興福寺の南円堂は、東大寺二月堂と並んで奈良の庶民の信仰を集めるお堂です。まあ、奈良のオバアチャンにとって「なえんどさん」と「にんがっとさん」、そして「おかすがさん」に自分の足で参ることは、自分の健康の証しみたいなもんでしょうね。南円堂は、三条通りからそれなりにキツイ石段を上がり、「一言観音さん」に「びんずるさん」「お不動さん」という「仕掛け」もそろって、奈良の庶民にとっては興福寺すなわち南円堂というぐらいの位置づけではないでしょうか。
ただ、その南円堂さんのご本尊はというと、なかなかお目に掛かったことのある方は少ないかもしれません。年に一回10月17日の「大般若経転読会」の時だけ、南円堂の扉は開放されて一般人が「不空羂索観世音菩薩」を拝観することができます。 (2008年は秋の国宝公開の時期に、特別に一ヶ月ほど開扉されました)

ことしは、ちょうど日曜日に当たって気候もよく、興福寺の国宝公開参観に来た観光客で、この不空羂索観音さまを拝観できた方も多かったようです。午前中は「一時間待ち」とかだったようですが、午後1時から2時の法要が終わってからは、スムーズに拝観が出来たようです。

午後からは、入り口の北面の他に南面の扉も開けられて、10月の気持ちの良い風と光りの中で、鎌倉初期、慶派の名作「不空羂索観音」と四天王の姿を拝むことが出来ました。(残念ながら写真撮影は禁止です)前回の開扉の際は、観音様の「羂索」から伸びた「ひも」が堂内から堂外へと張られていたのですが今回はありませんでした。「羂索のひもがありませんね」と聞くと「みなさんひもにすがりつかれて、堂内の流れが止ってしまうので、今日はつけていません」とのこと。かつて南円堂の周りは、子どもたちの良い遊び場で、南側の崖では木のつるを使ってターザンごっこをしたり、お堂の軒先で写生をしたりしたものでしたが、今は周囲を柵で囲まれてしまって子どもが近づくことはむつかしくなっています。南円堂から見下ろす三重塔の姿というのも、なかなか見られなくなってしまいました。
高山右近は大和・宇陀にいた。 2011.09.25 コメント(1)
榛原の古い郵便局 2011.09.16
桜井「石位寺」ってこんなところ。 2011.09.13
PR
Calendar
Comments
Freepage List