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千菊丸2151さんコメント新着
BLの苦手な方は読まないで下さい。
あくまで二次創作ですから苦情は受け付けません。
何卒お許し下さいませ。m(_ _)m
悪魔に魅了された少年のようにバッキンガムは一歩を踏み出し、つかまっていた窓から手を離し、
外を目指して空を飛んだ。空は青く、果てしなく広がる空を見ていたら、何も怖くなかった。
自分はなんでもできて、1メートル先の木の枝に飛び移る事ができる気がした。
だか、現実は厳しかった。木の枝には手が届いて飛び移る事はできたが、
目指した太い枝と違う細い枝を掴んでしまったせいで、体重の重みで木の枝が折れてしまった。
バキッという音がして、落下したバッキンガムは激痛と共に地面に叩きつけられる事を覚悟し、
目を瞑ったが、実際は違った。痛くなかった。ほんのりと柔らかい身体と細い腕に抱かれて、
バッキンガムは無事だった。
「危ないところだったな。俺が受け止めなければ、怪我をしていたぞ。」
「あんたこそ怪我はないか?大丈夫か?」
お姫様抱っこのように受け止められたバッキンガムは下敷きになって
尻もちをついている人に言った。
「礼を言う。あんたの名前を教えてくれ。」
「リチャードだ。感謝はいいから、早くどいてくれ。重い。」
バッキンガムは顔を赤らめて立ち上がった。
「あんた、王の弟のリチャードか。そうなんだろ?」
「それがどうした。バッキンガム公爵。」
「俺のこと知ってたのか?」
バッキンガムは意外そうな顔をした。
「結婚式の主役だろ?」
リチャードはクスッと笑った。
「最初から知ってて、からかったのか?」
「からかったわけじゃない。外に出て、旅に出て、いろんな経験をするのは悪い事じゃない。
俺も子供の頃にいろんな経験をした。だから、ちょっと手伝ってやろうと思っただけだ。」
とリチャードは言った。
「あんたは一体どんな経験をしたんだ?教えろよ。」
「お前に話す義務はない。だが、もし、好きな女がいて、結婚したくないなら、
妾にするという手もある。」
バッキンガムは怪訝そうな顔をした後、ニヤリと笑って、
「あんたは王より頭が良いようだな。王妃を妾にすれば良かったのにと国中が嘆いている。
俺もその1人だ。俺は王妃の親戚になりたくない。あんたは人の心が読めるのか?」
と言った。すると、リチャードはバッキンガムが立っているすぐ後ろの木に
壁ドンして、こう言った。
「反逆罪で死にたくなければ、口を慎め。」
闇色の瞳が近付いて、バッキンガムは動揺した。
「俺は今まで誰も好きになった事がないんだ。女に興味を持った事もない。
でも、俺は恋がしたい。」
結婚が人生の墓場と考えるにはバッキンガムは幼過ぎた。
(続く)
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