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2013年12月15日
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カテゴリ: カテゴリ未分類
幼稚園はカトリック系のところに通っていた。

水がワインに変わったとか、死者がよみがえったとか不思議な話ばかりであったが、これをお伽話としてではなく、先生は本当の話として語っていた。
やがて小学生になると、こうした話はみな嘘だと思うようになった。
歴史上には不思議な言い伝えや伝承がいくらでもある。
聖書の話も、だからその類に違いないと。

ところが、我ながら変なのだが、大人になってからは、こうした話はもしかしたら真実ではないかと思うようになる。歴史上の不思議な話というのは往々にして噂や美化で説明できるものなのだが、聖書の話は違う。イエスキリストの奇跡はまさに物語の根幹でこれが嘘だとなるとすべてが無意味になってしまう。それでも水をワインにかえたとかパンを増やしたとか病気を治したという話にはしかけがあるのかもしれない。実はどっかで買っておいたのだとか、当時の人には想像もつかない薬草の知識があったのだとか…。
ただ最後の復活の奇跡だけはわからない。古来、不思議な力を示したという人物はいろいろいるが、イエスキリストは復活の奇跡があったから信仰の対象として残った。

もし弟子たちが遺体を隠したのだとしたら、そんな嘘話を伝えるために命をかけるのだろうか。少なくとも弟子たちにとっては、そう信じざるを得ない出来事が実際にあったのではないか。

ただ立派な人がいて立派なことを言って…というだけにしては、キリスト教はあまりにも権力や富とはかけはなれたところで発生している。
遠藤周作の「イエスの生涯」は奇跡とは無縁のイエス像を描いているが、それは近代人的な解釈で、やはり「それはないよ」と思う。キリスト教の根底には奇跡があり、それがある意味では人類史最大の謎なのかもしれない。

こんなわけで「ダビンチコード」のようなキリスト教の謎を扱った小説は好きでよくよむ。
今回も「キリストの遺骸」(サピア)をあっという間に読了した。
学識豊かな主人公と才色兼備の女性がともに謎を追うという、この手の小説にわりと共通のパターンを踏まえており、活劇あり、ロマンスありでなかなか面白い。
イエスキリストの遺骸が発見されたということで始まる小説なのだが、こうしたことは実際にもありうる。もしそうしたことがあったとしても、おそらくはこの小説のようにその発見は秘匿されることだろう。
この種の小説では、作者の信仰に対する姿勢は様々だ。
みるところこの作者は完全否定でもなければ完全肯定でもない。

必要なものは存在する。存在しつづけなければならないものなのだから。





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最終更新日  2013年12月16日 09時26分48秒
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