馬場 弘恵 (ばば ひろえ)は 医者 の 妻 で 3人 の 子持ち だが、ふとしたきっかけで応募した小説が 文学賞 の 大賞 を取り、 担当の編集者 もつくようになる。 若い 三浦 という青年だった。 弘恵は彼に恋をする 。 そして、プロの小説家として、しばらくどこかに篭もって小説を書きたいと言って 家族 を 説得 し ウィークリーマンション を借りる。毎日小説を書きながら様子を 覗きに 来る 三浦君を待つ生活 をはじめるために・・・
そのマンションから見える モルタル2階建てのアパート の 住人 を 観察 しているうちに彼等を モデル に彼女は小説を書いてみようと思い立つ。三浦君も賛成してくれたし・・・
「虚空の鳥」 101号室の 大柄で地味な女 をかってに 「カヨ」 と名付け、隣の女、102号室の 「ユリ」 との話を書く・・・ ・・・ ・・・ ・・・ 隣に越してきた ユリ という女を見たとき カヨ はときめいた。 女だって美人が好きなのだ 。二人jは次第に仲良くなるが、ユリの 「ひも」 の シュン により事態は変わる・・・ 暗い過去と見えない小鳥に話しかける女と、今の罪を持ち、それに脅える女との、壊れかけた花園の腐った匂いのする中でつかの間の甘く暗い日々は儚くて・・・
「散らない花」 202号室の女、 色気は無いけど整った顔立ちのかさかさに乾いた女 ・・・ ・・・ ・・・ 吉井 静香 は、不愉快だった。土曜日に出かける当ても無く好きでもない歌手のラジオを聞いている 34歳 の自分にうんざりしている 。「こんなにきれいなのに、誰も直接ふれてくれない。こんなに可愛いのに、男は見て通り過ぎるだけ」 そんな想いの中静香は二人の女の事を思い出す。 チンクシャのくせにいつも特定の彼がいた留美と、太っていて愚図でいじめられていた典子。その二人のその後は・・・
「いずれ檸檬はは月になり」 203号室の比較的若い夫婦 誤送された封書の名前を使おう。 酒井 芳子 、 月を捜しているような女 ・・・ ・・・ ・・・ 人口の月 をつくり 月が二つある ××市 に 夫 の 転勤 でついていくことになった。 ××市 、それは日本に近いけれど日本ではない 異国 。 怪奇と混乱と狂気に満ちた場所・・・その街で芳子は怪異に染まりゆき・・・
「黒い風の虎落笛(もがりぶえ)」 201号室の 色気も何も無い干からびた おばあさんと、103号室の 中年過ぎても「女」執着して諦めきれない 、いくつになっても「女」で勝負しようとする女を 親子 にして書いてやろう・・・ ・・・ ・・・ アパートの経営者である みえ子 は最近 物忘れ が多くなってきたのが気になるが、忘れたいのに 舞い戻ってきた 娘の 仁美 にはうんざりしていた。そしてその 夫 はなんと 65歳 の自分を 誘惑 してきたのだった・・・ そして娘はあんたを殺そうとしていると告げる・・・
最後はすべての狂気に幕引きを・・・
人間の隠しているのに、 隙をうかがうようにして 顔を出すよどんだ 腐臭 のする 泥 のようなものが ぞろり と現れた瞬間の 恐怖 というか 怖気 というか・・・ 岩井志麻子 さんのお話はそんな怖さがあります。熱いのでちょっと怖い話でもと思って借りてきたものの1冊でした。
浮雲心霊奇譚 菩薩の理 2019年03月02日
心霊探偵八雲10 魂の道標 2018年04月10日
浮雲 心霊奇譚 妖刀の理 2016年10月14日
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