愛 こ と ば・心 の 散 歩 路

愛 こ と ば・心 の 散 歩 路

2006/11/15
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     自分で操る[その3]



阿武「そうそうコトバです。

   言葉はとても大切です。

   かといって特別な言葉でも

   何でもありませんよ。

   えー……どんな言葉かと言いますと……。

   典型的なものを六つ程挙げてみましょう……。

   まず『難しい』という言葉。

   次に同じ様な意味で……『容易でない』という言葉。

   良く似ていますがね……。

   加えて『できそうも無い』

   それから『無理である』

   そして『とんでもない』

   『やれそうも無い』といった、

   いわゆる否定的な言葉使いです。周りを見渡してみると、

   この様な否定的な言葉を習慣的に連発する人がいますね。

   これらの言葉の前に、I・D・S・D・K……つまり、

   『いや…でも…しかし…だって…けど』等を、

   付けたりして…………ふふふっ」

備前「………!」

阿武「皆さんの様なSEさん達に多いのも事実ですよ……。

   まぁしかし、反対に凄く積極的な言葉使いをする人が

   多いというのも皆さん達職種の特徴ですね…………。

   言ってみれば、この職種には……中途半端な人が少ないと

   いう事かもしれませんね……。

   そういった『否定語族』の人達は『思考』がどうしても

   消極的ですから、社内での活動も、家庭での活動も不活発

   となりがちで、心の中にある様々な希望が、なかなか達成

   されない傾向が強いのです」

備前「……フーム………」

阿武「……だから、我々が色々な希望を達成しょうとすれば、

   否定的な『思考』や言葉使いを可能な限り避けて、

   成功の条件を積極的に身につけるようにすると共に、

   それらを十分に発揮できるように『思考』を自己管理

   すべきだと思います」

備前「阿武さん……話としてはわかる様な気がしますが……、

   現実に『思考』を積極的な方向に向けていくには、

   どんな風にしたら良いんでしょう……?元々の気質が、

   消極的な人にそんな事が可能なんでしょうか???」

阿武「ハイ、それぞれ難易度の差はあるでしょうが…………、

   これはできます。できると断言します。中村天風先生の

   言葉を借りると、『思考』を

   内省……検討したり……、

   暗示を分析したり……、

   対人態度に注意したり……、先程説明したように、

   苦労を排除したり……、そして、

   正義を実行する……という事に……なります」

備前「ええっ? 何か耳慣れない言葉ばかりで…………、

   どうも……分りにくいですねぇ。頭が痛くなりそう……。

   噛み砕いて解説して頂けますか……?」

阿武「分かりました。みなさん……ゆっくり聞いて下さい。

   まず最初の『思考』を内省・検討するとはどういう事か?

   ……と言いますと、その時々の欲望や希望に対する

   『思考』が消極的であるか、はたまた積極的であるかを

   ですね……、その都度、その都度、内部反省し検討して、

   例えば、それが消極的であれば積極的な『思考』に変換

   することをいいます。具体的にもっと分かり易く言うと、

   できないと思っている『思考』を、できるという『思考』

   に転換させる事です」

備前「ええっ!そんな、無茶苦茶な……。それは無理でしょう!

   できない事だから、できないと思うのであって……それを

   『できると思え!』と言ったって…………、そんな事

   できる訳がありません。……どだい無理な事ですよ……」

阿武「フム、フム……。そう思うでしょう? ねっ!備前さん、

   あなたのそういう『思考』を消極的な『思考』って

   言うんですよ。……おまけに、そんな『思考』が

   日常習慣化されてしまっていますね……ズバリ重傷です。

   つまり、始めから無理と自分勝手に決め込んで、無理な

   ように理由付けをする事がけっこう多い訳です……」

備前「でも……そんな……、無茶な……。それは精神論ですよ」

阿武「精神論? ………かもしれません。

   ……が、しかし精神論について考えてみるのも、

   重要な事のひとつではありませんか……?

   まぁ、あなたが考えているような精神論であるかどうかは

   そのうち分かってくると思いますがね」

備前「…………」

阿武「以前にも、話したことがありますが……実は、我々が、

   『できない』と言う言葉の直前には、色々な言葉が省略

   されて居るわけです。無意識にね…………。

   たとえば、

   『やり方を知らないから』とか……、

   『自分一人では』とか……、

   『今までのやり方では』とか……、

   『今すぐには』とか……、

   『期限迄には』等という言葉が、

   無意識のうちに省略されているということです」

備前「……!!」

阿武「これらは、逆に言えば、

   『やり方が判ればデキル』

   『何人か、或いは誰々と一緒ならデキル』

   『新しいやり方を発見できればデキル』

   『何時頃迄だったらデキル』ということに、

   他ならない訳です。

   『できない』のでは無く、条件付きでできそうな事だと

   いう事なんです……」

備前「フム……………」

阿武「まぁ、一事が万事……こんな具合に消極的な『思考』が

   習慣的になってしまっている人達もですね……、

   考えてみれば、……そもそもその習慣だって、

   繰返し、繰返しの長い生活の中で蓄積されて作られてきた

   ものですから、人間の持つ可能力である『適応性』に

   よって変える事ができるんです」

備前「……うーん……でしょうか……??」

阿武「つまりは、変えたい方向に新たな習慣を作るという

   訳です………。内部反省……検討をきちんとやって、

   消極的な『思考』を積極的な『思考』に、徐々に転換

   させていくわけです……」

備前「うーん……。なるほど……。たしかに言われる

   通りですね。……で?……どうすれば……?ウーン……」

阿武「―――まずは、日常が大事です……。日常の、時々刻々の

   リアルな時の流れの中で、根気良くそうした訓練を

   心がけなければなりません。訓練の方法としては、色々と

   あるでしょうが。さっきから言っているように、

   まず言葉使いに良く注意することです。そこが原点です」

備前「……やはり、言葉………デスカ?」

阿武「そうです。言葉です。自分が吐く言葉は自分に対して、

   強い影響力を持っています。場合によっては他人からの

   激励よりも『よし、行くぞ!』と叫んだ自分の声に、

   鼓舞されて疲れた体が動くと言う事も、スポーツ界では、

   珍しくありません」

備前「……ナルホド……」

阿武「どんな場合でも積極的な言葉使いしかしないようにして、

   決して消極的な否定的な言葉使いは口にしないように

   心がける事が大事です。これは意識を強く持っていると、

   意外に容易にできるものです。

   過去……何百回と実験してきました……」

備前「………でしょうか………」

阿武「……です。

   次に大切な事は、感情をいつも積極的にするように

   努める事です。人間は、感情の動物であると

   言われているように、外からの刺激や衝動から、色々な

   喜怒哀楽の感情を受けたり抱いたりしますが、

   その感情を積極的にする様に努めれば……、やがては

   それが習慣となって、どんな場合でも快く積極的な感情を

   刺激や衝動から受けたり、抱いたりする事ができるように

   なるものです。……確実にそうなります……」

備前「阿武さん、何といいますか、こう……抽象的で……、

   さっきからよく分らないんですが……。外からの刺激

   から受ける感情って言われましたが……、例えばどんな事

   なんでしょうか……?」

阿武「そうですか……。ちょっと、取っつきにくい話になって

   いるかもしれませんね。

   えーと、例えばですね、他人の暴言という刺激……つまり

   人からひどい事を言われて『怒り』という感情を受けたと

   します」

備前「腹を立てた訳ですね……」

阿武「そうです、しかしそれは、消極的な感情ですから、

   その『怒り』を捨て去り……『怒り』に対する『同情』の

   感情が持てるように努める事が良い事なんです……」

備前「……同情……?」

阿武「『あんなひどい事を、他人に平気で言うなんて、心が

    まだ成長しきってないんだなぁ……。可愛そうに』

   ってな具合です。同情してあげる訳です。

   我々は、ずーと、年下の人達に対しては、誰でもやって

   いる事でしょう?『大人気ない』とか言って……」

備前「……うーん、少し分ってきました」


     <続>



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Last updated  2006/11/15 11:15:52 AM
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