

 自我にとって「笑い」とは、対象が肉体に与える印象を超えて、自分を上位に引き上げることで、アストラル体を膨張させ、周囲の外界から自由になるという満足感を与えるものである。自我の経験は、はじめにアストラル体に手渡されるが、アストラル体が自我の防波堤となって膨張し、自我を自由にする表現が「笑い」なのである。



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 この話からわかるのは、ジャパニーズスマイルとは、交際の断念、絶交を意味するものなんである。外国人がジャパニーズスマイルを不気味に思うのは交流を拒否されたことがなんとなく伝わり、外国人の自己主張が拒絶されたのに、日本人が笑っているからである。つまり見下されたと感じるからである。





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Last updated  2014年10月23日 13時41分11秒
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