シュタイナーから読み解く神秘学入門

シュタイナーから読み解く神秘学入門

2015年05月07日
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カテゴリ: 神秘体験空間
 コメントでご指摘を受けたのを切欠に、7年前の2008年に、あるサイトから転載したシュタイナーの呼吸の講義を今読んでみると、随分とわかりにくい表現のままだったことに気づき、改訂したい。

 シュタイナーの聖杯の講義から、聖杯、つまり、霊我(マナス)-生命霊(ブッディ)-霊人(アートマン)の三種の神器を獲得することが、何より人類にとって、来るべき過酷な地球の進化のための修行に必須であることがわかる。

 では、続けて、その獲得の方法を大まかに、シュタイナーの講義から拾ってみる。

 シュタイナーは、人類の進化全体を霊視して明らかとなる霊魂の偉大な法則と原理(カルマの法則)について、物質界で生じる出来事全てを見渡し、各時代を通して交代で指導力を発揮する偉大な神々について考察している。

大天使(アルヒアンゲロイ)の統治;

 ガブリエル(1510年~)、ミカエル(1879年~)、オリフィエル

 また、この神々と対比し、人間の内面を検証することで、霊魂の法則について概略を話す。

秘教探求者は忍耐強く待てる人でなければならない 。



 「新しい世界を知覚できるようになる。それができたときには、かつての物質界で知覚していたあらゆる事象の中に、隠れていた多くの神々を見るようになる。」

 と悟るのを期待しながら待てないといけない。

 この事を理解するには、人間が進化の中で獲得していく、七つの意識の段階について考えないといけない。

 これらのうちで、第一(最初)の意識は、鈍くボンヤリとしたレベルの認識だが、人間はこの意識の中で自分を宇宙と一体のものとして感じていた。この意識を「土星」と呼ぶ。

七つの意識の段階;

土星意識、太陽意識、月意識、地球意識、木星意識、金星意識、ウルカヌス(ヴァルカン)意識

土星意識;鈍くボンヤリとしたレベルの意識、深いトランス状態、デルタ波の多い熟睡状態、徐波睡眠の状態

 (土星意識とは、深い睡眠のことである。人間はこの深い睡眠状態に入ることで、自然治癒力を発揮する。だから、病気になったときには、この深い睡眠状態に誘導することが重要になる。しかし下手すると、白昼夢を見ながら歩きまわる羽目に陥る。)

 土星意識の次の太陽意識は狭い範囲に制限されたが、土星意識よりは明るくなった。

太陽意識;狭い範囲だが明るい(知的)レベルの認識、浅いトランス状態、徐波睡眠を除いたノンレム睡眠

 更に人間が月意識を獲得した名残りとして、睡眠中の夢の中でみる像を体験するようになった。

月意識;睡眠中の夢のなかでみる像の認識、レム睡眠

 現在、地球上で、人類は明るい昼の意識を獲得している。この意識は、次の木星上で、再び月の像の意識を違った形で再現し、ただし、そのときには昼の意識で明るく照らされた像の意識で、その木星意識を発達させるときにも、かつての月紀とは違い、自我の意識を保ったまま進化する。

地球意識;明るい昼の覚醒した認識

木星意識;明るく照らされた像の認識、イマジネーション(マナス;霊視力)意識

 人類は更に2つの意識の段階、つまり、インスピレーション(霊聴力)意識とインテュイション(霊人;神通力;天地合一;神人一体)意識へと順次上昇して行くことになる。

 なので、明るい昼の意識はかつての月意識と木星の照らされた像の意識との中間状態に位置する。

金星意識;インスピレーション(ブッディ;霊聴力)意識

ウルカヌス(ヴァルカン)意識;インテュイション(アートマ;霊人;神通力;天地合一;神人一体)意識

 秘教学徒は、いつの日か木星意識が、自らに現れるのを待てないといけない。遅かれ早かれ誰でも、この木星意識に到達するだろう。

 (これは、各々の人の受容力、その人の内面の準備、精神の鍛錬の程度にかかっている。仏教徒は修行をして精神鍛錬をしている。)

 人間は誰でも、内に木星意識の萌芽(マナス)を担っている。未来の意識は、現代人には気づかれないような非常に繊細な一過性の形で現れる。秘教探究は、かなりの程度、自身と周囲に生じる微妙な経過を正しく説明し、学ぶことから成立する。

 (人間の心理の経過など。他者が考えていることが手に取るようにわかるなど。端的にいえば共感力である。)

 かつての月意識もまた完全に消滅するわけではない。その最後の名残りが残り、月意識と新しい木星意識の両方が現代人の中にも霊視できるが、それは現代人の心のなかでは、前者は「恥ずかしさ」の感情の中に、後者は「恐れと不安」の感情の中に発見できる。

月意識;地球意識のなかでの「恥ずかしさ」

 (聖書はこのことを、アダムとイブが地上に生まれたときに、裸なのに気づき、「恥ずかしさ」を覚え、裸を隠したと記述している。現代風に要約すると、人間の魂が肉体に宿ったことで、自我が芽生え、自分の肉体をみて、「恥ずかしい」と思ったのである。

 それまでは、宇宙と一体という意識や集合意識しかもたなかった。自我がなかったので、裸だという意識がなかったのである。動物は集合意識しかもたないので、裸で平気なのである。月意識では、自我がないから、自分が裸かどうかわからないのである。)

木星意識;地球意識のなかでの「恐れと不安」

 血液は「恥ずかしい」という感情から、体の表面や、周辺へと押しやられるが、その感情の中には月意識の最後の名残りが残っている。

 逆に、「恐れと不安」という感情の中で、血液は心臓へと向かうが、その中には、木星意識が自らを表現する。現代の自我、つまり起きているときの日常の昼の意識は、これら2つの方向の中間にある。

「恥ずかしさ」;血液の体表への拡張

 (恥ずかしいと赤面するのは、血液が顔面の体表に向かうからである。)

「恐れと不安」;血液の心臓への収縮

 (恐れと不安のなかで鼓動が高くなるのは、この血液の心臓への流れが増加するからである。)

 何かを恥じて赤くなるとき、かつての月意識の思い出の何かを経験している。

 例えば、いま月人間を想像する。月人間は、まだ自分のことを「私」とは言えないが、なんらかの集合体の像の意識の中に生き、月人間同士を結び付け、月(当時の地球)全体と調和しているように感じ、月のアストラル(感情)を司る神々の中に安らぎ、まるで母体のなかで癒された音楽を聴きながら完全に眠った状態で生活していた。

 (いまでいうところの植物人間の状態。眠り病である。「居眠り先生」という小説が参考になる。)

 そのような月人間が、ある日突然、

 「私は『私』である。私は他の人間とは違う。私は一個の独立した存在であり、私の周囲の存在たちは皆、私を見ている。」

 と感じ始めた様子を想像すれば、そのような月人間が感じた「恥ずかしさ」は、月人間の中で圧倒的な力で燃え上がっただろう。

 もし、月人間が、そのような未成熟な「私」の感情を経験していたなら、月人間はこの世から消えてしまおうと、恥ずかしさのあまり死んでしまおうとしただろう。我々も「恥ずかしさ」を感じるときには、その場から消えてしまいたい、床の下に入り込みたい、「私」をどこかに消し去ってしまいたいように思うだろう。

 (日本人は、この体験はお馴染みだろう。没個性である。この意味で日本人の意識は遅れている。)

 では、太古の月人間が、いかに周囲の力や存在と調和していたかを思い描いてみる。

 例えばもし、敵意を抱いた他の存在が、月人間に近づいてきても、どうしたらよいかなど考える必要もなかった。月人間は本能的に、敵を避ける方法を知っていたからである。

 (いまの動物が敵から瞬時に逃げることでわかるだろう。)

 このような月人間が、もし自我の意識をもっていたら、次のように考えるだろう。

 「敵の野生動物が、私を消し去るのを、自然界の神々が赦すはずがない。宇宙の全てが調和するために私は存在し、だから、敵から身を守る手段が必ず存在するのを私は知っている。」

 とでも表現できるような方法で行動した。

 太古の月人間は、自身が宇宙の神々と完全な調和の中にあると感じていた。

 しかし、逆にもし、個人的な「私」という感情が月人間のなかに目覚めたなら、この調和は瞬時に失われただろう。そして、実際、地球上で個人的な「私」の感情が人間に浸透しはじめたとき、月人間と周囲の環境との間に、不調和を次第にもたらすようになっていった。  





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Last updated  2015年05月08日 13時08分57秒
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