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真皓き残響(琵琶島姫)炎の蜃気楼シリーズ、邂逅編最新巻今回は「琵琶島姫」ということで、女武者の怨霊が登場します。戦国時代、御館の乱に破れ怨霊大将となった上杉景虎は越後に甦り、仇敵直江信綱と巡り会う。謙信公の命で仲間とともに怨霊退治の旅を続ける二人だが、柏崎の琵琶島城付近では怪しい出来事が起きていた。おなごの霊たちが武者軍団となって恨みを晴らしに現れ、なかでもおんな怨霊大将と呼ばれる霊は「景虎」に恨みを持つという。景虎は妻・春姫の怨霊ではないかと調査に乗り出すが・・・・(カバー見返し部分より)とまあこういう始まりなのですが、この邂逅編で出てくる怨霊はかならずしも御館の乱での死者ではないということで、今回も意外な「霊」が現れるのですが、それでそもそも何故「御館の乱」が越後を二分した戦いになったのか、考えてしまいました。だいたい「御館の乱」などはマニアックな本にしかでていないし、上杉謙信の死後、子供がいなかったから甥の上杉景勝が跡を継いだといえば、そういうものだと思うのですが、何故敵国の領主の息子を後継者にしようとした者がこんなにもいたのかと。というのも景勝は母方ではたしかに謙信の甥だけれども、それ以上に長尾政景の息子であるということで手放しに認められない者だった。景虎はもちろん敵国北条の息子である。この辺の事情について、作者の認識(というかそれが定説だと思っているけれども)が書かれているのが、やはり歴史小説っぽいなあと思います。p147景虎自身、小田原北条家の人間というハンデを払拭するため、上杉家臣団の信頼を得ようと日々励んだように、景勝もまた「政景の息子」というレッテルを乗り越えようと励んでいた。ありのままでは認められない自分たちだからこそ、共に越後のために働き、励み、切磋琢磨して、謙信を支えようとしたのだ。ところで、今回「美女」が登場しますが・・・・う~ん、そんなになるもんか???
2008.02.10
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月魄霊鏡斎姫シリーズ、「斎姫繚乱」になってから11巻目です。はじまりは「斎姫異聞」シリーズ。平安時代、藤原道長全盛期のころ、主人公の源義明は蔵人権頭。しかし破魔の力を宿し、不動明王の力を顕すことができる。「神の子」として式神を使役し不思議な力を宿し、先々帝の姫であり義明の妻でもある「宮」とともに、都の怪異を解決していく・・・・という話だったのですが、「斎姫繚乱」シリーズになってから、月の姫「香久夜」が現れます。彼女は昔恋した長屋王の生まれ変わりを求めてやってきました。そして長屋王は義明なのではないかと思い、いろいろ仕掛けてきます。今回は香久夜の持っていた「月の鏡」を持ち出したモノの仕業で、宮と道長の娘、威子の魂が入れ替わってしまいます。宮の魂が道長の娘の身体に入っていると分かった義明は、道長の館に向かいます・・・この斎姫シリーズ、設定自体は単に時代背景を借りただけのファンタジーのようなのですが、時代背景自体が妙にリアル・・・今回の威子も、道長が娘3人を中宮にしたという3人目ですよね。たしかに11歳の甥っ子のところに20歳で嫁ぐ・・・というのはちょっとお互い可愛そうな。道長に関わる政争については、皇后定子とその皇子たちの話も出てきましたが、今回は堀川院(史実では堀河院)の左大臣顕光一家の話が出てきます。昔、中公新書で「承香殿の女御」という本があり、一条天皇の女御、藤原元子が主人公でした。元子は顕光の娘で、皇后定子の父の失脚後、道長の娘彰子がまだ入内する年齢に達しなかった間に、一条天皇の女御にあがった姫です。彼女は妊娠して意気揚々と御所を退出するのですが、「水」を産むという(早期破水?)ことになり、以後御所に戻らなかった。一条天皇の死後、プレイボーイの源頼定と恋に落ち、駆け落ちすることになる。その妹の延子は、皇太子の敦明親王の妃となり皇子も産んだのだが、敦明親王は道長の策略で皇太子を辞退し、道長の孫に譲る。そして「小一条院」として上皇相当の地位を得、道長の娘を妃に迎えることになる。顕光は左大臣ではあるが、実権はなく、失意のうちに泣くなり、やがて「悪霊左府」という怨霊として有名になる・・・今回は、そこまでは出ていないのですが、主人公たちの設定以外は結構史実に忠実に進んでいるので、やがて堀河院の人々にさらなる不幸が・・・ところで、「長屋王」の生まれ変わりについては、前の巻で長屋王の父、高市皇子の母である尼子娘の名前が出てきたことから、義明ではなかったことがほぼ確定・・・だと思います。【本日の言葉】p210いつまでも物語のような恋を待ち望むのは、愚かしいことですよね。義明様と奥方様を見て、考え直しました。たとえ親が決めた縁談でも…私も、今上様を心からお慕いできるよう努力しようと思います。
2008.02.10
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