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2026年07月08日
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カテゴリ: 読んだ本
「楽園のカンヴァス」を読んだ。伝説のコレクターの所蔵するルソー作品の真贋を鑑定するために呼び寄せられた男女二人。一人はMOMAのアシスタントキュレーター、一人は新進のルソー研究者。ルソー研究者は才色兼備の日本女性で作者の理想的自画像なのかも…と思ったがよけいなかんぐりだろう。対象となるのはルソーの大作「夢」とそっくりな「夢を見た」という作品。絵は果たして本物かどうか、本物にしろ偽物にしろ、これが書かれた背景は何か、ルソーの「夢」にでてくるモデルの女性の正体は誰か。そうした様々な謎にさらにインターポールの女性がからみ、一種のミステリー小説のような趣もある。
ただ全体にどことなく少女漫画のような雰囲気を感じるのは、作者が美しい女性作家だと思うからだろうか。さらにいえば、アシスタントキュレーターには次第に女性研究者に対する愛が芽生える展開になっており、恋愛小説のようでもある。豪華な西洋館、謎、恋愛となると、ゴシックロマンにも似てくる。
けれども、この小説の面白さの一番の要素はルソーという画家とその作品ではないか。ルソーは最初の頃は日曜画家の子供じみた絵と言われ、なかなか評価が定まらなかったが、今では多くの人に愛される画家となっている。同じ作者の「たゆたえども沈まず」を読んだときにはゴッホの画をみたが、今度はルソーの画を見ながら小説を読んだ。画家の人生、絵の描かれた背景、そうしたものに思いをはせれば、絵の数だけ物語があるのかもしれない。





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最終更新日  2026年07月08日 12時00分05秒
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