愛ことば･心の散歩路

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2008/07/03

^-^◆　人からの評価が人生の目的じゃない[上]

(52)

テーマ：自分らしい生き方・お仕事(37754)

カテゴリ：ちょっと一言

　　　　目的じゃない　[上]

「人から評価されるのが、

　人生の目的じゃないぜ」

「うん、分かってる……。

　けど……しかし……」

「又……しかし……か？

　……何が言いたい？」

「誰だって誉められたいという欲求はあるんだよ」

「うん、それは……確かに…………。……何故だろうな」

「認めて貰いたいのかな……？……他人から……自分を」

「認められるのが……目的か……人生の……」

「目的じゃないかもしれんが、そういう面ってあるだろう……。

　褒められると……満足感は湧くよなぁ……」

「何だかんだ言ったって、社会の仕組みは人が人を評価する

　ようになっているんだよな。団体で共通の目的に向かうから、

　勢いそうならざるを得ない訳だが……。効率を考えて………」

「人事って『ひとごと』って読めるもんなぁ……」

「しかし、その評価自体が目的になっちゃ……いかんだろう」

「確かにお前の言いたい事は分かるが『出世』とかは、

　けっこう目的みたいになってるよなぁ…………」

「だから…………それが、おかしいんだよ……」

戌.jpg

「そんなこと言ったって……現実じゃないか……」

「…………」

「厳しい評価を乗り越えて出世していくのって、それだけの

　価値あることだぜ……」

「うーん……、うーん……、うーん……」

「何を、悶えてるんだよ……まったく……」

「……考えてみりゃー自分の評価にとって一番厳しい

　評価基準を持っているのは自分自身じゃないか……？」

「自分……か……うーん……一理あるな……。

　……なるほど……自分の事なら、

　裏も表も知り尽くしているって事か……嘘もごまかしも……」

「人間にはな、もう一人の自分が居てな……。

　常に自分を見つめ続けていて……厳しい判定を下すんだ」

「うーん……しかし、自分に甘いヤツだっているぜ……」

「いるいる……、もう一人の自分を受け入れずに、

　戦っているヤツだな……」

喝根性

「戦う……？」

「もう一人の自分は、ダメだと評価しているのに……、

　甘えて無視している人間だろう……きっと。

　『逃げ』と分かってやってるんだ……そいつ……」

「…………と言うことは、何か……？

　もう一人の自分から誉めて貰えば一番良いという事か？」

「そうだな……。それを……充実感とか……いうんじゃないか」

「『自分で自分を褒めてやりたい』って言ったランナーが

　居たな……昔」

「ああ、居た居た……究極の充実感だ……」

「何も他人から誉められ無くても、充実感があれば良いと

　言いたいのか……君は」

「うーん……とは言っても……本当は両者の評価が一致すると、

　……もっと良いなぁ……」

「充実感を持っている結果を、人が誉めてくれる場合だな……。

　……なるほど……」

「とにかく人を気にして、キョロキョロするなよ……」

「自信が無いからなぁ…………」

「自信は無いが虚栄心はあるか……ははははっ……」

「…………」

「誉められたいという心の裏返しは、

　悪く言われたくないってことか……な？」

「……ん？……何が言いたい」

「悪く言われたくないから人のせいにするのさ……。

　自己防衛するんだ……。そして自己嫌悪も……」

「自己嫌悪だって……？」

「そう、もう一人の自分は……正直だからなぁ」

「おい、ホントに居るのか、もう一人の自分なんて……」

「居ない人もあったかも…………。いや、冗談だ。

　もう一人の自分はいるよ……。色々な名前が付いている……」

「…………ん？……名前？」

「『本音』さんとか、『良心』君とか……」

「なるほど……『反省』殿とか……か？」

「そうそう、お前も分かってきたな。

　歴史上には、もう一人の自分が居なくて、唯一の人も居た」

「居たか…………？やっぱり……ホントか？」

「例えば、釈迦……とか…………。そうじゃないかなぁ……」

「うーーん、釈迦……ねぇ……難しくなってきたなぁ……。

　…………かもしれないなぁ……」

　　　　　　　　　　＜続く＞

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