如安

如安

2015年01月17日
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恐怖とは、職業柄の悲しさか、恩師の作品が消失するのではないかと痛く心配した。
大震災で被害にあった方々には非常識なことと非難されるが、あの時は、本当にそう思った。
恩師菅原明朗先生の作品が、神戸に住む音楽家の自宅に保存されていたからだ。

永井荷風と恩師菅原先生は東京の空襲で作品を消失した経緯がある。
財産は全ての人に平等の悲しみではあるが、荷風と菅原先生の作品が失われたことは世界の財産だからだと思う。
恩師がおられたころ、ルーマニアの革命で世界的図書館が失われた。あのさまを報道で見て、国が保存すれば安全だとは言えないことを証明するでしょ。僕も空襲で作品を失った、と切なそうに話されたのを記憶している。

それから作品の保存法には工夫をこらした。
でも今は文明の利器か、デジタル保存。スキャナーがある。

幸いにも、阪神淡路大震災では作品の消失をまのがれたが、文化遺産の保存を大切に国は考えるべきであろう。
あっちを減らして、減らした分をこっちに回す。足りなければ税金で絞りとればよい的な政治には期待すらできないから、われわれ個人がするしかないのだと確認する日となった。





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Last updated  2015年01月18日 00時01分09秒
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