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「知識は毒」
知識は体に蓄えていると毒だなと感じる時がある。

知識は還元されたり、表出されることで役割を果たしていくと考えると

知識は蓄えるものではなく放出していくものなのかなと感じる。

個々人の中に蓄えられている知識。

それ単体では、あくまで死んだ知識。

それらが、口を通して表出され誰かに還元された瞬間にその知識は生を得る。

つまり、私が冒頭で述べた毒となり得る知識というのは、表出されることもなく個々人に蓄えられた死んだ知識である。

そのような知識を、何故毒と表現したのか。




「孤立化して深度を増していく知識」
知識を得てさらに次の知識を得る時、その知識の深度は増していく。

深度を増せば増すほど、その知識はマイノリティなものになる。

人間の行動原理として、価値あるものに行動を投資する傾向があるとするならばここに矛盾が生じる。



マイノリティとなった深度の高い知識は、それ相応のマイノリティな表出の場を必要する。

それら、表出の場を享受できる人間は学者や一部の知識人にしかアクセスの手段がないとすると

私達一般人が得た深度を増したマイノリティな知識は、マジョリティという観点に立った時に価値は下がるのだ。


本来、評価されるべき知識の貯蓄が深度を増す度に、マジョリティ的な知識への価値は下がっていく。


ここに、価値を見出したい人間の行動原理に矛盾を生じさせて

知識が毒化する。

深度を増せば増すほどマジョリティ的な観点で価値を下げていくとするならば



知識を蓄えた個人のアイデンティティを侵害する。

故に、侵害されたアイデンティティを守る必要がある。

そのアイデンティティを守るため、マイノリティであることへの価値を見出し

マジョリティに対する線引きをする。

マイノリティであることへの価値は、マイノリティである誇りを生み出し



思想というのは知識の集合体であると考えた場合

外に放出されない知識を蓄え続けることには、一種の思考的危険性を孕んでいることも忘れてはならない。


「知識と社会的ネットワーク」
私達は、人間という社会で知識を享受し還元している。

知識は悦ではあるが、それ自体が麻薬のような中毒性を持っているなら

それは、思考的な毒となり得る。

だから、最近得た知識は早めに還元しようとしている。

毒になる前に。

私のような学者でもない一般人の知識を他者に表出する行為を

自慢と捉える人もいるだろう。

確かに、日本人は自慢よりも慎ましく謙虚であることが評価される。

自慢は美しくないと頭から否定する人もいるだろう。

しかし、謙虚を美徳とする日本人の美意識そのものに

思考的危険性を孕んでいることに気づいている人は少ないと思う。


思想的に偏った犯罪者がさらに社会の端に追いやることは簡単だが

その背景には、様々な舞台装置が働いているかもしれないということを忘れてはならないと感じる。

「社会的ネットワークに組み込むことの大切さ」
今、働いておらず社会から隔絶されている人がいるとしたら何ができるだろうか?

仕事をしろと声をかけることが最善なのか。

最も私が重要だと考えることは、知識の隔離をさせないことだと感じる。

つまり、働く行為は社会と接する上では必ずしも最重要ではないのだ。

社会はあくまで基盤であるとするならば、仕事は生きる手段に過ぎない。

仕事=社会と考えるのであれば

その思考は愚直である。

確かに働かないことはマイノリティであるかもしれないが、マジョリティによる価値感の強要は

単にマジョリティとマイノリティの知識の隔離を強めるだけである。

いつも通りに話し接する。

それが社会的な孤立には最善の手段なのかもしれない。

声をかける。継続する。見捨てない。忘れない。

こういう人に対する努力って、単純化されたコミュニケーション媒体によって難しくなっているのかなと考えると


その人達は、働かないのではなく働けないのだ。


そして、その働けない社会構造を作る一端として自分達も
その歯車を回していることを忘れてはならないと思う。










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Last updated  2018年11月28日 18時26分50秒
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