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2013年04月15日
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カテゴリ: カテゴリ未分類
ロマン・ロランの「魅せられたる魂」を読んでいる。

実はこの本、昔も手にとったことがあったのだが、読む気にならなかった本である。
挿絵だけをぱらぱらとめくって20世紀初めのパリの雰囲気などを想像したりしていた。
なぜ読む気になれなかったかといえば、帯に書いてあった「母性愛から隣人愛、同胞愛、そして人類愛への魂を昇華させていく主人公の物語」とたしかあったからであった。妙に教訓的なものを予想したばかりでない。子供だったのではっきりと言葉にだして考えたわけではないが、身近な人を愛する心の働きと同胞や人類を愛する心の働きは全く別ではないか。
もちろん人類全体を愛する方がはるかにたやすい。

実際の政治家や評論家などをみても、「人類愛」を語る人は宇宙人といわれるあの人くらいしかいないのだが、同胞愛や国への愛を語る政治家で、実際の生身の日本人を愛している人がそれほどいるとも思えない。
一方で「日本への愛」を語りながら、貧困を自己責任と切り捨て、劣悪な労働環境や低賃金を放置するのって矛盾ではないか。それで、「日本」への愛とか「愛国心」とはいっても、「日本人への愛」とか「愛国民心」とはいわないのだとしたら、それはそれで納得できるのだが。

「虐げられた人々」や「広範な労働者階級」(まあ死語だけど)への愛を語っても、目の前にいる「同志」に対しては嫉妬や反目をむき出しにする。

今まで読んだところでは主人公アンネットの「愛」はまだ母性愛にとどまっている。
自立した知的女性の物語などだが、正直いってどうも主人公の魅力に乏しいように思う。
そもそもシングルマザーとなった心理自体が不可解だし、あえてそうした生き方を選んだ女性が、その後、現れた恋人達には結婚を望むのも、わかりにくい。
また、主人公にかかわる男性達も男の狡さや身勝手さをむき出しにしたタイプばかりで、リアリティはあるのだが、なぜ主人公がそれほどに惹かれるのかがよくわからない。
ただ、物語はいよいよ第一次世界大戦の勃発と佳境に入っていく。
この物語の感想は(最後まで読み終えればであるが)あらためて書いてみることとしよう。






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最終更新日  2013年04月15日 12時12分37秒
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